愛犬と 窓から覗く 八葵節
──────
イマジナリイッヌを心の中に飼っているとまそぼろです。実在する命を扱うには私という人間は幼すぎる。
(※ユキ→雨田家の犬。サモエド)
(※あんまん→朧谷家の犬。豆柴)
【
【
【
【
──────
[絃葉]「ふぅ、結構歩いたなあ。ユキ、どう? まだ歩けそう?」
[ユキ]「ワフ……」
[絃葉]「おっけー! ちょっと休憩しよっか!」
[小霧]「おんやー? そこに見えるは雨と田んぼと
[絃葉]「あれ、小霧だ。あんまんもいる。おさんぽコース被るの珍しいね!」
[小霧]「あんまんが張り切るからちょっと遠出しててねー。今から帰るとこなのさー」
[絃葉]「そうなんだ、でも分かるなあ。大体この定食屋の前で帰るよね!」
[小霧]「いやここまでは滅多に来ないがー」
[あんまん]「ヘッヘッヘッヘ」
[ユキ]「ワフ?」
[あんまん]「ヘッ☺️」
[ユキ]「ワフ☺️」
[絃葉]「こらユキ。笑顔でおしり見せつけないの」
[小霧]「犬っておしり嗅ぎ合うの好きだよねー」
[絃葉]「犬界隈じゃ常識なんだっけ?」
[小霧]「らしいねー。よかった、人間にその文化がなくてー」
[絃葉]「ネアンデルタール人とかは嗅ぎ合ってたのかな……」
[小霧]「いやちょっとそれは……ねー」
[絃葉]「うん。あんまり想像したくないかも……」
[ユキ]「ワフ?」
[絃葉]「ううん、ユキは気にしなくていいよ。好きなだけ嗅ぎな」
[小霧]「なんか特殊なフェロモンとか出てるのかなー」
[絃葉]「そんな動物いるよね。犬もそうなのかな?」
[小霧]「
[絃葉]「……ヒップノシスってこと?」
[小霧]「何言ってんのー?」
[絃葉]「拾って損した!」
[ユキ]「ワフ!」
[あんまん]「ヘッ!」
[小霧]「あーれー、引っ張られるー」
[絃葉]「ユキ、珍しいなあ。競走って柄じゃないのに」
~~~~~~
[ユキ(満足げ)]「ワフ☺️」
[あん満足げ]「ヘッ☺️」
[小霧]「いやはや、散々歩きましたなー」
[絃葉]「路地裏とか通ったの久しぶりだよ。……で、今いるここ、どこ?」
[小霧]「なんかあの電柱、見覚えあるんだよなー」
[絃葉]「ん? あれ、この屋根の色って……ここってやっちゃん
[小霧]「あ、そうじゃーん。ウチから見える景色の一角でしたわここー」
[ユキ]「ワフワフ!」
[あんまん]「ヘッ!」
[絃葉]「まだ元気だ……」
[小霧]「ユキ坊はあんまりドッグランとか行かない感じー?」
[絃葉]「ユキは女の子! そうだね、あんまり行かないかも。インドアっ子なんだ」
[小霧]「でも運動するのもそこまで嫌いには見えないし、一回行ってみたらどうかなー?」
[絃葉]「ユキ、ガヤつきがあんまり好きじゃないからなあ。騒がしいところに連れていったら萎縮しちゃいそうで……」
[八葵]「呼んだ?」
[小霧]「呼んでないよー」
[八葵]「えっ、呼んでない? あ、そっか。じゃあ、さようなら〜……」
[小霧]「ドッグランって言ってもピンキリなんだよー。騒がしくないところもあるしー」
[絃葉]「うーん……検討くらいはしようかn」
[八葵]「いや軽〜くあしらってくれないで!?」
[絃葉]「やっぱりやっちゃんだったよね!?」
[小霧]「女の子がお風呂中に窓開けないのー」
[八葵]「ウチのお風呂場の窓は高い位置にあるからね。顔くらいしか見えないから」
[絃葉]「顔以外が見えたら大問題だよ……」
[八葵]「おや? そこにおわしますはユキちゃんとあんまんちゃんではございませんか?」
[ユキ]「ワフワフ!」
[絃葉]「もう、ユキはやっちゃん大好きだなあ」
[あんまん]「ヘヘヘヘッ」
[小霧]「あんまんもなんだよねー。やっちーおしりからフェロモンでも出てるんじゃないのー?」
[八葵]「今ちょうど裸だし直出しできるよ?」
[絃葉]「なんかお下品だなあ……」
[八葵]「まあ私の場合は目から出るんですけどもね。魅惑のフェロモンがさ」
[絃葉]「……目ズマライズってこと?」
[小霧]「mesmer
[八葵]「何言ってんの君ら」
[絃葉・小霧]「拾って損した(ー)!」
[八葵]「そうだ、私最近お風呂でアイス食べるのにハマってるんだよね」
