もし死ぬのならばどんな方法で
美華
第1話私ならば
「ねぇ、死ぬならどんな死に方がいい?」
いきなりだった。
朝の学校の登校中、友達に聞かれたのだ。
どんな死に方がいいと。
特に考えたこともなかった。
死ぬ理由はどうせ、年齢のせいで死ぬのだろうとずっと思っていたから。
『それって、殺されるとかまだ寿命があるのにって感じ?』
「そうだよ。まだ寿命も充分にあるというのに、それでも死ななくてはならない時」
『そんな時ないと思うけど………w』
「もしもの話だから、ね?」
私の考えだと、できる限り痛みの少ないものがいい、ならば、何が1番良いのか、
『死ぬのならば今ある財産を全て使ってもいいのか、溺死とか毒で死ぬのは苦しい、なら睡眠薬を飲んで殺してもらう。とか、』
「どれかひとつ、だよ」
『なら、斬首刑?』
「いきなり怖くなったね」
『斬首刑なら一瞬でスパッと行くじゃん。あ。でも昔は全然首きれなくてやるのに時間かかってたんだっけなぁ』
「なんでそんな情報持ってんのよ」
『なら、ギロチンを買って自ら命を絶つかな、そっちの方が誰にも迷惑かけないし』
「そっか、わかった」
そう言って友達は優しく笑った。
『ならそっちはどうやって死にたいのさ』
「死ぬのならばみんなからの注目を受ける電車で引かれて死にたいかな」
『うわっ、。』
「"もう"みんなからは"注目"されないから」
「でも、これから君と一緒に過ごせるからそんなことどうでもいいんだ」
私は何故か人からの視線がすごいということに気づいた。
それから数日後
私の部屋にはギロチンがあった。
いやおかしくない?誰が買ってきたんだよ。
「ねぇ、ほらギロチン買ってきたよ」
『勝手に不法侵入してまで、』
「いいじゃん、これで私たちは一緒に入れるんだから、みんなに心配かけずふたりぼっちで過ごせる」
『どういうこと、』
「いいじゃんどうだって、」
ねぇ、君のひとりで死んでいく姿を見してよ
これから2人で同じ世界で生きていこうよ
ほら早く、私のところに来て
もうこれで死などない怖いものが無い世界に
誰も来れない私たちだけの世界に
そして私は
この日命を絶った
私と同じ世界に来てくれてありがと
君の死んでいく姿はとても綺麗だったよ
BADEND 君の好きな死に方で会いに来て
もし死ぬのならばどんな方法で 美華 @mihana0708
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