このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(123文字)
他人と違っている彼女は、周囲から良くも悪くも注目を集めているが、それに臆することはない。そんな彼女と、「僕」と、世界の話。読み進めるにつれて、違和感や「?」が驚きをもって像を結んでいきます。サブタイトルも含めて、ぜひ二度、三度と読み返してみてください。文字数以上の読後感を味わえる作品です。
この物語の主人公は、とある一人の女学生のことを気にかけていた。変わった子だと思いながらも、その子に惹かれる感情も抱いている。色を知らない。色が見えない。そんな彼女は可哀想だ。けれど女学生は、周りの嘲るような声も、珍しいものを見るような視線も、主人公の同情心さえも。何食わぬ顔でスルリと流してしまう。この物語、ぜひ最後まで読んでみてください。点と線が繋がった時、貴方は彼らに何を思うのでしょうか。変わった子。可哀想な子。貴方がそう感じた相手は、いったい誰でしたか?