[絃葉]「良さそうだけど、溶けちゃわない?」
[八葵]「私が寒いギャグを言い続けることでアイスの体温を摂氏マイナスまで下げる! うおおお! 実力僅差の力士、どっこいどっこい!」
[ユキ(にアフレコする絃葉)]「……ちょっと面白くないワフ?」
[あフレコまん]「嫌いじゃないどす。アイスさんもほっこりぬくぬくしてもうてますわ」
[八葵]「豆柴と京言葉の相性の良さたるや! ……あー、アイス溶けちゃってるわ。ちょっと冷たいジュースだコレ。八葵ちゃんが面白すぎるばっかりに……」
[ユキ(にアフレコする小霧)]「これ言わなければ結構面
[あフレコまん(絃葉ver.)]「味薄めのぶぶ漬けを所望するどす」
[八葵]「ノンカフェインのぶぶ漬けを貴様に!」
[ユキ]「(ニッコニコ、しっぽゴン振り)」
[絃葉]「もう、ユキはほんとにやっちゃんが好きだね。ずっとしっぽ振ってるもん」
[小霧]「あんまんは誰に対しても振るけど、ユキ坊はシャイだもんねー。やっちーのお尻からはやはりフェロモンがー?」
[八葵]「あっ」
[絃葉]「どうしたの?」
[小霧]「フェロモン出たー?」
[絃葉]「お下品だって!」
[八葵]「いや、ぶぶ漬けで思い出したんだけどさ。“
[絃葉]「ちょっと考える時間がほしい……」
[小霧]「つまり、“裁判員裁判”はツーペアってことー?」
[八葵]「やはりさぎは話が早い。そういうことさ」
[絃葉]「……えぇと、なんとなく分かった。じゃあ
[小霧]「はー。雨ちーは甘々ですなー」
[八葵]「ホントだよ。もうその辺に悠心いるでしょ。……ねぇ雨田選手さあ、大事なカード2枚をどこにやったのさ」
[絃葉]「む、なんか悔しいなあ! ギャフンって言わせたい!」
[八葵]「へっ、いいぜ。私の役はスリーカード。さぎの役はツーペア。これを超えられるかな?」
[小霧]「わたしもうやっちーに負けてるじゃーん」
[ユキ]「ワフ……(絃葉を気遣うように微笑みを見せる)」
[あんまん]「ヘッヘッ(井雲家の給湯器が気になる様子)」
[絃葉]「……あっ! 整いました!」
[八葵]「偶然。私も今外気浴で整ってるよ。……さあ、果たして雨田選手の役は何か……!?」
[絃葉]「わたしのカードの役は……“森林”! ファイブカードだよ!」
[八葵]「ふむ。朧谷選手、役の強さは?」
[小霧]「……最強でーす」
[絃葉]「……せーの?」
[小霧・八葵]「ギャフン!」
[あんまん]「ヘッ……」
[小霧]「あー待ってあんまん! ここやっちーのお家だから! トイレならすぐそこのウチにあるからー!」
[八葵]「ギャフンじゃなくて、
[絃葉]「なんか今日は色々とお下品だったなあ……」
[小霧]「雨ちー、ビニール袋貸してー!」
[絃葉]「はいはい……」
───────
【ひとことふたこと】
本日12/9で、悠絃命霧葵(本作略称)は1周年を迎えることができました、とてもおめでたい!(ほんのりお下品な話を周年当日に投稿するんじゃない!)
そして1周年記念! 本日より12/15までの7日間、初めての【毎日投稿】を試みます! 時刻は毎日18:30に! もちろんお下品風味の薄い話があと6つも18:30を迎える皆様の前には待ち構えています! 乞うご期待!
さて本作ですが、連載開始から1年でPV数は500と少し。伸びが良いのか悪いのか……いやあまり良くないな。それゆえにどこか悔しいものがありますが、これからも『面白い』と思ってもらえるようなお話を書き続けるので、どうか応援、定期購読(買わなくていい)をよろしくお願いします!
読んで少しでも『良いなコレ……』と思ったら、リア友ネッ友リア知人ネッ知人、輝かしい道を示してくれた恩師、たまたま数日間面倒を見ることになった親戚の子、勤務先に来る常連のサラリーマン、誰でもいいです! 宣伝をしてほしいのです! 私が事切れるまでに
♡と☆と応援コメントとお気に入り登録はいつでも大歓迎ですよ!!!(クソデカボイス)
ちなみに明日は悠心と命がデート(恋慕なし)をします。
可愛いですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます