第4話 たばこ
僕は若い頃から洋モクを吸っている
マールボロ キャメル ラッキー
どれもパッケージがかっこよくて
特にキャメルマイルドの紙パック
これが1番のお気に入りで、毎日250円払って
吸っていた
僕はいつもたばこは、ライトかマイルドとか
2番手になるキツさのタバコを選んでいた
だけどマルボロとラッキーはオリジナルを吸った。
17になって、親を丸め込んでロンドンに遊学した。
ロンドンでは、多分マルボロを吸ってたと思う。
夜、クラブ遊びに夢中だった。
チョコを巻いて、バツを飲んだ。
でかいアンプの前で、流れ続ける四つ打ちのビートを浴びて、歯を食いしばっていた。
そんな頃に7歳上の彼女と知り合った。
僕は恋に落ちて、彼女が日本に帰る時、すぐに会いに行こうと決心した。
追いかけて大阪に1週間の帰国。
その時吸っていたたばこはハイライトマイルド
彼女はその紙のパッケージをコンドーム入れにした。
ハルシオンやらナツメグなんかを毎日摂って、西成や山王に出向いた。
睡眠薬で記憶がなくなった状態でおおさか人の写真をたくさん撮っていた。
ロンドンに戻り、ダブのイベントに行ったりして一年が過ぎた。
帰国してやっぱり、マルボロかラッキーかキャメルマイルドを吸っていた。
21歳になって美術学校に入学した。
この時から47になるまで、ずーっとアメスピを吸っている。
途中で貧乏過ぎて、紙巻きタバコのドラムを吸ったりも、一時的にした。
最近国産たばこに挑戦しようと思い、ピースライトを2、3回買って吸った。
日本のタバコのネーミングセンスは素晴らしい
ホープ セブンスター エコー ゴールデンバット ピース わかば などなど
歳をとってから、入院した時に父が差し入れにゴールデンバットをカートンで買ってくれた。
この頃にアメスピから浮気してゴールデンバット エコー わかば、をよくすった。
百害あって一利なしと言われるタバコだけど、
僕の道連れだ。
詞集 初柴 彩 @halmakoto
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