第16話完成

ついに天城·浜野·渡辺による、共著「ユーモニクスの扉」が完成した。沙奈部長は完成した作品に目を通した。

「沙奈部長、いかがですか?」

「ちょっと待ってくれ、全部読み終えたら結論を言う。」

1ページずつ目を通す沙奈部長、三人は緊張しながら席に座っていた。

「ねぇ、何か言われないかな…?これはボツだとかさ……」

天城は浜野と渡辺に聞いたが、二人は何も答えない。なんとも言えない緊張の中、沙奈部長は口を開いた。

「……まぁまぁ面白いよ。三人の得意な分野が上手く分け隔てられて、上手に書けている。」

「本当ですか!?」

「ただ、少し目立つアラもある。そこを調整すればいい感じの作品に仕上がる。」

「そうですか……」

「これでいこう、後の調整は任せる。」

沙奈部長は作品を突き返すと、自分の仕事へ戻っていった。

「これはどういうこと…?」

「まぁまぁいい出来だったということだよ。」

「ふーっ、やっと終わった……」

天城は急に全身の緊張がとけ、ホッとひと息ついた。



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