第25話 第3章 その2
このハンニバル・ルイス。この前の録画記録で可愛い少女たちを見るも無残な光景にしたヤバイやつ。
いつもは礼儀正しいが任務の為なら何でもやる。心のストッパーが壊れた戦闘マシーン。
キャプテンもちゃんとしてれば大丈夫だが、適当な時はトコトン適当だ。
ついうっかり、弾が流れて爆発四散してしまう可能性はめちゃくちゃある。
こんな鱗の生えた娘、完全に訳アリだが子供だ。ミシェアみたいな性格破綻して地獄に落ちそうな少女ならともかく、話をしてみる限り、この子は中身は普通の子供だった。
子供をこんな猛獣だらけの檻の中に入れて放置するほど俺は鬼ではない。
だからこそ、ああだこうだ言ってトラックに乗せてもらった。
これを彼女に知られたらどう思われるだろうか。
「ドクター、アタシ、お尻がいたーい。」
向かいに座っていたミシェアがニタニタ顔で聞いてきた。
「だから言っただろう。軍用トラックなんて乗り心地は最悪だ。大人しく基地で待ってた方が良かっただろう」
「えー、でも付いて行った方が絶対に面白いじゃん。ドクターに同じ意見だったし、それに私がいなかったら本当にヤバい時どうにかできるのー?」
「この人選を見てもそうおもうか?」
「むうー」
ミシェアもこのトラックに乗り込んでいる3人の仲間を見回し、納得したようだ。
「やっぱり無理!お尻痛い!ヒザ座ってもいーい♡?」
「だめだ」
「ええー♡こんなに可愛い美少女の頼みでもー?ほら上目遣いセクシーポーズでイチコロメロメロしてもー?」
と言って、俺の顔を覗きこんだ。くそ!メスガキのくせに手で乳を寄せるんじゃない!親が泣くぞ!あとケツはフリフリさせるな!と言いたくなるほど、
その乳の潰れ具合は酷いことになっていた。
ミシェアはたまにセクハラまがいの事を聞いてきて、許可すると『セクハラ、変態♡』とののしって来る。ここで何としてでも止めないと、俺の社会人生活は終わってしまう。
乳がデカいだけの未成年に手を出した……もとい出しかけたという話が誤認であったとしても、俺の居場所は社会的に無くなってしまうだろう。
まあ、天才っていうのは人をおちょくるのが好きらしいという事でそのあとはスルーしているが……うっとうしい事には変わりない。
「ミシェアさん、ドクターの上の近くのところにクッションがあります。とりますね」
可愛い顔した背丈の低いショタっ子ハンニバル・ルイス二等兵が立ち上がろうとすると
「ルイス君ありがとう♡でもいいよ。アタシが取る」と彼を座らせ、ミシェアは俺へのセクハラを止めてしまった。
ナイス!この新人、記録映像を見たとき、またヤバい奴を改造していまったと思ってしまったが、
礼儀正しいし、気が利くし、優しいし、見た目がショタ過ぎていちいち行動が可愛いし、良い子が入隊してくれて本当に良かった。
……
いや、こんなまじめな子をヤバい存在に改造していまったんだよなぁ……俺……
上官命令とはいえ、あんなことを……普通の人間なら人を食べるというのは倫理的にアウトだ。
どう考えて精神衛生上良くない。それこそカウンセリングがいるレベルだろう。
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