第8話落ちぶれの経緯(1)
あの日の昼食から、天城と浜野はなんとなく顔を合わせにくくなってしまった。製作中でもあまりしゃべらなくなり、気まずい空気が漂う…。
天城が用を足しに行って戻ってきた時、理真に声をかけられた。
「天城さん、作品の方はどうですか?」
「あぁ、なんとか進んでいるよ。」
「あの、渡辺さんから聞いたんだけど、周藤先生と会ったって本当なの?」
「はい、お昼に。いやぁ、本当に会えてよかったよ〜!話題の作家に会えて!」
「そうですか……」
理真の表情が変わった、あの時の浜野みたく敵意のこもった眼差しだった。
「どうしたの理真さん?」
「……お願いですが、周藤先生のことはあまり言わないでください。思い出したくないので……」
理真はそれだけ言うと歩いていった。
浜野といい理真といい、周藤先生のことを嫌っているようだ。一体どういうことだろうか……?
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