第30話 maniac

モア画伯との別れを惜しみながら宮廷に戻る。

宮廷の庭にコノハ首相の姿が見える。ムやんは駆けていく。

「コノハ首相!」

「あぁタムタムさん。」少し驚いたように言う首相。

「コノハ首相は…何故花を据えられているんです?」

「春なので花を飾ってみました。」

首相は尋ねる。

「花はお嫌いですか?」

ムやんは首をブンブンふる。

「いえ!そんな…ダイスキです!!牛丼並に!!」

「そうですか。それはよかった。」

首相はふと、自分の靴下に目をやる。

「あぁ少し破けている。さっき牛に牛と間違われ噛まれたから…」

「えっお怪我はありゃぁせんか?」

ハッとしたように口を手で覆う。

(江戸っ子でちゃったわ…)

ムやんは頭をmaniacする。

(江戸っ子出ちゃったわたしに怒る。悔しい…)

急に黙ってしまったムやんに首相はこう言う。

「少し庭を散歩しませんか?この庭はとても広いので離れないで下さいね。」

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