第3話

「そういやご飯取ってきたけど食べるの忘れてた!」

「それはごめん。食事の邪魔になってた?」

「今日はスープものがメインでまだ温かいからいいよ!それより君もお腹空かない?多分用意されてるよ」

「じゃ、貰うよ。何か食べた方が安心しそうだから。」

「食べるなら取ってこないとね!少し待っててね!」

と部屋を飛び出しそうになるフウヤを「待って」と呼び止めて

「流石にこれ以上我慢してもらってご飯冷めたら悪いから後でいいよ。」と声をかける。

「でも、それだと待たせるから悪いしなー。」と少し考えた素振りを見せると何かを思いついたように「そうだ!」と声を上げると「ご飯2人でわけ合わないか?」と聞いてきた。

「それでもいいけど、どうするの?」と返すと「先にサラダだけ急いで食べるから、そこに入ってた器にスープを入れて食べればいいんだよ。フォークもスプーンもあるし!」と言った。

ご飯を見てみると魚介系のチャウダーのようなものにパンとサラダ、そしてデザートにリンゴのようなものが一切れで全部になっていて、チャウダーが少し多く盛られていた。

正直自分も腹が減っていると感じているし誰かと一緒にご飯を食べるのは悪くないと思ったので案に乗ることにし、サラダを急いで食べる姿に少し心が緩み、この人は直情的な人間だなと思った。



二人分の食事を終え消灯時間も過ぎ、部屋に2つ置いてあった獣の毛で出来たベッドに入り、食事中での会話を思い出しながら明日どういった質問をしようか考えていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る