第8話 神の愛し子は意味不明
そんなこんなで川についたので衣服を洗おうとしたのですが、あることが気になったのでフィニーに聞いて見ることにしました。
「えっと…、フィニーさん大事なことなので確認したいのですが…。」
「どうした?あとさんはいらないぞ」
「わかりました。」
そして私は一呼吸おいて尋ねました。
「神の愛し子って体液(血)で呪いの泉を浄化してましたよね。」
「確かにそうだったな。」
主に聖女は神の愛し子になることが多いと記憶してますが、50年前…こちらだと100年前に力を見せてもらったことがあったのですよね。
「じゃあ…お漏らしは?」
「…聖水と同じ効果になるな。」
おぉふ…。
美菜大丈夫でしょうか。
あの子戦闘狂の部分ありますから血を流しまくりそうですし…、まぁ本人も気づいたら慎重になるでしょうし問題ないでしょ。
それにしても…お漏らしした場所下手すると聖域化しそうですね。かなりの量出ちゃいましたし。
数年後、予想通り私がお漏らしした場所は聖域認定されることになるのでした。
◇◇◇
あぁ、朝日が昇ってきました。
そういえばこの世界来てまだ初日ということを思い出しながら洗濯をしているわけですが…。
服が一着しかないんですよね。
降臨して一日目で半裸の少女が徘徊してるって噂になったら前の世界だと大問題ですよ!誰ですかそんな状況になってるのわ。あ、私かぁ。
と思いながら服を着たまま川に入って洗濯していたのですが。
「やっぱりちょっと光ってますよね。」
黄ばんだ服を川の水につけるだけで光りました。
神の愛し子恐るべし…いや意味不明ですね。これは。
「こりゃ湖の方も少し浄化されそうだな。」
「洗濯してるだけで浄化なんて嫌ですよ。魔物いなくなってもバランス崩れて生活成り立たなくなるんですよね。」
この世界は様々な光や闇などのバランスで成り立っているためそれが崩れるだけで何が起こるかわからないのです。
つまり簡単に言えば光が絶対と信仰してると魔物の素材が取れなくなったり、闇に依存する功績が取れなくなって生活に異常が出るんですよね。
「聖域化しすぎてもそれこそ魔物が現れなくなってしまうから厄介なんですよねぇ…。」
「それは確かに困るな。」
「いざとなれば私が闇魔術で聖域化解けばいいんですけどまだその魔法覚えてないですし…。」
そう私はまだ使えないのです。
聖域化を作った本人が解除すれば周囲に極端に負担なく聖域化を解除できるのだが、それを使えないのです。
「んー…冒険を続けるなら闇魔術から覚えないとだめですねこれは;」
街に滞在するとき等は聖域化は喜ばれるんですけどね。
神の愛し子の聖域効果って何年続くのでしょうか…。下手したら20年くらい効果保ちそうですが;
そんなことを考えながら洗濯し終えると、着たまま乾かすことにしたのですがさすがフィニーというべきか神狼というべきか風魔法を使い一瞬で乾かしてくれました。
「あ、ありがとうございます。」
「例には及ばないさ。それでこれからどこに行くのだ?」
「え?ついてくるんですか?」
あ、フィニーがしょんぼりしちゃいました。可愛いですね。
「そうだよな。我がいると好きに行動できないものな…。」
ちょっとひどい冗談言っちゃいましたね。反省反省。
「…ふふ、冗談ですよ。改めてよろしくお願いします。」
「!ああ、よろしく頼む。」
尻尾をすごい勢いで振りましたね。
やっぱり狼ではなく犬なのでは?と、そんなことしていたら進みませんね。
早速あれを試してみましょうか。
「それでフィニーさっそくだけどこれからの行き先、占術で決めようと思うんだけどいいかな。」
「占術か。儂は構わないぞ。」
「ありがとう。」
さて、道具もないからそこらへんの棒で行き先を決めましょう。
そして素敵なたびになることを祈りますように。
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