第18話 そこは洗わなくていいです

 

「あ、弟くん。おっきくなってるね……♡」


 すると、彩音が急にそんなことを言ってきた。

 いや、そりゃあ僕だって男の子だし、おっきくもなるよ……。

 こんなふうに裸で抱き着かれたりしたらさ……。

 僕の大きくなった分身は、彩音の太もも辺りに密着していた。

 そりゃあ、バレるよね……。


「ご、ごめん……」


 もしかして僕はこのあとセクハラ罪とかで警察に捕まるのだろうか。

 さすがに姉相手に分身をおっきくするなんて、恥ずかしすぎる……。

 でも、彩音はドン引きすることもなく、やさしく、聖母のような微笑みを浮かべた。

 そして、僕の頭をよしよしと撫でてくる。


「いいんだよ。生理現象なんだから。男の子だもんねー。弟くん、かわいい♡」

「ふぇ……!?」


 予想していた反応と違ってびっくりだ。

 普通、年頃の女の子だったら、こんな男子の生理現象、気持ち悪いとか思ってもおかしくないだろうに……。

 彩音お姉ちゃん……優しすぎるだろ……。

 いかん、流されてしまいそうだ。

 

「ねえ、弟くん。お姉ちゃんが洗ってあげよっか?」

「え……いや、僕もう身体洗ったし……」

「じゃ、じゃあ泡マッサージだよ。気持ちいいよ?」

「え……いや、いいよ……別に……」

「だ、ダメ……! お姉ちゃんに洗わせて……!」

「えぇ……」


 どうしても僕を洗いたいと言うので、仕方なく従った。

 彩音は一度決めたらなかなか折れない、頑固なところがある。


「じゃあ、椅子にすわって」

「う、うん……変なことしないでよ?」

「しないしない」


 僕は言われるがままに、風呂の椅子に座った。

 彩音は泡を泡立てると、それを自分の胸に塗りたくった。

 そして、僕の背中に胸を当てると、ぬるぬるになった胸で、僕の背中を洗いはじめた。


「じゃーん、お姉ちゃん特製、おっぱい泡洗浄です……!」

「いやああああ! 普通に洗ってよぉ……!?」


 いったいなにをするのかと思ったら、こんな洗い方反則すぎる……!

 たしかに彩音のすべすべのもちもち肌で洗われるのは気持ちいけど……。

 これめちゃくちゃ心臓に悪いよ……。


「どうかな? 気持ちいいかな?」

「いやまあ、気持ちいいけど……こんなのダメだってぇ……」

「だめじゃないよ。家族なんだから、このくらい平気だって」

「家族だからってなにやってもいいと思ってる……?」

「うん」

「はぁ……だめだこりゃ……」


 彩音の洗浄サービスは続く。

 今度は背中だけじゃなく、腕や脚までも……。

 彩音の柔らかい胸に、僕の腕があたって、とても気持ちいい。

 でも、ほんとうにこんなことしてもらっていいのか……?

 いくら姉弟でも、これはやりすぎな気がするんだけど……。


「じゃあ、最後はここだね」

「こ、ここは自分で洗えるから……!」

「だめだよ。お姉ちゃんに任せて」

「えぇ……!? さすがにそれは……」


 すると、彩音は自分の胸で、僕の分身を洗い出した。

 うわ……これ……やばい……。


「ほら、ね? 気持ちいいでしょ……?」

「うん……」

「よいしょ……よいしょ……」

「ああ……くぅ…………」


 ダメだ、もう我慢できない。

 僕は彩音の真っ白な胸を、自分の穢れた欲望で汚してしまった。

 

「うぅ……!」

「わ……!」

「ごめん……お姉ちゃん……」


 さすがにこれは彩音も怒るかな……。

 同級生からぶっかけとか、あり得ないよな……。

 恐る恐る彩音の顔を見ると、彩音は非常に満足そうな顔をしていた。


「ふふ……いっぱい出たね♡ ねえ、これって、気持ちよくなったってことだよね?」

「うん……まあ、そうだけど……」

「よかった。弟くんを喜ばせることができたんだ。うれしい!」

「えぇ……」

「ねえ、もっとお姉ちゃんに甘えていいんだからね? またしたくなったら、いつでもいってね?」

「うう……姉が優しすぎて困るぅ…………」

「困れ困れ♪」


 そのあと、二人で身体を洗って、お風呂を出た。

 一生分心臓を動かしたような気がする。

 僕はすっかりゆでだこになってしまって、気絶するようにソファに倒れた。

 




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