第66話 エピローグ その2 とある科学者の記録

とある科学者の記録


 う、映ったか?この記録を見ている者にこの世界の危機を伝える!何百年後か……いや、すべて杞憂に終わる可能性の方が高いが……

 いや、話が逸れた。

 我々ホモサピエンスがこの星で単一種族であるというのご存じだろうか?

だが、少し前、我々がホモサピエンスになる前あたりだ。猿人に近い時期では何十という猿人がこの星には存在していた。

 その猿人たちはどこにいったのか、これは学者によって見解が分かれるが、我々の遺伝子の中に複数の猿人の遺伝子が存在することから、

われらの祖先は他の種族から奪いながら、単一になるまで殺し続けたというのが主な学説だ。

 異なる種は敵であり、餌である。これは生物としての理だ。人間は知恵を付け、他種を支配下に置き、支配できない餌にもならない天敵は殺し続けたのだ。

 そうして40万年かけてホモサピエンスは生態系の頂点にたった。

 だが、とうとう次の種が現れた。といったら君は信じるか?

 我々は国家の垣根を超え、時代を超え、その種族と水面下で戦ってきた。いや、ヤツに気づかれないように駆除するために技術を進めたと言っていい。

 この技術は通常の技術の進化スピードでは1000年ほどかかるレベルだ。だが、通常の速さではヤツを倒すことができない。現に表の技術力。

ホモサピエンスが40万年かけて作り出した最高兵器は種の能力として敵わなかった。アリですら時に人を殺すことがあるというのに、ヤツには種として敵わなかった。

 それほどまでに差がある。

 そしてここ数年、ヤツは表舞台に立ち始めた。

 これは生存競争だ。負ければ我らは家畜になるか、全滅しかありえない。

 あっそうだ。証拠を見せなければ、ここまで話しておいて、証拠がなければただの狂人だ。この証拠をみれば皆が納得する。私も組織に呼ばれ、事実を見せられた時信じられなかった。

 ん?なんだね君たちは……この技術は封印する。この技術は今の争いの時代に放たれては星事態に影響がでる。

 よせ!何をする!やはり貴様らか!あの爆撃をおこなったのは!バックアッププランとして用意していたと聞いたが、無駄といっただろう!あれに対処できるのはこの技術だけだ。

 あれを支配しようとするのは間違っている。これだ!これを見ろ!って、まてよせ!やめろ!あれは一国が保有していい技術じゃ……


 記録終了

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