「一番乗りだよね～」

「ん？　おい、あれを見ろよ」

「はあ？　俺達が２番手なのかよ。どこのパーティだ？」

「にゃんにゃん？　パーティ名にゃんにゃんって知ってる？　げっ、俺達より２時間も早く着いてるぞ」

「は？　あり得ないだろ」

「こいつ等が例のパーティか」

「ん？　謙信、知ってるのか？」

「ああ、上司に聞いてたよ。強いパーティが参加する可能性があると」

「は～、どいつだ？」

「最後尾にいた３人組だろう」

「え？　あの猫耳３人組？」

「人数合わせのパーティじゃなかったのかよ。あいつら、装備もしてなかったよな」

「そうか、それだ。兼続、全員の武具を収納しろ」

「え？　どうして？」

「こんな上層階で俺達が苦戦するはずがないだろ。だから奴らは身軽な格好で走って進んでるんだよ」

「マジかよ。いくら雑魚しかでなくてもダンジョンで武具を装備しないなんて非常識過ぎだよ」

「更に奴らはマップ系のスキルも持ってるぞ。でないと最短ルートで進めないからな」

「は？　マップのスキルは見つかってないだろ」

「公表されてないだけで、未知のスキルを隠し持ってる奴らがいるんだろうよ」

「あったのかよ。帰還のスキルも欲しいが、マップ系のスキルを先に手に入れたいよな」

「とにかく休まず進むぞ。このままでは日本最強を名乗れなくなるぞ」

俺達は全力で進むことで１日に５階層のペースとなった。

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