第2話 連行そして抽選

半ば強引にと言うか…流れるように乗車するしかなかった私の隣には先ほど声をかけられた女性…

何処に向かってるかも聞けず内心怖くて仕方のない私は情けない哀れな男と思われぬ様 必死に平常心を装いながらも頭は 真っ白……

女性が何か話しかけてるようだが 全く耳に入らない…


(残念ながら寝起きでは ないから夢の可能性は低い…アニメの見過ぎで パラレルワールドや異世界的な事か…と現実逃避するが

死んだ覚えもない…)


肩を叩かれ現実世界に戻された…

コチラを見ながら ソウリと呼ばれ 完全には現実世界に戻りきれてない私は「タカシです。と返す…」


「ふぅ〜」ため息か一息か わからないが

彼女が もう一度最初から説明するとの事


「この国で革命がおきました。とは言え歴史の授業で習ったような物では ありません。 最近ではストライキやデモなどが多発するようになりました…政治家の不正…

癒着…偽証…政治家と上級国民だけが潤う世界に ついに中級以下の国民の怒りが限界を超えてしまい自己主張してこなかった人々が今更ながら反旗を翻す結果になりました。」

「内閣、政治家達は現在、総辞職中です。数では圧倒的に優る中級以下の国民達を抑える事は出来ませんでした。」


理解しきれてはないが質問をしてみる…


「あの〜それと私が何か関係あるのですか? 政治に全く興味もないし 選挙投票にも行った事もなくて…」

「そう言えば今日だったか昨日だったか駅前で街頭演説みたいの、やってたの一瞬見かけましたが…」


彼女が また話す 「はい。そこは いきなり全ては変えられませんので結果的に選挙になりました。」

「ただ1つ…総理大臣だけは選出方法が完全に変更になりました…」

「男女問わず この国の国籍を持つ30歳~60歳まで 犯罪歴のある者 浮浪者は除きます 知識、教養、経験、世襲、等は関係ありません 立候補もありません」

「ただ ただ マイナンバーでの抽選です」


えっ…「そんな事したら独裁者が生まれませんか??」


「かもしれませんね…ただ今までも自由党1強の ある意味 独裁政権と変わらないと言うのが世論です」


はぁ〜「なるほど~ 凄い事になりましたね! 説明ありがとうございました。

では、明日も朝早いので そろそろアパートに戻っていただきたいのですが………」


無視されたようだ……

彼女が名刺を出す。


「堀田ユキコ総理秘書 」

「宜しくお願い致します!

萩原タカシ総理!」


………………………………………………!

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