第10話 結婚式の準備って大変すぎる。
結婚式をする事が決まった。
決まったのだが結婚式って何するんだ?
俺前の世界でも結婚してないしどう進めるのがいいのかさっぱりわからん。
「な、なぁ白」
「なぁ〜に雅?」
「どんな結婚式にしたい?」
「え〜とみんなが喜べる結婚式にしたい。」
「う、うんそうだよな。他には何かあるか?」
「他って?」
「ウエディングドレスとか」
「ウエディングドレス?」
「そっか知らないよな。俺がいた世界では結婚する時にドレスとか着物着たりするんだよ。」
「へぇーそうなんだ〜」
「なんか興味深々だな」
「うん、着てみたいかな」
「うーんドレスは無理でも着物ぐらいなら何とかなるかも?」
「やったー」
白と仲が良くなってから最初のよそよそしさは無くなった。というか距離が近い。
「な、なぁ白さん?」
「なーに?雅」
「近くないですか?」
「なんで敬語だし、あと距離近くないし」
「いやぁ結構近いと思いますよ?」
俺と白の距離は白が俺の腕に自分の腕を絡ませているから俺との間はゼロに近い。あと色々当たってる。
「近くないって言ったら近くない。」
顔を近ずけて言わないでくれませんかね?でも可愛いから許すけどさぁ
「は、はい。」
「あと敬語やめるし」
「う、うん」
「キモノってどんなやつなの?」
「着物は色の着いた布を洋服みたいにして着るやつだった気がする。」
「そっかー」
「まぁ要するに色が着いた洋服だ。」
「わかった。楽しみにしてる」
「まだ作れるかわかんないのに?」
「雅なら何とかなるでしょ?」
「まぁ何とかするけどさぁ。もしできなくても怒るなよ。」
「大丈夫!雅ならちゃんと作れるから自信もって!」
「ま、頑張りますか。」
「頑張ってください。雅さん。」
「はいはい」
絶対着物作って白の喜ぶ顔がみたいなぁと心の中で思っていた。
「まず布を探そうか。」
「色が着いたのじゃなくていいの?」
「色が着いた布があればいいんだけどないなら何とかする。」
「布ってどんな大きさ?」
「う〜ん人1人包めるくらい?」
「そんな大きさの布なんて置いてあるかなぁ〜」
「まず服屋に見に行ってみよう。」
「うん」
店に着いた、結論色の着いた布はあった。
「なんであるの!?」
「いいじゃんあったんだから」
「まぁ服屋で色々準備出来たしな」
服屋で白の着物用のサイズを測ってもらった。俺が測ると色々まずいからな。
後は店の人が俺の情報を頼りに作ってくれるらしい。なんで今まで着物がなかったのか不明だ。
「結婚式の式場の準備出来た、着物の準備出来た、あとする事ってなんだっけ?」
「後は料理?の準備かな祝いに来てくれる人たちをもてなす料理かな。」
「料理なら雅がやれば?」
「出来ないことも無いけど料理の量が半端じゃないからその道のプロに任せよう。」
「じゃこの村の食堂に行こう〜」
「そうだね」
少し歩いて村の門から少し離れた食堂に向かった。
「すいませーん。」
「はーい」
「こんにちは」
「いらっしゃいませ。どのようなご要件で?」
「この度結婚する事となったのでこちらで料理の提供をお願いしにまいりました。」
「あら〜そうなの?おめでとうございます。結婚式の料理ですね。できますよ?どちらの式場までお持ちすればよろしいですか?」
「式場はギルドなんでギルドまで持って来て頂ければと思っています。」
「お二人はギルドの方で?式場なら帝都にあるのにギルドで挙げるとは何か深い意味でも?」
「深くは話せないのですが2人とも両親がおらずお世話になったギルドで挙げたいと思いまして。」
「そうでしたか。なら腕によりをかけてお作りします。」
「「ありがとうございます。」」2人の声が重なった
「それではいつ頃結婚式を挙げられるのかの日程を教えていただいてその日に合わせてお料理をお作りします。」
あ、完全に忘れてた。日程どうしよ明日?明日はだめだろ。今日結婚するって言って明日挙げるのは早すぎる。そして着物が間に合わない。
着物は早くて3日後できる予定だから
「4日後の昼頃にお願いします。」
「はい、承りました。」
店を出てから白から問い詰められた。
「ねぇ雅?」
「うんどうした?」
顔が怖いよ?
