経過


 6/3 11時

 ・城市きいちの取り調べ中、依頼人である伊藤正也まさやと連絡が取れなくなる

  城市は昨日は署に泊まらせていたため、外出は不可能。

  明美あけみに引き続き、父親まで誘拐ゆうかいされたのか? 要調査。


 6/4 16時

 ・伊藤正也の死体が上がった


  現場:伊藤氏の家

  状況:首から下が仏間の床下に埋まった状態で発見

  死因:飢餓きがによる衰弱すいじゃく


  備考:

  ・明美の捜索そうさくねがいを受けた時には肥満ひまん気味だったはずなのに、見つかった時は皮と骨の状態だった。


  鑑識かんしきがいうには1ヶ月断食だんじきでもしたかのようだ、とのこと。


  ……そんなこと、あり得るのだろうか。



 ・掘り起こす際、床下より複数の人骨が発見される

  →別の事件が起こった可能性も含め、要調査。この中に明美が出ないことを祈る。



 6/5 9時

 ・床下から見つかった人骨は死後数年~数十年のもの、女性4、男性2の計6体 と判明

  明美と思われるものはなかった。

 

 ・男性の骨が一番新しいものだった。

  →現在鑑定を進めている


 ・伊藤宅の庭の奥に、シャベルやバールなどがしまってあるのを発見。

  そこからは伊藤氏の日記や先祖の日記が並べられていた。


  この日記のことが正しいとするのなら、床下に埋まっていた人たちは……。

 

  ……いや、やめよう。

  我々はただ真実を突き詰めるのみだ。


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