第2話 帰宅後の私
後輩を見送り家に入った私。
「ただいま……まぁ、誰もいないけど」
癖になっているただいま。言ったところで返事は帰ってこないが、どうしても癖が抜けない。
部屋に入り、鞄を少し乱暴に置く。今年から高校に教科書類を置いておけるようになったから鞄の音は軽かった。制服を脱ぎ私服に着替える。
いつものように動画サイトで時間を潰そうかと考えて、ふと思い出す。
そういえば提出する課題の量が多かったな。期限はまだだが早めに終わらせるか、特にすることもないし。鞄から筆箱と課題を取り出して課題に向き合う。別に真面目なわけではないが、面倒な事は先に終わらす性格なのだ。
スラスラと詰まることなく課題を進める。音楽を聞きながらやる人もいるみたいだが、私は集中できなくなるので無音派だ。
残り三分の一くらいで手首が痛くなってきた。焦ってやるものでもないので、手を休めつつ少しペースを落として残りを進める。
「終わったぁぁ……」
体を伸ばしながら、椅子から立つ。やはり長時間座っていた後に体を伸ばすと気持ちいいと思った。
どれくらいで終わったのか気になって時計を見た。時計は六時をさしている。始めたのが四時半くらいだったから、だいたい一時間半ほどで終わったようだ。
課題と筆箱をしまって、キッチンに向かう。昨日の夜ご飯の残りがあるから、それでいいか今日は。
適当に机に箸とコップを置き、冷蔵庫で冷やしてある残りをレンジで温める。
はぁ~。明日は何か作らないといけないのか、嫌だな。自炊はあまり好きではない。洗い物は増えるし、時間がかかる。
だからといって毎日コンビニ弁当というわけにもいかない。私も花の女子高生だ。美容には少しは気を使っているし、そういうことは体が健康であってこそだからだ。
今週はもう四回食べてるし、これ以上は抑えないと健康にも財布にも良くない。
そんな事を考えながら箸を進める。残りも少ないしパパッと食べ終えて、洗い物をしよう。
ご飯を食べたあと、お風呂に入ってきた。洗い物をしたあとの手には、家のお風呂は少し熱い。
そこまでの長湯をせずに出て、髪を乾かし、洗濯機を回してから部屋に戻る。
スマホを見ながらベットでゴロゴロしていると、ピロンっとメッセージアプリの通知がなった。送り主は後輩だ。
時刻は二十三時少し前だ。こんな時間に後輩からメッセージが来るなんて。とりあえず既読をつけて、返信する。
(先輩、夜遅くにすみません)
(いいよ、暇してたし)
(ありがとうございます。先輩、明日の放課後に予定ありますか?無かったら少し買い物に付き合ってほしくて)
(全然いいよ。ついでに私も買い物出来るし)
(ありがとうございます。あの、その後なんですど明日金曜日じゃないですか)
(うん。そうだね)
(先輩いつも自炊が面倒臭いって言ってるじゃないですか)
(うん)
(なので先輩さえ良ければなんですけど、明日の夜ご飯私の家で食べませんか?)
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