大阪府 椛 琳寧

「まぁーた、お前は!!」

「うっさいなぁ。あたしがどうしようと関係ないやろ?」

「なっ!俺は心配して……っ!!」

「はいはい。」


大阪では今日も2人の厄祓い神が喧嘩していた。


「おふたりとも!毎度毎度やめてください!」

「雅、とめてもあかんて。この2人のはいっつもそうなんやから。」


ほんま仲ええよなぁ。と琳耶の護衛官の雅がそう言うと、


「「仲良くないっ!!!」」


と声を合わせて言うのが毎回の〆だ。


「声揃ってもうてるじゃないですか。」

「全然仲ええですね。」


うー!と琳耶に対して威嚇する琳寧に近寄る彼女の護衛官、橋中眞生はしなか まき。琳寧のさらさらの金髪に手を伸ばすと零れそうな程に大きい瞳がさらに大きくなる。え。と桜色の唇から声がもれる。


「そんなに嫌なら俺にすればええじゃないですか。」

「眞生っ!!」

「えっとー……眞生?」

「……………。」


困惑した顔で眞生を見る琳寧。おろおろと2人の様子を伺う雅。


「手ぇ、離せや。」

「琳耶?」


眞生の手を振り払う琳耶。


「ふん、お前の髪なんか触らんでもおれの髪の方がさらさらやでって事。」

「はぁ!?あたしやって女の子なんやから髪の毛には気を使ってます!」


もう知らへん!と眞生をつれて帰ってしまった。



~ 大阪府 厄祓い神 椛 琳寧 ~

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る