ありがたき創作仲間
時刻は夜の十時。
私は、明日の試験勉強をする……はずだった、のに。
ええ、もう、それどころではありません。
いえ、現実的に言えば試験費用は三万円ほど。
しかも、これまでしてこなかった業務内容に関する資格試験。
試験自体の合格率は結構高い。
でも、これまでしてこなかった業務内容に挑む私にとってはこの四週間弱、結構詰め込みでやってきたけどまだ計算問題まで追いつけていない。
もう一度言いますが、これ、試験前日の夜十時の話です。ヤバいです。何がって、試験勉強の追い込みも結構なヤバさです。
けれど、ああ悲しいかな。私は物かきの端くれ。
尚且つ、『この長編小説書き切るまで何が何でも生きてやる!』という心持ちのヤツ。
あらゆる物の保管用として使用してきた外付けHDDが、目の前でご臨終など……このタイミングでも絶対絶対ムリな
『生き返ってくれ!』
と、HDDのオンオフを繰り返します。
線を抜き差しします。
多分、それだけで一時間は経過していました。
配偶者がトイレで一階へやってきました。
アワアワしながら私は言います。
「外付けHDDがご臨終したかもしれない!」
……。
配偶者からしたら、『それより勉強は?』なテンションですよね。ええ、存じておりました。
まぁ、そんなこんなで心優しき創作仲間が、
「新しいアダプタでワンチャンあるかも!」
という回復魔法をくれました……。ありがとうございます……。本当、私、もう生きててもしょうがないんじゃないかくらいに思っていました……。いや、まぁ、HDDのデータがなくても執筆中の長編の本編は完結できるんですけどね……。私の脳内に入りきれていない設定とか、個人HPにUPしていない頂いたイラストの数々とかを思ったら、心が滅入っていたのですよ……。
なので、
「そうか、そういうこともあるかもしれない」
と、アダプタを探し……。ポチったころにはすでに夜の十一時半を過ぎ……。
よし! これから勉強追い込むか! という意気込みよりも、
「え、私、この精神状態で試験に明日挑むの? え、マジ?」
という精神グラグラ状態でした。
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