第61話 お”っ

コユキのナイフが女王の胸を貫き心臓らしきブツを取り出す。



「ッッ………アッ……」


「死んだか!?死んだんか!?1,2,3!!!」

女王は目を瞑ったまま動かない。



「ハァハァ……ヒメちゃん…」



「いい一突きだったわん」


「おうおぅおうっおぅおrっ」

チビるコユキ。握る股。


「なっなんでっなんでほんでまんで生きてるんっっ」


「さぁね。あ」

ヒメ様はなにか思いついたような顔をする。


「博士が吸血鬼だったからじゃないかしらワン」

「お”っ?吸血鬼?急やな…」

「きっとロボの私にもちっと吸血鬼の血が混ざってるのよ。だから…まだ生きてるんじゃない?」

「お”っ?お”ほっほな悪い部分だけ死んだん?」

「えぇえぇタブンネ」

「おーやったな!お”ってかもう一人のヒメちゃん現実版は今どこにおるんやろ」

「さぁね。でもとにかくこれで私達でみんなを助けに行けるわよん!」

「いい子のヒメちゃん2人になっちかったけど…まぁええな!おし!そんじゃ早速行こか!」



二人はアヒルのボートで航海に出る。


キコキコキコキコキコキコキコ


「キッツ」


その時水面になにかが写った。

「ヒメちゃん、今なんか写ったべ?」


二人は水面をのぞいてみる。


そこには人が浮いていた。



「お”っぎゃ”ぁぁぁっぁぁぁぁぁ」

「ちょっちょちょっっちょちょ待てよッ」

二人は慌ててその人を引き上げようとする。


「お”っお”っ重いっお”お”お?…」

「ちょっちょちょっちょ待てよ3人居るじゃない!!!!」

ますます慌てる二人。


「なんか用?」


「喋ったやんけ”きもぉ”お”」

「生きとる!!ヒメちゃん!生きとる!!」


その人は手を差し出し、こう言う。


「引っ張れやボケナス」


「はっはぁ”っはいっ」


3人のうちの一人が笑う。

「かんちゃんようやく人に会えた〜〜〜!」

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