21話 戻る! レベル上げ! 才能!
「ノルン様、クフト様はご無事なのでしょうか?」
「皆、無事にゃ」
「安心しました。で、ノルン様はこれからどうするのでしょうか?」
「にゃ? あつし、どうするにゃ?」
「え? 戻るつもりだよ」
「あつし、戻れるの?」
「たぶんね。この世界からダンジョンを下りて行くと、もう1つの階段にたどり着くと思うよ」
「え? それじゃあ、また500階層まで下りるってこと?」
「にゃ? 皆を置いてくにゃん?」
「あつし?」
「ん? 一緒に行けばいいよね?」
「いいにゃ?」
「あつし、小さな子もいるのよ」
「大丈夫だろ」
「何が大丈夫なのよ」
「小さな子もレベル50以上だし、あそこの3人はレベル500以上あるからね」
「え? 500!! もしかして私達よりも強いの?」
「それはないけど、そこそこ戦えるし、あそこに寝てる子のレベルは1なんだよ」
「寝てる子って……」
「サラは戦えないにゃ」
右手と両足がない亜人の女の子。魔人が魔物の大群を率いて襲撃してきた時に建物の下敷きになってしまったのだそうだ。
「戦えなくても、サポートは出来るよね。僕と同じスキルでもいいし、ユウと同じスキルでもいいよね」
「にゃ。サラ……ノルンに力を貸して欲しいにゃ」
サラは困惑しているようだが、小さくコクリと頷いてくれた。
「ノルン様。こんな私で良ければ、何でもさせてください」
サラ
年齢:18
レベル1
HP30/30
MP30/30
力 3(-3)
耐久力 3(-2)
抵抗力 5
素早さ 1(-7)
知力 3
器用さ 6
運 2
「本当なら貴重なレベル1のサラには小玉と中玉を使ってステータスアップして欲しいけど、猫族がダンジョンを攻略しながら日本に行くためには、今すぐに探索のスキルを手に入れて欲しいんだ。ごめんね、サラ」
「え? いえ?」
困惑顔のサラ。そして、それを聞いていた長老らしき猫族が言う。
「……ステータスアップですか。あつし様、小玉と中玉なら宝物庫にあります。本来ならクフト様の許可が必要なのですが、ノルン様、よろしいでしょうか?」
「許可するにゃ」
猫族のお姫様であるノルンの許可を得たことで、小玉と中玉をサラに使用することが出来るように。
サラ
レベル1
HP 30/200
MP 30/200
力 15(-25)
耐久力 20(-20)
抵抗力 40
素早さ 3(-37)
知力 40
器用さ 40
運 40
「頑張ったね、サラ」
「偉いにゃ」
「ふふふっ。新しい仲間だね」
「貴重なアイテムを私何かのために……すみません」
「サラにはレベル1という凄い才能とスキルなしという凄い才能があるんだから、謝る必要はないんだよ」
「私に才能? 1人で何も出来ない私に?」
困惑するしか出来ないサラ。
「ねえ、あつし。サラちゃんは剣士じゃなくて魔法使いになってもらえば。それにアイテムボックスのスキルを覚えて貰えば、1人でも色々と出来るようになるよね」
「魔法使いになって貰うのは賛成だね。でもアイテムボックスを覚えるための条件を満たすにはまだまだ時間がかかるから、先に鑑定を覚えて貰って、次に探索のスキルだね」
レベルアップするとHPとMPが合計で15上がり、それ以外が合計で15上がるが、どのステータス値が上がるのかはランダムらしい。しかし、剣士の指輪を装備することで
剣士の指輪
HP 12
MP 3
力 5
耐久力 1
抵抗力 1
素早さ 3
知力 1
器用さ 2
運 2
となる。
そして魔法使いの指輪なら
魔法使いの指輪
HP 7
MP 8
力 2
耐久力 1
抵抗力 2
素早さ 1
知力 5
器用さ 2
運 2
となる。
更に僕の装備しているS級の成長率上昇の指輪をサラに装備して貰えば
魔法使いの指輪
HP 14
MP 16
力 4
耐久力 2
抵抗力 4
素早さ 2
知力 10
器用さ 4
運 4
と成長率が2倍にすることが出来る。
S級の成長率上昇の指輪がもう1つあればいいのだが、秘宝中の秘宝みたいで、僕達以外で持ってる人はいないらしい。
僕達はサラを連れてダンジョンに行き、鑑定と探索を覚えてもらうことにした……
のだが、覚えることは出来なかった。
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