第2話窓ぎわの仕事場

翌日、伯父さんと一緒に大川出版社へやってきた天城。出版業界では大手であり、多くの社員が入社している。

伯父さんの顔パスですんなり入り、エスカレータで四階へ向かう。そして四階の右奥へと歩く。

「さぁ、ここが児童小説作品部だ。」

そこは見るからに会社の奥の人気の無いところ、そこにドアが開いて黒髪ショートヘアーの女性が現れた。

「あっ、沙奈部長さなぶちょう。そちらが見学にいらした方ですか?」

「あぁ、甥っ子の裕貴くんだ。こちらは児童小説作品部の編集長·理真栞りましおりくんだ。」

無栞の可愛さにボーとする天城。それを怪訝な顔で見る理真。

「さぁ、ここがオフィスだよ。」

そして天城が入ったのは、1DKぐらいの広さしかない部屋にデスクや棚が並び、二人の男がデスクの上でパソコンのキーを叩いていた。

「ここが、職場ですか……?」

「あぁ、ずいぶん狭いけどな。」

カタカタカタという音が響く狭いオフィス、天城はここで働くことが不安になった…。



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