第9話強制
何年ぶりだろうか…ペンとノート…そして先生……普通に授業中みたいな事になっている…政治の先生がホワイトボードにペンを はしらせる
部屋の隅には番場秘書…完全に見張り役だ…
私なりには頑張ってみる…人間の集中力は
90分くらいが限界と誰かに聞いた事がある…
集中力が切れる……「先生…今思い出しました…小学4年の夏休み最終日まで宿題 全く手を付けてなくて その日 母がブチ切れてました…午前中から深夜3時まで横に母が付きっきりで宿題を終わらせて気絶するように眠りました…二学期初日 2~3時間しか寝てなくて目覚めると高熱で 全く立ち上がれなくて どうやら知恵熱って頭の使い過ぎとかでなるそうです…結果休む事になりました…横になってる私に母は ごめんね アナタに無理矢理 勉強させた私が馬鹿だった…と反省してました… 小学4年で私は母に諦められました…そんな私が、こんなに勉強して大丈夫ですかね?」
先生は苦笑い…部屋の隅から 「チッ」と聞こえてきた…怖くて確認は出来ないが 番場秘書の 舌打ち だったようだ…!
2時間後、小休憩が 与えられ朝食が 出てきた… 九条ネギとシントリ菜の煮浸し、アサツキとホッキ貝酢みそあえ、ごま豆腐…
朝食から豪華な食事…
「ありがとうございます…今日は有り難くいただきますが、明日からは 朝と昼は
いりませんので夜ご飯だけ用意してもらえると助かります 社会人になってから身体に良くないとは思いますが、1日1食ガッツリ食べる生活でして…金銭的に とかではないですが様々な仕事して来ましたが 忙しくて食べれなかったりする日が多くて いつの間にか そういう身体になってしまいました…ハハハ…今は その方が調子出るので」
番場秘書「少しだけでも食べて いただかないと コチラも困ります」
「じゃあ明日からは バナナとかゼリーなどで大丈夫です 後1つだけ お願いがあります コーヒー牛乳だけは常に必要です」
番場秘書「了解しました 手配します」
同じ科目を やり続けるのは私には無理なので食後は 歴史の授業に変更
それでも飽きて集中力散漫になる…
「先生…歴史って私が習ってたのは30年前で そう考えると今は30年分の歴史分が のびた事になります 10年、100年、1000年後の未来の子供達は いったい どれだけの歴史を覚えなくちゃダメなんですか?」
部屋の隅からコツ コツとヒールで歩く音が
近づいてくる…
ハッ…と そちらに視線を おくると 番場秘書が「総理は100年後も1000年後も 存在しないですよね~バカな失礼は やめましょうね〜!」 めちゃくちゃ怖い…
「すいませんでした…集中します」
経済、地政学などなど各分野の先生が次々 と現れ休憩を挟みながら ひたすらに続く地獄……いつの間にか見張り役が堀田秘書に代わっていた…
「先生 私は社会人になってから1度たりともルートや円周率 サインコサインタンジェント必要とした事ありません 本当に必要な授業だったのでしょうか?」
部屋の隅から チッ っと舌打ちが聞こえてきた…確か秘書は入れ代わったはずだが… デジャブなのか……普通ドラマでもアニメでも取り調べでも2人いれば どちらかはアメで どちらかはムチなはずなのに…その後も地獄は続いていった……!
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