第11話 物事って上手くいかないものだな

これから忙しくなる、明日の結婚式までに用意する物がたくさんある。どれから手をつけようか、、、途方に暮れていると

「雅ー何考え込んでるの?」と俺を呼ぶ声

「なんでもないよ白。ただ、明日俺たち結婚するんだなぁーって思って」

「何?嫌なの?」不安そうに聞く白

「違うよ。そんな顔するなって白の事は俺が絶対幸せにするから。」

「う、うん」

「どうした?顔赤いぞ?」

「うるさい、このっ嫁たらしぃ〜」と言いながら走り去って行った。

「俺達まだ結婚してねぇだろうが」と呆れながらも白の後を追いかける雅

白が走って行ったのがギルドだった。白に追いついた雅は明日の相談のためにギルドに行く必要があったから丁度良かった。

「白〜どこだー?」

「白ならギルマスの部屋に駆け込んで行ったのを見たよ。なんか顔赤かったけど何かしたのかよ?雅。」

「なんもしてねぇよ。お前はここで何してんだよ?リン」

「その名前で呼ぶなー」

「なんでだよ。可愛いじゃん」

「結婚するってやつが別の女に可愛いとか言うなぁ〜」

「顔ニヤけてるぞ?」

「そ、そんなことねぇよ」

リンとは白とパーティー組んでからも時々一緒にクエスト受ける事があって知り合った。リンの正確な名前は輪廻だ。親が男の子が生まれると思って男の名しか決めておらず輪廻になったそうだ。男みたいな話し方は昔かららしい。

「殴るなって、普通に痛いから」

「お前が悪いんだろ?雅。私の事可愛いとか言うから悪い。」

「実際可愛いんだから良くない?」

「良くない」

「ほらそこ、喧嘩しない。」

「ギルマス。雅が私の事可愛いとか言ってくる。結婚するってやつが口説いて来る、だからこれは雅が悪い。」

「ちょっと待ってくれ。俺はお前を口説く気ねぇよ。リン可愛いって言ったけど事実だし。俺が絶対悪い訳じゃないでしょ?ナナさん」

「雅?君さっき白の事口説いた後にリンちゃん口説いてんの?」

「ナナさんそれは違いますって。てか、絶対からかってますよね?」

口元が笑ってる。新しい玩具買って貰った子供見たいに俺をネタに遊んでやがる。

「すまない。全く白がいきなり顔真っ赤にして部屋に飛び込んで来るから何事かと思えば「さっき雅から口説かれた」って言い出すもんだからあんた達明日結婚するんだから別にいいじゃないか」

「時と場所をわきまえてないんだよぉ雅は〜」

「はぁ、それでなんて言われたんだい?」

「白の事は俺が絶対に幸せにするからって口説かれた 」

「あぁそういう事ね。まさかそれだけの事で逃げてきたの?」

「うん」

「白?あなたは明日雅と結婚するの」

「うん」

「そんな事言われたからっていちいち逃げ出してたらキリがないよ。」

「わかってはいるけどさぁ」

「雅取られるよ?」

「え、なんで?雅は私のだ、旦那さんよ」

「でも、ちょっと甘い言葉言っただけで逃げる嫁なんか苦労すると思うけどねぇ」

「わかってる。今度から逃げない、ようにする。」

「そういえばナナさん。」

「何?」

「さっき雅取られるって言ったけど誰に雅取られるのよ」

「リンちゃんとか」

「え、そこでなんでリンが出てくるの?」

「リンと雅相性いいから」

「え、嘘でしょ?」

「嘘じゃないわ。ここだけの話リンちゃんは雅の事好きだったのよ」

「え、」

「リンちゃんあぁ見えて男連れてきた事ないし、あの性格だからなかなか喋りかけられること無かったのよ。」

「へぇーそうなんだ。今リンはどこにいるの?」

「下に居ると思うわ。」

「雅もきっといる。雅今日ギルド行って明日の確認するって言ってたもん。後、多分私を追いかけて」

「そ、なら早く行きなさい。後ちょっと話しあるから雅呼んできてくれる?」

「ナナさん行ってきてよ〜」

「もう仕方ないわね。」

そして今にいたる。

「雅ちょっと話しあるから応接室まで来て。」

「あぁわかった。またなリン」

「おん」


応接室にて

「白やっぱりここにいた。」

「ごめんね雅。私逃げちゃって。」

「別にいいよ。俺も今後あぁ言う事は言わないようにするから。」

「べ、別に言ってもいいけど。時と場所を選んでね今後は」

「あぁ約束する。」

「おふたりさん仲直りしたなら本題に入ってもいいかい?」

「おう、」「うん」

「昨日隣町から依頼が来た。それも高ランク以外参加不可能なクエストがね」

「へぇー」

「そのクエストってなんなんですか?」

「レッドアイ討伐」

「え、」

「レッドアイ?なんだそれ。」

「雅は知らないか。軽く説明すると」


レッドアイ

この世界で魔王に並ぶ強さの龍の事のそしてその龍の中でも瞳が赤い龍をレッドアイと呼ぶらしい。

種類としては

黒龍 赤龍 緑龍 雷龍 水龍 風神竜の6つらしい。

時々この龍以外にレッドアイが生まれるらしいが何千年に1度あるかないからしい。

「というその何千年に1度あるかないか分からない新たなレッドアイが生まれたらしい。」

「それは大変だな。」

「おや、他人事のようだけど君たちが討伐するんだよ?」

「「え?」」

「なんで俺たちなわけ?明日結婚するんだよ?」

「そうですよ。ナナさん」

「いや、だってこのクエスト高ランク専用だし、今日偵察部隊がこの近辺の山森雷に隠れているのを発見、そして討伐依頼が来たわけだ。」

「隠れていた?なぜだ?龍だろ?しかもレッドアイのなぜ逃げる必要がある?」

「やつは隣町から逃げて来たんだよ。隣町で討伐部隊が整えられCランク冒険者40名Bランク冒険者20名Aランク冒険者5名の大規模部隊が編成され後少しと言うところで全滅そして逃げてこの村に来たということだ。」

「それ俺達でも無理だと思うんですが?」

「君たちは自称魔王を名乗る魔王を倒した実績があるそして君たちはSSSランク冒険者だ。」

「何言ってもやれって言われそうなんでやりますけど、報酬はいくらですか?」

「ざっと白硬貨100枚」

「それって」

「あぁ1000万だ。どうだ?やる気になったか?」

「あぁやるさ、白はどうしたい?」

「・・・・」

「白?」

「え、あぁすごい報酬だね。私は雅が行くところについて行くよ。」

「わかった。この依頼俺達が受ける。」

「君たちなら無事に帰ってくると思うけど気をつけるんだよ。」

「あぁ」「ええ」

「そう言えばその神雷って山どこにあるんだよ」

「歩いて半日かかる距離」

「今から出発しないと結婚式間に合わなくなる」

「急ごう雅」

「そうだな。」

「「それでは行ってきます。」」

「あぁ気をつけて行っておいで。」




次回レッドアイ討伐!?お楽しみに。





今回は物語の構成に時間がかかってしまい遅くなりましたが、どうだったでしょうか?コメントお待ちしております。

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