第9話 世界の勢力図…勢力ー?
私は魔力を込め上空に葉のついた棒を投げて葉の方に移動することにしたのですが…。
「よりにもよって初手が邪神の封印の場所ですか…。」
歩を進めながら『なんで危険地帯に行くことになるのでしょう』と思っているとフィニーがそれを聞いてか説明してくれました。
「あぁ、あそこはもうさほど危険ではないぞ。むしろ現在は安全な場所だ。」
「え?強力な魔物が缶詰のように詰め込まれていましたよね。」
簡単に言えば常にモンスターハウス状態で、魔物の大軍進と呼ばれる都市大崩壊の起点となりかねない場所でもありました。
一回100匹のドラゴン大群集とか見たときはもうこの世の終わりかと思いましたね。
だって体長20メートルの様々なドラゴンが一気に襲ってきたんですから…。
「今はそうだな。大移動して今は西部の方が危険だな。」
「西部…あそこは何もない荒野でしたよね。」
「あぁ、だから聖獣含めて定期的に西部へ狩りへと行くことにしているのだがな。」
その言葉の後フィニーはため息をつきました。
「比較的に平和になったとはいえ、西部は未だに新人冒険家が命を落とす場所でもあるな。」
それだけ魔物たちも強いということなのでしょう。
しかし別大陸は別としてもこの大陸の西部は未開拓の地ですからいつか解き明かしてみたいものですね。
そういえば…今この大陸ではどこの国がメインとなっているのでしょう。
「フィニー、今この大陸だとどこの国が主動となってますか?」
「む?そうだなー。今だと王都マリンが主動となっているな。」
大陸中心にある王都マリン。
平和を愛し、民を愛した国で真逆の思想の東部にあるカルドナ帝国と冷戦状態にあったはずですよね。
「カルドナ帝国の方はどうなりましたか?」
「あー…、あそこは神罰食らって滅んだな。まぁ我が神託で頼まれたんだが。」
隣にいたのが帝国を滅ぼしちゃった張本人でした。
「えっと…理由聞いても?」
「…もうこの世界に留まるなら知ってても問題ないだろう。再度異世界の勇者を召喚して戦争利用すると言い出したらしくてな。」
ん?なんか嫌な予感が…。
「えっと…それって私が邪神殴り滅ぼしたせいでその力に魅入られた感じです?」
「おおむねそんな感じだな。」
えー…、一生懸命頑張っただけなんですけど…。
そもそもあの国私たちを異世界から呼んで、危ないところにぽいした極悪国だし人間扱いされなかったんですけど…なんです?活躍したからほしくなった理論です?
あぁ、隣の物見て欲しくなった理論ですか。
「じゃあ、あのデブの王も死んだんですね。滅んで清々しました。」
「ふむ、滅ぼしてよかった。」
今思えばほんと無茶ばかりしました。
「ところで夏…いやナツメ。」
「はい。」
「また魔物食うのか?」
あ、どうなんでしょ。
前回異世界の魂だから邪神眷属の魔物の肉も食べても強くなるだけで平気でしたが…。普通食べたら邪神の眷属になるはずって話なんでしたっけ?今は邪神いないのでどうなんでしょうか。
今はこの世界の魂でしょうからある程度控えた方がいいんでしょう。
「極力は食べないようにしますが何か問題がありますか?」
「今は我や人間たちも魔物の肉を定期的に食べるようになったから、大量に食べないならさほど問題なくなったと伝えようと思ってな。」
世界の成り立ちまで変わりましたか。
ん?でも邪神は滅ぼしても別の邪神が現れるはずでしたよね。
「大丈夫です?邪神は滅ぼしても100年くらいには別に現れるって言ってましたし…。」
「いやそれがなー…。」
会話をしながらのどが渇いたので私は布の水筒の水を飲んでいると、フィニーは空を見ながら驚くべきことを言いました。
「王都マリンの聖女と結婚しているんだその邪神。」
「あー…なるほど。聖女と結婚を…。」
次の瞬間私は飲んでいた水筒の水をぶちまけてしまいました。
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