始めたばかりのフリマアプリで初警告

明鏡止水

第1話

好きなキャラクターのラバーストラップが欲しい。


初めはそんな思いでした。


別のところで通販したそのキャラクターのラバーストラップ(ゴム製で厚みがある柔らかい素材のキャラクターグッズ)は、経年のためか、白い部分が変色していて。


なんだかキャラクターが全面的に黄ばんだYシャツを着ている様でなんとも言えないのです。

中古なので試しに洗ってみたのですが、やはり、汚れではなく、黄ばみのため。

それほど変わりませんでした。


そして、私は最近ハマっている某フリマアプリの海からその商品を「◯◯(キャラクター名)、◯◯(作品名)、ラバスト」もしくはラバーストラップで検索をかけたのです。


そしたらヒット!

ふたつもあります!


ひとつは600円。


もう一つはちがう種類のキャラのグッズと抱き合わせで555円!


後者にしよう!


即決です。


そのグッズは漫画家さんが直々にデザインしたものだったので、特に高値はつかなくとも2016年のおそらくガチャガチャか、箱でアニメイトとかで目にする商品なんだと思います。とても出品が少なかった。


しかし。落とし穴、というより、深夜の買い物脳状態の初心者明鏡止水は。ここで重大なミスと、しっぺ返しをくらうこととなるのです。


お金は先に払う感じみたいですね。後で知ったのですが取引きがキャンセルになったら自動で返金されるそうです。


黄ばみもない未開封であろう美品ともう一つ商品がくる。ワクワクでした。


しかし、出品者様から


「取引キャンセル」の申し込みが。


しかもその理由が。


「購入者が誤って購入した為」。


!!!!!


誤ってない! ちゃんと欲しいし、購入したい意思も、価格も納得しています!!


また、こうもありました。


「現在商品の在庫確認がとれない、また適正価格ではない為」。


そんな、自己都合ではないですか、別に、いいけど……。でもこのままじゃ納得いかない。


どうやら取引キャンセルに同意するか、同意しないか選ばなくてはならないらしい。


在庫の確認が取れないのではお取引きも何もない。でも、「購入者が誤って購入した」という出品者様のご意見には納得がいかない。テンプレートで選ばれただけかもしれないけれど。


……気になります!


私は「同意しない」をタップし、理由をフリマアプリの事務所に送信しました。

商品には(写真を見て)納得していること。価格も含めて購入を決めた事。


結果、意見が認められて双方の同意が得られる形でメッセージで話し合ってください、と事務所から通達が来ました。


今までこんな、お取引きで一騎打ちみたいなこと、したことありません。


しかし、相手の主張から。

まず初めに私の落ち度も発覚しました。

フリマアプリにはプロフィール欄があり、「始めたばかりですがよろしくお願いします」から「基本お値下げ等には応じられません」など事細かく書いてあるものなのですが。


今までお取引のなかで苦い経験、悔しい思い、悲しい出来事があった方などは長文でも「◯◯(名前)プロフ必読」というハンドルネームだったりします。


なんと、今回私が深夜に爆買いした方の中にその「プロフ必読」の方がおり、それが今回のお取引相手だったのです。


今まで問題なくさくさく買っていたので(一体私は何をやらかしてしまったのだろうというか何が書いてあるのだろう)とドキドキしてその方のプロフィールを拝見しました。


そこには。


「在庫切れがある場合があるので、購入前にコメントをお願いします」


……、コメント? どうやって書くの? 打つの?

というか、核心だ。コレ。最初に絶対読まなきゃじゃないか。


取引キャンセルに応じられないで話し合う前に、出品者様からのメッセージで「プロフィール記載通りのコメントがなかった」とはコレのことか!


落ち度。


私は腹を決めました。読んでいなかった私が悪い。でも在庫の有無も把握できておらず出品のリストに登ってくるのも、適正価格をつけられなかったのでキャンセルにしてほしいというのも引っかかるし、最大の不満は購入者の私が誤購入したことになっている事です。


でも、ここまできたら、仕方ないのだろう。

私はあまりにフリマアプリやオークションアプリに無知であった、と反省しました。


出品者様にプロフィールを読んだ事を告げ、メッセージにて大切なお品の取引でこのようなことになり申し訳なかったと詫びました。


すると相手は、在庫があったらまた出品するのでその時はよろしくとのこと。良ければ取引のキャンセルの「同意する」を押して欲しい旨を伝えてきました。


双方の合意です!


再び現れた取引キャンセルに同意する、を私はタップしたのです。


これで一件落着。在庫があってまた出品してくださると良いなあ、と軽く考えていたのですが。

事務所から通知が。


なんと、今回のことは私の誤入力・誤購入の迷惑行為とのことなので今後はそこに留意してください、警告であり、また同じ様なことがあれば活動? を制限する。


ような意味合いの文章もあるのです。


……必読プロフを読んでいればそもそも防げたであろうことだけれど、一方的に私が悪いみたいじゃないか!!


しばらく調べたら「取引キャンセル」を自分から入力できるチャンスもあったので、自分の落ち度も踏まえて真相を記録しておけば「私の迷惑行為」、「購入者の誤購入」だなんて事実と異なる認識はされなかったと思うのです。


プロフィールには気をつけよう! と学んだけど!! なんで、こんな風に捉えられて警告が来るねん!! 自業自得の域なのか?! これは?!


と、そんな苦い経験でした。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

始めたばかりのフリマアプリで初警告 明鏡止水 @miuraharuma30

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