第27話 今日は宿屋探しで私はママでママだった。
私達はギルドに戻り石版を受け取りに来たのだが、仕事終わりがかぶったのが受付嬢の方達が石版の上の小人達に夢中になっていました。
現在は小人達も仕事が終わったこともあり遊んでいるのだが…。
「なんか石版、持って行きにくいです。」
「…そうだな。」
ひとまず私達に気付くまで待つことにしたのでしたが、早い段階でギルドマスターが降りてきたのでので無事回収することができました。
あと稼いだ金額は20金相当なのだとかで、流石に多すぎるので半分の10金まで受け取ることにしました。
受付嬢達はめっちゃ喜んでたんできっと給料になるんでしょうね。
その後、宿を探すことをしたのですが…。
「いやー;念のため100銀に立て替えてもらってよかったです。」
「王都は1金で泊まれる場所もあるのだがな。」
宿屋は一泊食事付きで3〜5銀のところが多く、1金だとお断りという注意書きがある場所が多くそれだけ稼ぎにくいということなのだろ思いました。
ちなみに薬草一個で3銅、食材などは5〜10銅が目安となる感じになります。
しかし村の看板の地図を確認すると宿屋は結構あるみたいで、どこに行くか悩んでいると妖精さん達がある右端のある一箇所に集まっていました。
『夢羊のやすらぎ』という名前が確認できました。
「羊人ですかね?ここから近いのですが…。」
街の入り口からずっと東にある場所にその宿屋があるらしいのですが、そこは…深い森なのですよね。
「フィニーどう思います?」
「ふむ…、妖精達に従ってみるか。」
フィニーも森の中だと羽伸ばせそうですしそこにしてみましょうか。
そして歩いて20分でしょうか。
私達は深い森の前に立っていました。
そこには小さな看板があり、確かに『夢羊のやすらぎ』と書いてあるのですよね。でも目の前は深い森なのですが…。
「これは…結界だな。」
「結界?」
フィニーが鼻を動かしているあたり魔素の動きを見ていたのでしょう。
しかしなんの結界なのでしょうか。
「ひとまず森の中に入ってみましょうか。」
フィニーが頷いた後、一緒に森の中に入ると道が浮かびあかり街灯が優しい光で並んでいました。
「うわー…。」
と喋った瞬間たくさんの妖精達が私の上半身めがけ、埋め尽くす勢いでくっついてきました。
「うわー!」
一瞬で感動から驚愕に変わってしまいました。
うん、目の前には可愛い顔の妖精しか見えないですね。
「ごめんね目の前見えないから頭からは離れてね。」
そういうと素直に頭から離れてもぞもぞと胴体の方に移動していきました。
よし、これで見えますね。
「…なんか面白いな。」
フィニー笑わないでください。
たくさんの妖精をくっつけたまま、道を歩くことにしたのですが…他人からはどう見えるのでしょうか。
気持ち悪く思われないかな…、いやでも気持ち悪いと言われたらちょっとその人殴りそうですね。
こんなに可愛いのに…。
「うわ!なにそれキモ!」
「…ブチッ。」
「ナツメ!ダメだ!抑えろ!」
は、ちょっと自我失ってました。
「あははー…ごめんね。ちょっとびっくりしちゃった。」
「いえ…、いきなり襲いかかろうとしてごめんなさい。」
目の前には銀髪で褐色肌のスタイルのいいダークエルフのお姉さんが立っていました。
うーん、ボンッ!キュッ!ボン!ですね
…ボンと言ったらあのドワーフ思い出しちゃいます。
「僕のことはマルンって呼んでよー。」
「マルンさんですねわかりました。」
すると近くの妖精がマルンの方へ飛んでいき何か喋りました。
「うんうん…お母さんは気持ち悪くない?え、この子達のお母さん!?」
とうとう妖精の言葉わかる人来ちゃいましたか。
うーん…、どうしましょう。
「マルンさんどうしました。そんな…おおごえだしちゃ…て?」
「あ、メルウさん聞いてよー。この子さ…どうしたの?涙流しちゃって。」
メルウ…え?あのメルウ!
「かあさーーーーん!」
「だから、私はメルウの母じゃないよ〜!」
「ええええええ!」
私は今後何人から母親判定食らうのでしょうか。
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