9話 激甘なひと時 

 ☆☆☆


 更新遅くなって申し訳ないです。心配されてる読者様がいらっしゃるかもしれませんが、この作品もこの先しっかり更新していくつもりなのでご安心を!


 では本編へGO!


 ☆☆☆


 夏楓さんからの甘い香りのせいで読書にあまり集中できない。そして、真面目に本を読む夏楓さんの顔が……。ああ。もう。可愛すぎる。邪魔しては駄目だとは分かっているけれど、本能に負けてしまった僕は本を机に置いて、夏楓さんの耳にかけられたサラサラの髪をいじりはじめる。

 (さわさわ……さわさわ)

触り心地は最高で、ずっとこのまま……。


「ふふっ。今日の奏音くんは甘えたさんかな?」


とうとう夏楓さんの気を引いてしまった。年上のお姉さん感を否応なしに見せつけるような柔和な笑みでこちらを見つめてくる。


「……夏楓さん」


ああ。だめだ。甘えたい。なぜだかわからないけれど、今はこのチョコレートのような甘い波に身を投じたい、そう思ってしまった。ここは学校の中だと自分に言い聞かせて、どうにか我慢する。


「もうー。なんだか今日の奏音くんは子猫みたい。ほら、おいで」


夏楓さんはそう言って手を広げて僕を誘う。考えてみれば、ここ最近は夏楓さんに甘えていなかったような……。まぁいいか。


「ぅん」


飼い主のところへ、僕は飛び込む。僕を抱きしめた夏楓さんから妖艶な声が漏れた。


「どうしたのかな。わたしに言ってごらん」

「……自分でもわかりません。なんだか夏楓さんが真剣に本を読む姿を横で見てたらつい……。甘えたくなっちゃいました」

「……なにそれ。ふふっ。可愛い」


 そう言って夏楓さんはさらに強く僕を抱きしめてくれる。ああ。温っけぇ。いい香りもするし、ここは天国か……。

 そのまま夏楓さんは何も言わずに僕の頭を撫で始めた。


「ふわぁ~」


 やばい。だんだん瞼が……


「あ、おねむさんだ。いいよ、ゆっくりお昼寝してね」


 そんな夏楓さんの声が聞こえたような気がした……。


 



 ☆☆☆


 

 【悲報(?)】

 筆者の「理想の年上のお姉さん像」ここにさらされる。


 


  

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