第5話 誤解

ある日のこと。

コユキが女王の部屋に行くとビュンビュンが4本の足で棚を出納していた。

金を並列させて工夫して毛の中に金を入れている。

「おうおうおうおう『程々にね〜』のレベルやないで!」

ビュンビュンとの戦いに臨むコユキ。少し気後れしている。

(厳かな気持ちになんかなれへんわ)

コユキは香水をビュンビュンにぶっかけ、その隙に金を奪う。

その時ハッとしたようにビュンビュンは目を背けた。

「なんや…アッ」


そこには青白い顔をした女王が立ちつくしていた。


「…コ、コユキこれは…一体どういうことなの…!」

「ヒメちゃん!こいつ、金盗もうとしやがったんやで!香水は…」


女王は一言言う。


「出ていきなさいコユキ。」


外は土砂降りの雨だった。

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