第2話 赤ちゃん勇者がやってきた
赤ん坊の勇者は神殿にいる。
魔王はカラスに姿を変え神殿に近づき、兵士に姿を変え神殿に侵入し、乳母の姿に変え赤ん坊の勇者をさらってきた。
「お疲れ様でした!魔王様!」
親衛隊隊長が出迎えた。
魔王の腕の中で勇者はスヤスヤ眠っている。
「ああ、これがあの悪魔のような目つきで毎度殺しにかかってくる勇者とは思えん。一生赤ん坊のままでいればいいのに。」
そう言って、勇者をベビーベッドに置いた。
すると勇者はすぐに大声で泣き出した。
「魔王様!あやさないと!」
「あやす、って何?」
「赤ちゃんのご機嫌をとるのです!もう一度抱っこを!」
魔王が勇者を抱き上げると、勇者はすぐに泣き止んだ。
魔王はまたベビーベッドに勇者を置いた。
すると、すぐにまた勇者は泣き始めた。
また抱き上げると泣き止む。
「なんなんだ!このシステム!」
「魔王様を親と認識したかもしれません。鳥のインプリンティングみたいな…。」
「面倒くさいな。早く大人になればいいのに。」
「でも下手に早く大人になったら我々は殺されます。」
魔王は、ぐぅ…と唸って、勇者をあやし始めた。
勇者はスヤスヤと眠っていた。
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