第34話 怒りのおどぅんみパンチ

「あぁ、コレはキャトンペェの双子の弟モプペェです」

モア画伯はモプペェをまじまじと見つめる。

「なんだか変わった生き物ですねぇ…」

「特徴はこの伸びた耳と歯ですわ」

「身体の軸が無いように見えます…」

モプペェは画伯に近づく。

「きれい〜ねぇ一緒にチキチキ行こ〜」

ムやんはモプペェの手を振り払う。

「やめなさいモプペェっ足跡消すわよ」

「ヤダ〜このでっかい人〜邪魔〜」

その時目には見えない強烈なおどぅんみパンチがとんできた。

「イタイ〜ちょっと殴らないでよ〜」

「はて?私、殴ってませんよ?」

「あら?わたし、殴ってないわよ?」

「怪奇現象〜〜〜〜こわい〜〜〜〜」

ムやんはモプペェに顔を近づけてこう言う。

「モプちゃん、次わたしのことデカいって言ったら胞子からぶっ壊すわよ」

モプペェは思わずあとずさりする。

「ご、ごめんてジョーダンジョーダン」

「ピアノの音、抑えていたつもりだったのですが、すみません」

「いえ!モア画伯の演奏はとても魅力的で素敵です!いつまでも聴いていたい…まるで花を摘んでいるような…ね…」

「ありがとうございます。」

画伯は時計を見るとこう言った。

「タムタムさん、もうこんな時間ですよ。」

「あらららっららら素敵な演奏こちらこそありがとうございました〜!浮いて帰れないかしら…水の中は浮けるんだけど地上だとGがね…」

ムやんの影が伸びていく。

「ねぇさっき架空の人に殴られた〜」

「まだ言ってんの?そんなん珍しかないわよ」

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