楽しいが 強いお酒は 程々に

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(今話は酒気帯びのとまそぼろにより執筆されています)


悠心ゆうみ】下戸なのに飲みたがる。

絃葉いとは】めちゃ酒強。かつ量を飲まないのでほろ酔い止まり。おつまみのほうが気になるのであまりお酒には手を出さないのです。

めい】微笑み上戸。何杯めで酔うのかは誰も知らない。分かりにくいものの、それなりに飲んでも泥酔することは絶対にないので、間違いなくお酒は強い。

小霧さぎり】泣き上戸。悠心の次に弱い。

八葵やつき】悪酔いしがち。ビールなど炭酸のあるものが飲めないからか、焼酎や日本酒を好んで飲む。やたら奢ろうとしてくる。




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[八葵]「さぁて! 飲み会に大きな華も咲いてきたところですねぇ!」


[命]「(微笑んでいる)」


[八葵]「八葵ちゃんお手製のトランプがこちらにあります! これで遊んでいこうじゃありゃあせんか!」


[小霧]「絃葉ぁ、わたし可愛いよねー? ……魅力あるよねー(半泣き)?」


[悠心]「絃葉ぁ、こっち向けぇ。まだ今日のぶんの大好きを伝えてないだろぉ」


[絃葉]「悠心、今朝も貰ったけど、今も伝えてくれようとしてるのはありがとう! 小霧は今日もちゃんと可愛いし、やっちゃんそれ持ってるの花札だよ!」


[八葵]「へぇ? あっ、ほんとじゃん! あははははは!」


[絃葉]「あっちょっ悠心! ここ人いるからキスは後にしよっか! 小霧それマドラーじゃないよヘアピンだよ! メイちゃん……は大丈夫か! だいぶ顔赤くなってるけど!」


[八葵]「へぇ? なんか絃葉、酔い足りなくない? 私の酒が飲めないってのかぁい?」


[絃葉]「やっちゃんそれアルハラだから!」


[悠心]「絃葉にハラスメントしたやつは赦さないからなぁ」


[八葵]「下戸に口出す権利はありませぇん!」


[悠心]「モラハラも追加だなぁ、明日の朝快適に目覚めれるとは思う、な、よ……」


[八葵]「あっははははは! 怒りながら寝ちゃったよこの子!」


[悠心]「ぐぅ……」


[絃葉]「えぇ!? 悠心寝ちゃったの!? ちょっ、流石におぶるのはしんどいから歩いてほしいんだけど……!」


[小霧]「ねぇ絃葉ぁ……わたし本当に可愛いよねー?」


[絃葉]「可愛い可愛い! あ、最近ファンデーション変えたでしょ! パーソナルカラーに合っててすごくいいよ! 小霧の魅力5割増しになってる!」


[八葵]「へへっ、それ小霧にあげたの私なんだよね〜!? やっぱり幼馴染のことは幼馴染がいちばんよく分かってるんですから〜!」


[悠心]「あぁ? 絃葉のことは私がいちばん知って……ぐぅ」


[絃葉]「うん、悠心は解散まで寝てよっか! ほら、わたしの上着羽織っといて!」


[八葵]「かーっ! 彼女の上着! カノ上ですなあ!」


[命]「(ずっと微笑んでいる)」


[小霧]「八葵、悠心羨ましい。わたしにもなんかちょうだい……」


[八葵]「へへっ、頼ってくれるのは嬉しいなあ! では私のカクテルを少し分けてあげよう!」


[小霧]「エモを感じないなー……」


[八葵]「なんだとう!?」


[命]「(チューハイをひと口飲み、微笑んでいる)」


[絃葉]「小霧それ何杯め!? 結構飲んでるよね!」


[小霧]「4杯めー……」


[八葵]「残念5杯めだ! 小霧は既に限界を軽く凌駕している……!」


[絃葉]「弱いのになんでそんなに飲むの!? もう小霧あとおつまみと水以外飲み食い禁止ね!」


[小霧]「うるさーい……わたしは飲むんだーい……あれー? 八葵なんか冷たくない……? 顔色もなんか浅黒いしー……」


[八葵]「あははははは! 小霧それ私じゃなくて柱! は、し、ら! 井雲家の大黒柱は侑太ゆうた! あははははは!」


[絃葉]「なんでお父さんの名前言ったの!?」


[悠心]「命ぃ、おまえ最近また痩せたか? なんかやたらと薄っぺらいぞ。ちゃんとご飯食べてるんだろうな?」


[絃葉]「悠心それメニューだから! メイちゃんはこっち!」


[命]「(突き抜ける微笑み)」


[八葵]「あっははは! もうこれ無理! 秩序とか消え去ってるわーい!!!」


[絃葉]「いつも飲んだらこうなるんだから! もう! ラストオーダーまであと15分あるけど、もうみんなこれ以上お酒頼むの禁止だから! おつまみと水だけで我慢して!」


[悠心・小霧]「もう1杯……!」


[八葵]「ファーwww」


[絃葉]「絶対禁止だからね!!!」


[命]「(ニッコニコ)」




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[悠心]「なあ、絃葉」


[絃葉]「悠心おはよ。どうしたの?」


[悠心]「おはよう。……毎回翌日になって気がつくんだが、なんで私には飲み会をした日の記憶がないんだ……?」


[絃葉]「……なんでだろうね……」


[(八葵からのL〇NE)]『絃葉さん、毎度ごめんなさい。今回も例に漏れず、死ぬほど記憶がございます。色々とありがとうございやした。無事二日酔いで今は小霧の家で味噌汁を飲んでいます。とっても美味しいです。』




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【あとがき】

小霧は酔うとあだ名を忘れます。いちばん本音に馴染む呼び方になるのです。


命は何杯めで酔っているのか、それは誰にも分かりません。二日酔いなどもなく翌日平然と起きて部屋の掃除などをしているので、末恐ろしいものがありますね。


そして注釈を忘れていました。5人はもちろん成人しております。命の家の近くにある個室居酒屋でお酒を嗜んでいるというシチュエーションです。


以上、久しぶりに酔っているとまそぼろでした。

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