第9話 結婚!?
ナナさんのいるギルドから出た俺たちは、一度俺が泊まっていた宿へ帰ってきた。
「白、今後どうしようか。」
「な、何が?」
なんで驚いてるんだ?
「いや、さっき告白の返事した訳だし今後どうするんだろうなと思って」
「どうするって何?」
「何って白のご両親に挨拶しなきゃだし、俺が異世界人だってちゃんと言わないとだし。」
「そ、そんな両親に報告とか早くない?」
「何が早いんだよ。こうゆうのはちゃんとしないとだめだからな。」
「いや、まだお互いの事知らないし。私の実家ここから離れてるし、、、」
「離れてるなら急がないとな、結婚の報告」
「け、結婚!?」
「え、何に驚いてるか説明して欲しい。」
「結婚するの?私たち」
「え、しないの?あれってそうゆう話じゃなかったの?」
「私は別に結婚してもいいけど」と顔を赤らめながら言った。
「ハッず、俺1人で結婚前提で話進めてたのかよ。」
「だから結婚するって言ってるじゃん」
「う、うん」さっきから顔が熱い。
「なんでさっきから話が噛み合わないのか今わかったよ。で、いつ結婚式挙げる?」
「切り替え早、結婚式はさっきも言った通り白のご両親に挨拶してからかな」
「うん、わかった!」めっちゃ喜んでる。その横顔を見ていると
「ジロジロ見るなぁ〜」と自分の顔を隠した。
「そういえば白、ずっと気になってた事聞いていい?」
「何?変な事聞いてきたら殴るからね!」手には部屋の隅に置いていた木剣が握られている。
「へ、変な事聞かないよ。だからまず今手に持っているものを置け、話はそれからだ。」
白は木剣を元の場所に置き俺の横に座った。
「気になる事って?」
「白っていつもパーカー着てるけどなんでなんだろーって気になっただけ。」
「私がいつもパーカー着てる理由はね」と白はパーカーのフードを下ろした。白は妖精猫(ケットシー)だった。
「これなんだ。」と白は妖精猫特有の猫耳を触っていた。「私、妖精猫と人のハーフなんだ。」
「そうなんだ。」
「え、それだけ!?もっと驚いたり怒ったりしないの?」
「驚きはしたさ、でも怒りはしないよ?」
「なんで?自分でも私の姿気持ち悪いと思ってる。それなのになんで雅は、、」と泣き始めた。
後から聞いた話、白はパーカーを来ていない時に周囲から気味がわられたそうだ。
「白、俺は白の事好きだし、白が妖精猫と人のハーフだったとしても嫌わないよ。」
「な、なんで?私今まで隠してた。自分が妖精猫だって事を」
「俺だって異世界人って事を隠してた。俺が異世界人だからって嫌うのか、白?」もしここで嫌われたら俺は多分立ち直れないだろう。
「ううん、雅を嫌う理由がない、雅は私を何度も助けてくれた。」
「俺も白に何度も助けられたよ。」
「雅私と結婚してくれてありがとう。」とまた泣き始めた。
「泣き虫だな、白は。それにまだ結婚してないだろ?」
「そうだったね。私の両親は私が小さい時に死んじゃったんだ。妖精猫の里が魔王軍に襲われた時に」
「ごめん。」
「なんで謝るの?」
「まさか白のご両親が亡くなってるとは知らなくて、配慮が足りなかった。」
「別に謝らなくていいよ。」
「でも、ごめんな。その妖精猫の里は何処にあるんだ?」
「今魔王が支配してる土地の端の方。なんで?まさか、雅今から魔王に占領された私の故郷を取り返すとか思ってるじゃないでしょうね?」
「なんで、俺が思ってる事わかるんだよ。テレパシーか?」
「てれぱしー?って何?」
「あぁ、ごめん俺がいた世界で人の心を読む人?って意味だと思う。」
「そうなんだ!」と興味深そうに聞いている。
「まぁ、白の故郷奪還は出来ればやる気でいるけど、現状その戦力はない。ただ、ご両親のお墓でも作って結婚の挨拶しようとしただけだよ。」
「ありがとう雅。」
「うん。」
「それじゃあ結婚式どうしようか?」
「う〜んどうしようか?お互いに両親居ないわけし。」
「身内だけでやらないか?」
「例えば?」
「ギルマスのナナさんとか?」
「後は?」
「ギルドの受付の人?後ギルドでお世話になった、他の登録者の人とか。」
「ギルド関連ばっかりね。」
「そう言う白は、どうなんだよ?」
「私はこの村に来た時にお世話になった、人?」
「なんで最後疑問形?」
「いや、私もギルド関係者にお世話なりっぱなしだわ」
「お互いギルド関係者しか居ないとなると結構大きな式場いるな。」
「そうよね。」
「金は前に魔法熊倒した時の金が少しと先の魔王(ギドラ)討伐で結構貰ってるから余裕はある。」
「じゃあ結婚式あげる準備しましょうー!」
「わかったよ。」
次の日
「ギルマスに用があるって一体どうしたんだい?」
「「ナナさん私達結婚します。」」
「そうかい。」
「あんまり驚かないんですね。」
「驚いてはいるさ、でも結婚はまだ先のことだと思ってたからねぇ」
「雅が前ここに来た時私の告白を交際の告白じゃなくて結婚の告白と勘違いしてて」
「は、白それは言わない約束だろ?」また顔が熱くなった。
「ふふふ、そうかい。雅は大胆だね。交際して少しで結婚までとは」
「白の事は信頼してましたし、一生一緒にいたいと思ってたので。どの道白と結婚するつもりでした。」
「雅、そこら辺でやめてあげな。白がもう耐えられないよ。」
白の方を見ると白は顔を真っ赤にしていた。
「惚気は程々にしなさいよ。」と笑いながら言われ顔が熱くなった。
「気を取り直してナナさん俺たちの結婚を認めてください。」
「どうゆう事だい?」
「俺と白の両親は居ないので2人がお世話になったギルマスに結婚の報告と挨拶をと思って」
「そういう事かい。なら、雅、お前は白を一生愛すると誓うか?」
「はい。」
「白、お前は雅のことを一生愛するか?」
「はい。」
「なら、なんの問題もない。雅、白を泣かすんじゃないよ。」
「当たり前だ。」
「結婚式はどこでやるんだい?近くに教会はないから帝都まで行かなきゃいけないよ。」
「このギルドでやろうかと思っています。そのお願いもしに来ました。」
「ここでかい?」
「はい。」
「なんでだい?」
「私達がお世話になった人が沢山いるから。」
「ここでやれば誰でも来れますからね。」
「別にいいよ使っても。初めてだね、ギルドで結婚式なんて」
「では日程が決まり次第ここにまた来ます。」
「そうかい、わかった。」
俺は白を一生守るそして白の故郷を奪還しようと心に決めた。
今回はここまでとさせていただきます。
どうだったでしょうか?久々の投稿となりましたが、感想などがありましたらコメント欄にてお願いします。
次回ー結婚式ってこんなもの貰えるのかよ!?お楽しみください。
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