乗り切ったら、その向こうには何かがあるんだよ!

 心ここにあらずな私でしたが、肝心なことを寝ているときに思い出しました。


 あったのです。

 頼りの綱が。


 それは、私が一時お守りのように持っていたUSBでした。




 実は私、一度データ破損を経験しています。


 それは昔々、PCが一般家庭に普及し始めたころのお話。

 私はプリンターと一体型のワープロを使っていました。


 だって、プリンターを別に買わなくても印刷ができる優れ物なんだもん! 感熱紙でもいいじゃない!


 さぁ、その昔々のデータ保存はフロッピーでした。

 ※フロッピーを知らない、フロッピーってナニソレおいしいの? な若者はG●ogle先生に聞いてみようね★


 当時の私は現在執筆中の長編小説の原作版を執筆していたので、それをいそいそとフロッピーに保存して、それはそれは大事にとっておいたのです。




 時は流れ私はそれから創作を離れたのですが、色々あってPCを買うことになりました。

 そのとき、何年も前のフロッピーを思い出すのです。

 もう時代はUSB。

『あのフロッピーのデータもUSBに入れよう』

 そうしてフロッピーのデータを呼び出した私は、目を疑ったのです。


 文字化け……ええ、データ破損ですね。今ならわかります。いや、そもそもワープロとの互換がなかったのかもしれないですが。


 幸いだったのは、すべてが破損していたわけではなかったこと。詩のデータだけが破損していたと思います。


 そのとき、私は思うのです。


「データは複数に保存しないとダメだ」

 と。




 さて、話は戻ります。


 実は私、外付けHDDで全部を保管する前は、必要最低限のデータをUSBに保存していたんです。

 しかも二本。


 それを寝ていて思い出し、私は救われました。

 心底、生きていてよかった! と思いました。


 一本がご臨終だったとしても、一本は生きている可能性があるだろう! と思えたので。


 この数年間はUSBを更新していなかったけれど!

 だからすぐにはUSBを思い出せなかったんだけど!

 私が欲している最低限の小説データはあるはずだ!

 ……と期待に胸を膨らませたのです。

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