第17話 ついにタイトル回収


 身体を洗って、お風呂にゆっくりつかっていると……。


「弟くん? お湯加減どう?」

「うん、ちょうどいいよ」


 彩音がきいてきたので、こたえる。


「よかったぁ、じゃあお姉ちゃんも今からいくね?」

「え……? いくって、どこに……?」


 次の瞬間、お風呂の扉が開いて、タオルを巻いた彩音が入ってきた。

 身体に一応タオルはまいて、大事なところは隠れているけど……タオルは薄いし、身体の線がくっきり浮かび上がってしまっている。

 ほぼ裸じゃないか……!

 これは……あまりに刺激が強すぎる……!

 僕はとっさに目をそらす。


「な、ななななななにしてんの……!?」

「なにって、お風呂に入るんだけど……?」

「いや、今僕が入ってるからぁ……! い、今あがるから、ちょっとまってよ」

「いいじゃん、いっしょに入ろうよ」

「はぁ……!?」


 僕が恥ずかしくって、目を背けていると、彩音はタオルを取って、身体を洗い出した。

 まじかよ……!?

 今目を開けたら、素っ裸の彩音が目の前にいるってことだ。

 こんなの正気を保っていられるほうがどうかしてる。

 僕は自分の中で、よからぬ妄想があふれているのを感じた。


「じゃあ、お姉ちゃんも入るから、ちょっと横にずれてくれる?」

「はぁ……!? マジで入るの……!?」


 身体を洗い終えた彩音が、浴槽に入ってくる。

 うちの風呂はあまり広いとは言えない、一般的な浴槽だ。

 狭い浴槽に二人で入ると、かなり身体が密着してしまう。

 彩音のもちもち素肌が、僕の肌に重なる。

 これ……やばいのでは……!?


「な、なに考えてんだよ……!? 姉弟でお風呂っておかしいでしょ……!? さすがに……!」

「おかしくないよー。姉弟でお風呂入ってる人、結構いると思うよ?」

「年が離れてたらそうかもしれないけど……! 僕たち同い年だよ……!?」

「えー、いいじゃん。家族なんだし問題ないよー」

「むしろ家族だからこそ問題な気がするんだけど……」


 こんなところ、父さんや義母さんには見せられないな……。

 昨日の夜は、父さんたちがいたから、彩音もなにもしてこなかった。

 だけど、父さんたちがいなくなったとたん、お風呂に乱入してきやがった。

 まさかこの女、最初からそのつもりだったのでは……!?

 父さんたちがいないからって、さすがにお風呂に乱入はやりすぎだ……。


「ぼ、僕……もうあがるから……!」


 このままだと脳みそまで沸騰して、のぼせそうだ。

 僕は湯舟から出ようとした。

 しかしその瞬間、彩音に腕をひっぱられる。


「だめだよ……! もうちょっとあったまってからじゃないと、風邪ひいちゃうよ!」

「わ……!」


 ――じゃぼん。


 僕は浴槽の中で足を滑らせてしまう。


「きゃ……!」


 そして、浴槽の中で、彩音に覆いかぶさるような形になってしまう。

 お互い裸なのに、まるで抱き合うような形だ。


「ご、ごめん……」

「ううん、ごめんねお姉ちゃんこそ、ひっぱちゃって……」


 彩音の真っ白な肌が目の前にある。

 首筋、真っ白で、すべすべで、綺麗だ。

 そして、その下に目をやると、ちょうどいい大きさの双丘。

 いまさらになって気づいたが、僕の右手が、彩音の胸の上にあった。

 もみ……。もみ……。


「わ……! ごめん……!」


 僕は慌てて、彩音の胸から手をどける。


「お姉ちゃんのおっぱい、好き? いいんだよ? もっと触っても……」

「だ、ダメだよ……姉弟でそんな……」

「大丈夫だよ。弟がお姉ちゃんのおっぱいに惹かれるのは、ごく一般的なことなんだよ」

「そんなことないと思いますけど……」


 どこの一般常識だ……。

 とにかく、この状況はまずい……。

 狭い湯舟で、彩音と肌を密着させているなんて……。

 こんなこと、あっていいはずがない……!

 

「ほら、もっとくっついたほうが暖かいよ? ほら、お姉ちゃんとぎゅーってしよ? ぎゅー」

「うわ……!?」


 すると、彩音は僕の首に手を回して、ぎゅーっと、身体を寄せてきた。

 僕のことを全裸で抱きしめる姉。

 わわわわわわ……!!!!

 僕の肌に、彩音の肌が吸い付いて、そしてその間にお湯が入ってきて……。

 なんだろうこの感覚……。

 僕の身体が溶けて、まるで彩音と混ざり合うかのような心地よさがあった。

 お湯の温度に、彩音の肌の温度があいまって、とても暖かい。


「ね……? あったかいでしょ? ぎゅーってすると、落ち着くでしょ?」

「確かにあったかいけど……。落ち着くどころか……これじゃあ、落ち着かないよ……」


 落ち着くの真逆で、興奮してしまう。

 正直、顔まで真っ赤になって、とても暑いし、今にものぼせて倒れそうだ。

 

「あ、弟くん。おっきくなってるね……♡」





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