Letter in a Bottle with Love ~CT~

第1話

運命を司るもの。

運命を動かすもの。

人はそれらにしばしば三柱の女神を見る。

抗いがたく、御せぬもの。

海のように広く、空のように果てなく、時に荒く、時に穏やかで。

狂おしいほど愛おしい。


勝利の果実はどれほど手を伸ばしても届かないほど遠くに見えるのに、ある日突然手の中に落ちてくる。

人はそれに気が付かないだけなのかもしれない。


あなたに、祝福の時が近づいていることに気づいているだろうか。

それは、あなたが今、胸に抱いている想像の域を超えたところからやってくるかもしれない。

それでもあなたが、それ以外の祝福は不要と決めてしまえば、得られるはずの祝杯を、みすみすやり過ごすことになる。


確かにそれは、あなたの望んだものとは違うかもしれない。

けれど、その祝杯を受けることによって、あなたの真の望みがかなうかもしれない。

何よりも、あなた自身が、望みはかなうものであると認識することが先決なのだ。

自らが祝福を受けるに値するという認識をすることが必要なのだ。


祝福を一つに限ってしまえば、我慢や努力も必要になってくる。

けれど、あなたに訪う祝福は、決して一つではない。

そこには、努力も我慢も必要のない祝福もある。


それをどうか受け取ってほしい。


あなたが生まれて、ここで息をしているということ。

そのことそのものに、私は祝杯を挙げる。


それをどうか、受け取ってほしいのだ。


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