リトルプリティア共和国

―ここは楽園さ、可愛くて小さな小さな者達のね―


沢山の穴の開いた岩の中に、無数のコボルド達が暮らす自称"共和国"。

基本的には野草や狩猟など原始的な生活をしているが、ジーエイトへ出稼ぎに行く者達によって時折文化的な物が持ち込まれ、珍しそうに集まっては楽しそうにわちゃわちゃしている。

洞穴の中には色んなものを貯め込んでいると住人達は自慢しているが、ほとんどがゴミであり、人族も蛮族もわざわざ漁りに来るようなことも無い。岩山に隠れるように存在するため弱小なコボルドの集落にしてはかなり平和である。


◆来訪の為の前提ミッション【魔動機亭の依頼】

ロックウッドを出て少し移動したところに、道に沿ってオープンテラス型のオシャレな居酒屋が見えてきた。"酒の肴に魔動機亭"と書かれた看板があるが、同時に入口には「臨時休業中」と張り紙がされている。覗いて見ますか?

「いらっしゃい、ロックウッドを眺めながら美味ぇ酒を楽しむ"酒の肴に魔動機亭"にようこそ! あんた達は、どの年代の魔動機が好みだい?・・・って、今は臨時休業中だぜ、なんだって入ってきたよ」

ノリのいい大柄の男が話しかけてきた。店の棚には大量の魔動機が飾られ、ポスターなども多い建物内は荒れた形跡などなく、一見すると開店休業状態のようだ。どうして休業してるのか聞いてもいいし、そのまま立ち去っても良い。

「ぃやあさ、うちは鉄板焼きがウリなんだが、メインで使ってた油の落ちる便利な溝が彫られた鉄板が無くなっちまってよ。あれがねぇと何にもできなくてなぁ。多分、干してる時にコボルドに持ってかれちまったんだと思うんだが、この先は結構強い蛮族も多くて一般人の俺にゃ無理でね。」

▷取ってきてあげると言った

「いやぁ、気持ちは嬉しいが報酬なんて出せてスズメの涙だぞ? 食事なら出せるけどな。そんなんで大丈夫か?」

▷それでもやったげると言った

「マジか、ありがとよ!コボルド達なんだが、悪い奴らじゃないからなんか理由があると思うんよ。優しくしてやってくれや。」

おっさんからコボルド達の住処の情報について聞くことが出来ました。ここから北西ですね。その地点へ行けば見つけることが出来そうです。


◆リトルプリティア 初来訪時

平原の中に少し高めの岩山がある。おっさんに言われた通り岩山の後ろの隙間を縫っていくと、岩に複数の穴が開いており、見るからに何かが住んでいる気配がする。

もう少し近付いてみると、穴の中から小さな武器を持った多数のコボルド達が恐る恐る這い出てきた。

「や、やい!近づいたら怪我するぞ!僕らの守る財宝の事は諦めろ!」

一匹のコボルドが交易共通語で威圧しながら前に出てきた。震えているような気もするが、仲間を守るために必死の形相だと伺える。今の君達なら、コボルドなど余裕だろう。


▷討伐

君達は群がってくる無数のコボルド達をちぎっては投げの大虐殺を行った。無双の感覚はとても気持ちの良いものであった、この感覚を終生忘れないようにしよう。なんだか、付近にある鉄板の模様が光った気がする。

→PC全員の魂の穢れが+1される。


▷なにかしらの対話を試みた

「あれっそうなの? なーんだ、てっきり僕らの宝を狙ってきた盗賊かと。」

一言二言で簡単に信じてしまった。彼の周りにいたコボルド達も安心したのか次々と洞穴から飛び出してくる。どうやらここは、コボルド達の住処のようだ。安心しきった今なら、彼らを根絶やしにすることも出来るだろう。

→討伐した場合は上記


▶平和な来訪

「僕はナナツキ!よろしくね! ところでさ、どうしてこんなところにきたの?」

「うわ~人族だ! ここはリトルプリティア共和国だよ!何か聞きたい事ある?」

「フ!!ワ!ワワ!!」

「イイイイイイイイイイヤッッハアアアアアアアアアアアアア」

コボルド達が急速に距離を縮めてきた。小さくて可愛い生命体は君達に興味津々だ。いろいろ話してみよう。


▷鉄板について聞いた

「鉄板?・・・ああ!あの石碑のこと!?人族が欲しがるなんて、珍しいね!」

「石碑だよ! 罠の神グルヴァゾ様のシンボルが彫られてるんだ、僕たちは力が弱いから、罠で勝つことを説くグルヴァゾ様は本当に素晴らしいと思う! この前の遠征に行った時、人間の家の近くに置いてあったからさ、回収してきたんだ!あそこに飾ってあるよ!」

