自慢の車

Grisly

自慢の車

S氏は、

誰もが羨む高級スポーツカーに乗っていた。


当然、お金があって、奢ってくれるだろうと

会社の同僚達は、しきりに飲みに誘う。


しかし、彼は一度も奢ったことはない。

それどころか、飲みの誘いなど

断り続けた。


なんというケチな男だ。

いい車に乗っているのに。

庶民とは飲めないというのか、嫌なやつだ。

同僚達は、怒っていた。



しかし、実際はそうではない。

S氏はケチなわけでもなく、

飲みに行かない訳でもなかった。

行けないのである。


すなわち、

給料の全てをその車に注ぎ込んでおり、

余った金など…

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自慢の車 Grisly @grisly

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