「なんで結婚式の予定今決めるかな?私に相談なく」
「すいません。」
「あの場で別に話し合っても良かったよね?後でまた来ますでも良かったのになんですぐ決めるかなぁ」
「いゃあだって」
「だってはない」
「はい。」
「まぁ別に怒ってるわけじゃないよ?」
「え?」
「私だって2人で相談して決めたかったし。」
「そう言う物ですか。」
「そう言う物なんです。全く乙女心の分からない旦那様だ事」
「だ、旦那さん!?」
「なんで驚いてるのよ?結婚するんだから旦那様でしょ?」
「でもまだ結婚式挙げてないし。」
「つべこべ言わない。」
「はい。」
ー3日後ー
「やっとできたか!ずっと待ってた着物が。」
「うん出来たって。さっき買い物行ってた時店の前通った時出来たって、後で2人で来て欲しいってよ。」
「うん、わかった。今すぐ行こう」
「いや、まずギルド行かなきゃでしょ?」
「なんで?」
「雅?まだギルドに結婚式明日挙げるって言ってないでしょうが」
「は、はい。そうでした。」
料理を頼みに行ってから3日間俺はギルドに行っていない。理由は住む家を探していたからだ、でもその間にギルドに行けた訳だが俺はひよった。
「雅、今からギルド行こう。」
「う、うん」
「あれだけ行き良いよく4日後に式挙げますって言ってた人が前日まで言い出さないなんて」
「面目ない」
「いいから行くよ?当日の朝に言う訳にはいかないし」
「はい。」
「じゃ行こうか」
もちろん手を繋いで。
俺たちはギルドに行ってギルマスのナナさんを呼んでもらった。
「ギルマスに至急用事がある」
「わかりました。応接室へどうぞ」
応接室に行くと既にナナさんは居た。
「なんの用だい?まぁ検討は付くけどね」
「ナナさん明日結婚式を挙げさせてください。」
ガタンッ、ナナさんが椅子から落ちた。
「大丈夫ですか?ナナさん。」
「あんたの頭が大丈夫かい?」
「大丈夫ですよ?」
「挙げるなら挙げるでもっと早く言いに来ないかい。」
「それが3日前には決まってたんですけど雅がなかなかいいに行かなくて。」
白!?それ言わない約束じゃなかったの?
「すいません。」
「ひよったね?雅」
「はい。」
「わかったよ。明日の何時からするんだい?」
「えぇっと」隣を見る。
「10時頃からしようって思ってるけどいい?白。」
「いいんじゃない?」
「では10時頃から式を挙げます。」
「わかった。ギルドは明日休みだ。」
「そこまでして頂かなくても。」
「あんた達の結婚式なんだもっと堂々としてな。
」
「はい。」
「後この村の神官には私から連絡しとくよ。」
「ありがとうございます。」
「明日が楽しみだ。」
「あ、そう言えば服屋に着物取りに行かないと。」
「キモノってなんだい?」
「明日のお楽しみです。」
「まぁいいよ早く行っておいで。」
「はい。失礼しました。」
部屋を出て次は服屋に行く。
服屋まで歩いて行くと店の前に行列ができていた。
「なんだろ?白、朝からこんな感じだった?」
「朝はこんな事なってなかったよ。」
「じゃどうしてだろ。行ってみよう。」
「そうだね。」
「すいませんー着物を取りに来たんですけどー」
「あぁやっと来たか。」人混みを掻き分けて店主が出てきた。
「この列は何なんですか?」
「君の言ってた着物の試作品を試しに売っていたら人気出ちゃってね」
「そうなんですか?」
「あぁ今となっては生産が追いついてないよ。」
「で、俺が頼んだ着物はできてますか?」
「あぁもちろん。言われた通りのデザインにしてみたよ。」
「白良かったな。」
「私どんなやつか知らないんだけど?」
「来てみればわかるって。着方わかるよな?」
「え、知らないけど?」
「家のバイトの子が着せれるから任せていいよ」
事前に店主に着方を教えといてよかった。
「わかりました。白着替えておいで。」
「うん」
白とバイトの子が奥へ消えていったあと店主から
「今回の着物は他のと違ってオーダーメイドだからな値が張るよ。」
「だいたいいくらだ?」
「白硬貨10枚だ。」
「ま、まぁそのくらいするだろうな」
着物1着100万だと?高すぎないか?でもオーダーメイドだしな、そのくらいするのか?
「まぁ今回はお前さんのアイデアのおかけで儲けさせて貰ってるから半額でいいよ。」
「は、半額?それはこっちは嬉しいがそっちが損してないか?」
「さっきも言った通りお前さんのアイデアで儲けさせて貰ってるんだ。安くして当然だろ?」
「そう言う事かわかった。」
「即決に払えとは言わないがどうする?」
「この場で払うよ。」
「本当か?白硬貨5枚でも高いぞ?」
「大丈夫だ。俺はこう見えてもまぁまぁ稼いでる。」
前回の魔王討伐で結構貰ってるし金に余裕はある。
「それじゃ白硬貨5枚。」
「お、おう。」動揺してるな。なんでだ?
「そう言えばあの着物なんに使うんだ?」
「明日結婚式挙げるんだよ。」
「そうか。て、えぇ?」
「何を驚いてる?」
「結婚式するのか?」
「あぁ」
「それならそうと最初に言えよ」
「なんでだよ。」
「明日結婚するならもう少し値引きしてやったのに。」
「半額でも嬉しいって。」
「そうか?それならいいが」
「雅ー着てきたよ?」
一瞬目を奪われた。今白が来ている着物は全体的に桃色で桜をイメージして作って貰った。
「雅?何とか言ってよ。やっぱり似合ってない?」
「え、いやめっちゃ似合ってるよ。」
「ほ、ほんとに?」
「あぁ綺麗だよ。」
「ありがとう。」
「これ付けてみて」
さっきここに来る前に買った髪留めを刺してあげる。マリーゴールドみたいな花だ。
花言葉は(変わらぬ愛)俺ながらキザなことをしたと思う。
「雅ありがとう。これ大事にするね。」
「ああ」
「それじゃ帰ろうか。」
「うん。」
今回はここまでとさせていただきます。
遅くなりましたが新年明けましておめでとうございます。今年もできる限り頑張って行こうと思うので応援よろしくお願いします。
今回の感想、意見がありましたら、コメ欄にお願い致します。
どうか今年もよろしくお願いします。
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