第51話 衝撃の事実

王は微笑む

「久しいわね。なにか私に用があっていらしたの?」

「ちょっとぉ!!!おまえ!カトのこと覚えてないの!!??」

「あなたは…婿でも嫁でも宴会の鳥でもないわね…でも…なんとなく見覚えがあるような…ないような…」

キャトンペェは叫んだ

「おまえ!!!!カトとモプシーのこと!!!殺そうとした!!!!」


「…は?」

賢い鳥キャトンペェは続ける。

「官吏のモプシーを…!!殺そうとした!!モプシーを逃がしたあとどうしたの!?教えろ!!!」


王は眉をひそめる。

「あなたは一体…何を言っているの?」

「キャトンペ…」

ムやんはモプペェはもういないということを話そうとする

「ふざけんな!!モプシーの居場所を教えろ!!」

「何を乞うているの…私はわからないわよ…」

「キャトンペェ…モプペェはっ」

その時料亭のようなところから涙ボクロのある羊が出てきた。


「女王…そこで何をやっているんです?」

「あぁ、ビュンビュンあなたには関係ないことよ。あっちへ行っていなさい。」

「あぁ!!!おまえ!!カトを鳥にした羊!!」

「んぁ?」

ビュンビュンは花壇の上で顔をしかめる。

「あぁ、あの時の鳥…」

「カト、鳥にしていいなんて承諾してないからね!!!」

「あななたちやめなさい!」

ビュンビュンは一呼吸してから女王に言う。

「王…あなたは二人いらっしゃる…」

「カトは新郎じゃなぁい!………え?」

その場にいたムやんたちは息を飲んだ

「あなたは人間ではない…」

ヒメ女王は拳を握る

「は…?え…私…が二人?」

「王は狂っちまったんですよ…」

「ヒメ女王……」

(わたしは…道で出会った時の女王しか知らない…でも…たとえ海賊でも山賊でも、わたしは女王を憧れの瞳で見てしまう…)

隙を見てムやんは空を仰ぐ。

(あぁどうか何事もなく問題が解決しますように。アーメン)

ムやんは少し萎縮しながらキャトンペェの方へ向かう

(いいえ…何事もなく問題を解決させるにはこの芋の傍観者タムタムが自分でどうにか動かなくちゃいけない…誰かが解決してくれると思っちゃダメよね)

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