第30話 上出来

堀田はSNSをチェックして渋い表情


堀田「う〜ん 微妙ですね~ 国民は総理の味方が現状多いですが やはり人事任命は

かなり意見が分かれてます

自由党議員を そのまま使うのか?

何故交代させない?と言う意見がありますね! そして最後の副総理に関してはマイナスの意見が多数です…」


「でしょうね…ハハハ

まあ〜仕方ないです…その分 他で頑張りますよ

あ〜そうだ番場さん!地政学の先生呼んでおいてください! 少し予習したいので!」


番場は壁に背をつけ驚きを隠せない状態になる!

「自ら学ぼうと言うのか?ありえん!」


「ふぅ〜私の事どう見えてるんですか〜ハァ〜勉強は もちろん嫌いですが それが私の今の仕事なので ちゃんとやりますよ! 仕事だけは真面目って言ってるじゃないですか〜

堀田さんは演説用の準備お願いします

後ほど国民の皆さんに私からお願いするので… 汗で身体気持ち悪いのでシャワーで流して来ます! すいませんが少し休みますね」


堀田「承知しました」



2時間後 夜19時


「さて そろそろやりますか! 堀田さん

お願いします」


堀田が演説用カメラを起動


「え〜と皆さん こんばんは~アレッ…思ったより緊張するな〜ハハハ 今日やったはずなのに~ハハハ

お〜と すいません 始めますね~


本日の国会中継観られた方も観てない方も いると思いますが~私の第一の政策 路上生活者支援で皆さんに私からお願いがあるので聞いていただけると助かります

まず本日の国会で NPO法人や市民団体の

炊き出しを支援する事と災害時避難用の食品などの配布 学校体育館や公民館などを開放して一時的に路上生活者の方々に使っていただく事を決定しました

それでも全然間に合いません

皆さんの協力が必要です

冬休みを終えたばかりで 中には学校の体育館開放など不安に思われる お子様や保護者の方も いると思います

しかし 今の状況は とても深刻です! 震災や 自然災害 以上と言って間違いありません…

このまま何も手を打たなければ国民の1割の方々が亡くなってしまう可能性もあります…

皆さんは路上生活者の方々を どんな目で見ていますか?

怖い…近づきたくない…そう感じている方も いると思います…

ただ少し考えてみてください

私のような配達員でも なんとか生活は出来ました

多くの会社員の方々も生活を切り詰め 今まで生きてきました

では今の1割以上の方々は どんな人達なのか…?

それは元々 飲食店などを経営していた方…

中小企業の社長…パンデミック 物価高騰 税金まで上がって従業員に給料払えなくなり やむなく 廃業に追いやられた方々が大多数です…

我々を雇ってくれていた側!

とても優秀な社長さん達が 路上生活者の中に いっぱいいるんです!

これから国を復興させて行こうって時に

そんな優秀な方々を失って どうするんですか…? 皆の力で一緒に救いましょう!

必ず彼等は この国に必要な とても優秀な人材です

これ以上 心まで貧しくなるのは やめましょう 私に協力してください!」


深々とお辞儀をする!


「皆さんの少しの勇気 優しさで必ず助けられる!

今 路上生活者の皆さんは ほとんどが携帯やスマホも持っていません…仲間うちで情報交換して炊き出しに並ぶ くらいしか生きる方法がない状態です…政府が動いただけでは到底間に合わない…

そこで皆さんにお願いします

炊き出し…学校体育館の開放など情報を彼等に教えてあげてください

出来るなら食料を少しだけでも分けてあげてください

皆さんの目なら近隣の路上生活者を 見つけられます!

皆さんになら絶対出来ると信じてます!


彼らを救ってから必ず皆さんに還元します

え〜本日は以上になります!

あ〜なんか始まりと終わりが 締まらなくてすいません! ハハハ ではまた!」


堀田がカメラを停止


堀田「なかなか 良いスピーチだったと思います」


番場「上出来です

少しは支持率上がった可能性ありそうですね」


「ありがとうございます!ハハハ」





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