record_003 slight sleep(2)
ここ、
EZ136は足早に統括区への経由地であるr003a1区の白い街並みを
EZ136は駆け足を保ったまま
ヘッドセット型支援
視界の左端に浮かぶウィンドウ上で、EZ110が
「あとどれくらいで到着できそう?」
「あと数分で統括区の
「わかったわ。会議室で待ってるわね」
EZ110は云い終えると、通信を切断した。同時に彼女を映していたウィンドウも閉じられる。目を外へ向けると、
視線を視界の端に映るウィンドウへと移すと、EZ136は〈ネイバー〉を操作して報告書の作成フォームを表示した。
「さて、行きますか」
視線を上げれば、EZ136の乗せた
EZ136はバイクに跨ると、ハンドルの横に備えられているプラグを引き、首のプラグ穴に挿し込んだ。幾つもののウィンドウが開かれては閉じ、黒画面が表示される。白い文字の羅列が上から下に流れ「
G5は何処も白い建物と白く長い路が続いている。その周囲を往来するのも白髪に白銀の眼をした人人。多くは白服を纏う
(議長や副議長は普通、
特殊権限を有するものは通常、各種業務において並行処理を禁じられている故、
(まあ、私みたいな異例もいるけれどね)
特殊機能の中には、刑執行も含まれている。刑執行を含め、
「Security Bureau Headquarters(保安局本部)」の文字の記された
(局長、怒らせると面倒なのよね)
EZ136は開門と同時に中へ駆け足で這入り、黒の詰め襟制服に剣と盾の襟章を施した保安局員たちの間を抜けて眼前にある白い螺旋階段へ飛び乗った。
周囲には宙に浮かぶウィンドウが無数にあり、その上には現在の各区域のセキュリティ警戒レベルなどが表示されている。
(ええと確か、三階の大会議室よね)
三階へ辿り着くと、EZ136は「conference room 310」と表示された電子パネルのある室まで
「そこ!静かに入室しなさい!」
室はすべてのライトが落とされ、前方にある大型スクリーンだけが際立って光っていた。室内はその大型スクリーンへ対面するように白い長机がずらりと並べられてありわ既に多くの会議参加者が着席している。その中にはEZ110の姿もある。大型スクリーンの前には、長い青髪を流した
「貴様、七分三秒の遅刻だぞ!」
CW073局長の一喝で、EZ136は思わず視界の右端にある時計を見る。彼の
「申し訳ありません。EZ136只今戻りました」
「……そういえば、御前は出張していたのだったな。宜しい。席に付きなさい」
「
短く応じると、EZ136は急ぎEZ110が空けておいてくれていた隣の席に付く。EZ136が席に付いたのを確認すると、CW073局長は低く高らかに声を鳴らした。
「緊急会議を再開する」
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