a=3 私達はどこから来てどこへ行くのか
私は17歳だ。
音だけの世界で生きていると
私は惑星系からはじき出されたあぶれ者の
浮遊惑星なのかな、
なんて思う。
なにもない荒野を1人歩くよえにも感じられて、
あぁ、
探検家ってこういう気持ちなのかな。
でも私には探検を達成した時の称賛も喜びもない。そもそも私の人生に達成など無い。
ただ寝そべり死へと向かう。
私はただ死を待つ白色矮星みたいなものか、
いやそれも違う。
私はそんなに長くこの世界を眺めてきてはいない。私は何なのだろう。
どこから来たんだろう。
彼女は17歳のとき事故にあった。
あれからもう2年が経ち俺は大学生になった。
色々なことがあったせいか2年は長く感じた。
歴史の中の2年なんて教科書の1行にすぎないのに。毎週土曜日
彼女に会いに病院へ行くこの習慣も
いつからのものかはっきりとは覚えていない。
彼女の事故以来、
俺は自分の未来について考えられなくなった。
いつ未来が絶たれるかわからない、
そう思った。
もしかしたら
彼女がこうなってしまって
悲しんでいた俺の感情のなかに
こういう恐怖も含まれていたのかもしれない。
というか、
どちらかというと
それがほとんどだったかもしれない。
俺ってなんなんだろう。
これからどこへ行くんだろう。
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