第9話 トランプ前大統領を撃った銃。AR15
7月13日。
演説中のトランプ前大統領が手元の書類を見ようと顔を僅かに動かした瞬間、一発の弾丸が彼の耳を貫きました。
幸い、狙撃手はシークレットサービスのカウンタースナイパーや対襲撃部隊によって射殺され、トランプ前大統領も無事でしたが、結果として数名の死傷者を出してしまいました。
射殺直後に撮影された、星条旗を背景に拳を天に突き上げるトランプ氏の写真が印象に残っている人も多いでしょう。
この際使用された銃器はAR15といい、容疑者の父が合法的に入手した物だそうです。
今回は、この銃器について紹介しようと思います。
突然ですが、皆さんはM16自動小銃という小銃を知っていますか?
知らない人のためにざっくりと解説しておくと、この銃はベトナム戦争時にジャングル戦で苦戦した米軍によって開発、配備された小銃で、現在米軍が使用しているM4カービン銃の原型となりました。
装弾数は30発で、射程は500〜800メートルほど。
冷戦期の小銃としては標準的な性能です。(アメリカは影響力の大きい国なので、基本的にアメリカで採用された銃や弾丸は世界の標準になります)
AR15というのは、このM16自動小銃をセミオート(引き金を引きっぱなしにしても弾が連続で出ない)にして、民間に流通できるようにした銃です。
装弾数については詳しい情報が出てこなかったのですが、アメリカの銃規制から考えて10か15発でしょう。
射程もおそらく軍用のものと大差ないです。
今回の事件で犯人は150メートルほど離れた場所から射撃したそうですが、軍人は200メートルなら当てて当然、狙撃手なら1500メートルとか当てれる人もいるので、犯人の腕は(アメリカ基準なら)普通かそれよりも少し上程度だったのではないかと思います。
性能に関する説明は以上です。
元々『AR15』という呼び方はM16自動小銃という製品そのものを指す言葉だったのですが、現在は民間流通用の物のみ、この名称で呼ばれています。
アメリカでもフルオート小銃は規制されている州が多く、流通しているのは基本的にセミオートです。
ですがそれでも射程の長い小銃の殺傷能力は高く、テロや犯罪などで使用されれば多くの人を危険に晒します。
今回の件で、アメリカにおける銃規制が強化されるかもしれませんね。
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