第63話 考察

全員がカンナの方を見る。ナカは尋ねる。

「なんでそう思ったんだよ。」

「ミンちゃんが強くタムちゃんに会いたいと思った時、ミンちゃんは不思議な力を発動する。だから…きっとミンちゃんは…今タムちゃんのところに行っている…はず。」

「えっ!?」

「こ、こういうことかや?」



ミンちゃんとずっと一緒に居られますように。

楽譜ムシャァ

二人が離れ離れの時どちらが強く会いたいと願えばどちらかの元へ楽譜が連れて行ってくれる。

なのに二人は会えない。



「なんで二人は会えへんのやろうか…」

「あ、あとさ」

プンは思いついたように言う。

「なんか…時々ものすごい破裂音しない?」


みんなはムやんとミンを助け出す考えを話し合った。

いつの間にか辺りは夜になっていた。


「そろそろ寝るべ」

「明日も色々策を練らなきゃいけないものね。」

「いってーな蹴んじゃねぇ犬!雄のほう」

「チッ引っ込んで〜」



コユキは丑三つ時に目を覚ました。

「牛やあらへんで」

すると、アヒルのボートの先っちょにヒメ女王が座っていた。

「ヒメちゃ…」

女王は泣いていた。月を見ながら。

(過去の自分がしたことを恨んどるんやろか…まぁ確かに…昔のヒメちゃんのしたことは許されることではない…)

コユキは女王を抱きしめる。

(それでもワシはヒメちゃんのことを愛してるで。)

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