第38話最初の対話
公邸内 総理プライベートルーム
堀田「そういえば民間人の大臣 早く決めないといけませんね。」
ベットに横になり ゴロゴロする総理
「あ〜堀田さんと番場さんで 選んじゃってください。 やる気がある優秀な方なら私は誰でも構いませんよ~ハハハ」
堀田「適当ですね~O型ってすぐ わかります。」
番場「総理がそれで良いなら我々が厳選します。堀田 立候補者から すぐに選ぶぞ」
「あ〜宜しくお願いしま〜す
少し休んでるので決まったら教えてください。」
堀田と番場は別室に移動
1時間後戻って来る。
堀田「総理決まりましたよ この8名です。」
どれどれとベットで横のまま資料を受け取る。
「う〜ん…却下です…もう1度 厳選してきてください」
番場「総理が決めていいと言っといて却下とは…わがまま な総理だ…」
「いや〜なんか違和感があるんですけど〜
8名全員男で30代…皆さんイケメンって感じがするんですが どう言う基準で選ばれたのか…半分は正統派…半分はクールな感じのイケメン…貴方達のタイプで選んでるでしょ?」
堀田は動揺を隠せないでオドオドする
番場「バカな 我々を愚弄する気か?
堀田は ともかく私まで 一緒にされるとは心外だ…選べと言っといて わがまま が過ぎるぞ!」
堀田「あ〜ズルいですよ~番場さん
すぐ裏切るんだから〜」
「とりあえず やり直しです…半分は女性にしてください。」
番場「クッ…なんて わがまま な奴だ…チッ」
「全部 声に出てますよ~心の中で留めてください…」
結果的に男性4人女性4人で大臣は決定する
夜 いよいよ国民との対話が始まる
…………………………………………………
堀田「エッ…その格好で やるつもりですか?」
「エッ…おかしいですか?」
番場「ハァ〜総理の品格が…呆れるしかないですね…」
ノーブランドのTシャツとパジャマパンツ
普段の部屋着のまま 髪もセットせずに
ボサボサヘアー
「ハハハ〜あなた達は何も分かってないですね~この方が絶対いいんですよ~ありのままを見せるのが!
スーツなんて着てたら相手も緊張しちゃうじゃないですか〜ハハハ
より親しみやすいでしょう」
堀田「本当は 面倒くさいだけではないですか?」
「………………あ〜それも半分ありますかね~ハハハ
まあ〜私も この方が気楽に話せますから
さあさあ 始めましょう」
堀田がオンラインカメラを起動する
手持ちにもできる操作も簡単な一般的なレベルのカメラだ。
最初の当選者は30代男性 職業 中学校教師
中島さん
「ハハハ〜こんばんは~萩原です。
教師の中島さんですね~」
教師「初めまして…中島です…まさか当たるとは思わず…」
「ハハハ〜ヤラセだと思いましたか?ハハハ〜 ですよね~緊張しますよね~私も少し緊張してますよ~ハハハ
まあ時間もありますし どうしますかね?
何か希望とかありますか? 」
教師「いや…何でもイイって事だったので 相談と言うか愚痴と言うか…」
「あ〜全然何でも大丈夫ですよ~
そして敬語も必要ないですからね~ハハハ〜 で、どうされましたか?」
教師「はい。私は数学の教師なんですが
自分の得意な分野で やりがいのある仕事で誇りに思ってます。ただ部活動の顧問が
ちょっと大変でして…一部の強豪校は民間委託などありますが…」
「あ〜未だに そうなんですね~私もそれは知ってます。昔 部活動顧問の先生が日曜の練習中 いきなり
おい 全員集まれ って集合させられたんですよ~ 何かの指示だと思ってたら 先生が
右手を空に高々と掲げ その手には500円玉
1枚持っていたんです。意味が分からなく
皆 エッ何 何?ってなってました…しばらく無言の先生が やっと話だしました…
お前ら よ〜く聞け…この500円が なんだが分かるか? 俺は お前達に毎日毎日 テニスを教えている…それで俺は部活動顧問 分の給料いくらだと思う… お前分かるか?と一人の生徒に問う
生徒は当然分かりませんと答える
いいか 俺はお前達にテニスを教えても教えなくても給料は一緒なんだ…日曜の休みまで学校に来てプライベートもクソもない…やっとだ…やっと校長に直談判して日曜の部活動は昼ご飯代として500円が支給される事になったんだ…だから お前達は
死ぬ気で一生懸命練習するんだ…
って聞かされました。 さすがに子供の私でも エッ…じゃあ1ヶ月丸々 教えても2000円くらいしか貰えない…先生って仕事は大変なんだ…と知りました。 あまりの安さに
びっくりしたのと 先生が 笑わす為に言ったのか本気の愚痴なのか 誰も分からず 皆 うつ向くしかなかった… 」
教師「ハハハハ ユニークな先生だったんですね~」
「私も 恐らく笑わす為に言ったのかと思いましたが怖い先生だったので 本気ならヤバいと思って必死に笑うのを我慢してました…ハハハ〜
ただ先生側から考えると確かに 酷い話ですよね~校長から指名されると聞いてますが
それは断る権利は あるんですよね?」
教師「まあ〜法令では 校長は部活動を理由には職員に時間外勤務を命じることは出来ないんですが…」
「あ〜なるほど~実際は断れる空気ではない…未だに…パワハラみたいなもんですよね…」
教師「多分 私だけではないです…全国に
こんな教師は いっぱいいると思います…なんとか改善出来ませんか?」
「わかりました。私が総理の期間に出来る事は教育委員会などに問い合わせて検討しますね。第一に生存権なので そこが解決して落ち着いたら必ず検討して行きます。
確かに他の仕事と比較してもサービス残業が当たり前なんて酷い話です。民間に委託するか 適正な賃金アップが絶対必要な案件ですね。」
教師「ありがとうございます。
応援してますので頑張ってください。」
「ハハハ〜ありがとうございます」
こうして一人目の対話が終了した
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