第14話 なにかの予感

累計2本の腕。

「扉あ〜け〜て〜ぇぇぇぇぇぇぇ〜ぇ〜」

鍵盤のように海が連なっていく。

「立て掛けないで海上へ〜〜〜〜」女の腕を引っ張るミン。



「二者択一をするよ。」

突然女が言った。

「連絡でもなんでもシテ」

「この項目の中から選べ」


・その腕をアタシに捧げる

・一緒に尋ね人を探す

・アタシに良い探知機をくれる

・アタシの蜂蜜を介護するように大切に育てる


夕涼みの中、ミンが選んだのは『一緒に尋ね人を探す』だった。

「じゃあ決まりね。」と透明じゃない瞳が言う。

柔らかな月の光に包まれながらミンは何かを感じ取った。

それからこう言う。

「…アナタのオナマエは?」



「ブラック・ナカ」

甘く溶けるような笑みを浮かべる

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