第2話 種族と職業選びします
私達は早速転生しようと思ったのですが神様の話がまだ残っていました。
『赤ちゃんからスタートというのもなんですから、私の愛し子として降りてみない?』
「神様の愛し子ですか?それなんてチートです?」
「うわぁ、王家に見つかるとめんどくさいやつじゃ〜ん;」
『まぁまぁ、理由を今から説明しますから。』
理由としては赤子からスタートすると無抵抗のまま殺されるか、利用されて悲惨な目に遭う可能性があること。
そしてもう一つの理由が…。
『夏ちゃんあなたに関係しているの。』
「え?私?」
『気にならない?あの狼さんの動向』
それを聞いて私の心が高鳴るのはなんでしょう。
その様子を見て美菜は微笑んで語りました。
「それじゃなっちゃんに拒否権ないね。」
『ふふ、あと一人、あなた達と旅をした英雄も生きてるわ。』
「…じゃぁ…私も拒否権ないじゃん。」
「あぁ、あのエロフも生きてるんですね。」
「エロフ言うな!前々から思ってたけど、なっちゃんにあいつは何かしたの?」
「何もされてないんのですけど…。初対面の印象強いから;」
「あぁ〜…。」
私はつい昔のことを思い出して微笑んでしまいました。
死にそうになりながらも支え合ったことや、別れ際にみんなでたくさん泣いたこともすべて大切な思い出です。
「再び会えるんですね…」
「そうだね。」
『あ、そうそう言い忘れましたけどお二人が来た日から100年の月日が経っていますので、町や人物が様変わりしていることを告げておきますね。』
「へぇー、思ったより時間のズレがあるんだね。」
「私達の世界を基準に大体2倍くらいのズレですね。」
あの冒険から100年後ですか、さらにワクワクしちゃいますね。
『それでお二人には種族と職業を決めて欲しいのですが…。』
「…私は種族は決まってて…魔族・亜人種の羊人にします。」
「あ、魔族なんだ。でもなんで魔族?」
「そして、職業はー…」
「ねぇ。なんで魔族?」
「みっちゃん…乙女の秘密です!」
「え!なっちゃんにも乙女の部分あったの!」
「ひどい!」
美菜に乙女の部分ないと言われたのに四つん這いになりながらショックを受けつつ…、私の乙女心どこで捨てちゃったんだろうなー…。宝箱があるかなーって井戸を漁ったりし始めた時からでしょうか。もう50年前なんですけどね。
『戻った時には二人で喧嘩番長になってたんでしたっけ?』そんなこと思っていると神様はニヤニヤしながら喋りました。
『確かに夏ちゃんはそうしたほうがいいですわね。それで美菜ちゃんは種族は何にしますか。』
夏ちゃんは腕を組んで考え込んだ後自分の手を見ました。
「私は人族のドワーフにしようかな。」
その言葉を聞いて思い出したのはそういえば美菜ちゃん鍛治士になりたいって言ってましたっけ、前に来た時は職業考える暇がなかったんでそれが実現できることはいいことですね。
「…なっちゃんなんでそんな私をみて微笑んでるの。」
「いえ、昔を思い出して嬉しくなっただけです。」
その後は私達はそれぞれの基礎職業をスムーズに決めたのですが…。
「ん〜…なんで占術士?」
「素敵じゃありません?羊の占い師。」
「そんな単純な理由?扱い難しいよね。」
そんなやりとりをしていると神様が告げてくれました。
『ふふふ、案外相性良いと思いますよ。全部はお答えできませんが。』
絶対なんか知ってますねこの神様。
『少し助言をしますと種族と職業に相性がありますので夏ちゃんの選択はぴったりだと思います。』
「お墨付きもらいました。」
今思えば前回も誰かが剣士と魔術士の資格を得て特訓をしたら魔法剣士の職業になったんでしたっけ?基本ステータスいう項目はないので特訓や経験で変化するみたいですけど…。
(基礎職以外は基本変えられて合計4つまで取得できるので組み合わせ次第なんでしょう。)
そんなことを思いながら私達は職業選びを終えるのでした。
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