ナナツキが指さす方向に、円形にギザギザの模様が彫られた鉄の板が飾られていた。成程確かに、真ん中に肉を置いたら油が下へ落ちていきそうなデザインだ。

「ええ!?料理に使ってたの!?不敬!不敬だよ!…でも勝手に持ってっちゃった、悪い事しちゃったなぁ。石碑の代わりに、これならお返しできるんだけど、どうかな。」

ナナツキが穴の中から取り出してきたのは美しい光沢を見せる料理用の鉄板に、小さな魔動機が付いているものであった。

「これね、この前遺跡の探検してる時に見つけたんだ! 魔動機に油を入れておいたら、料理する時熱を感知して自動で鉄板に油を挽いてくれるの! でも料理担当の皆、調理が上手すぎて全然使わなくて。どうかな。」

鉄板に困った店主にはうってつけだろう。受け取っても良さそうだ。

「うん! お店の人には、勝手に持ってっちゃってゴメンね!って言っといて!」

「あ、ついでに働き手が欲しかったらいっぱいいるよって言っといて!僕達、格安だよ!」

伝言も頼まれた。意外とちゃっかりしているようだ。とりあえず、鉄板は入手できた。


▷リトルプリティアについて

「ここは自由の共和国リトルプリティア!みんながみんなのためにいっぱい働いてるんだ!楽しいよ!住む?」

「えーざんねん。みんな楽しく暮らしてるよ。一緒に働こうよ!」

「えーざんねん。蛮族にも全然襲われないよ。一緒に暮らそうよ!」

「えーざんねん。面白いものいっぱいあるよ。一緒に遊ぼうよ!」

何を言っても居住を勧められてしまうようだ。適当にいなしておこう。


▷輪の中に入れなそうな子がいる

君達が沢山のコボルドに囲まれてる中で、遠巻きに見つめている白いコボルドがいた。おどおどとしている様子から勇気が出ないように見える。

「わァ・・・ァ・・・」

近づいて話してみると、どうしたらいいのか戸惑い泣き出してしまった。近くにいたナナツキがフォローを入れる。

「あのね、ちょっと、シャイなんだ。握手してほしいんだって!」

「・・・・・・フッ!」

嬉しかったようで笑顔を向けてきた。満足したのか穴の中へ入っていった。


▷騒がしいイヌ(うさぎ)と会話(彼のみ話しかけない限りしゃべり続ける)

「ヤアアアアアアアアアハアアアアアアアアア」

物凄いハイテンションのコボルドがいる。しきりに手足を動かして何かを表現しているようだ。なにか話せばアクションしてくれるかもしれない。

「プルルルルルルルルルルルルルルルルルルル」

騒がしいコボルドは一瞬洞穴に入ったかと思うとすぐに出てきた。何か持っている。

謎の人形だ。

「ウーラー、ヤハヤハ」

人形を差し出してきた。くれるのだろうか。どうしようか。(セージ鑑識どうぞ)

~19:見たことのない人形だ。若干動いている気もするが気のせいだろう。

20~:人形の足の裏にシンボルが描かれている。角の生えた魔神だ。

「ヤハ!!」

▷受け取っても何の支障もない。くれるというなら、とりあえずもらっておこう。

▷危険と判断し、丁重にお断りした。コボルドは特に気にする様子も無く、洞穴の中に去っていった。


全員と会話し、コボルド達もひとまず落ち着いたようだ。他に何かやることがなければ、移動しよう。

「じゃあね!また、どこかで会えたら!」

コボルド達は気前よく見送ってくれた。さて、鉄板を返しに行こう。


▶オオヌマの握手に応じた場合追加

「ソワ・・・ソワ・・・」

別れ際、シャイなコボルドが両手を後ろに回しながらそわそわしている。どうしたのだろうか。

「ウ・・・ウワ・・・」

もじもじとしながらも何かを差し出してきた。なんだか良く分からない球体だ。

「プレゼント、だって!もらってあげてよ!」

ナナツキが通訳してくれた。ひとまず受け取っても問題なさそうなので貰っておこう。

コボルドの球体を手に入れた。


〇コボルドの球体

海の財宝!にどことなく似ている気がする。


◆酒の肴に魔動機亭へ戻る

「おっ、お前達、来てくれるって信じてたぜ。どうだったよ。」

店主のおっさんは君達を心待ちにしていたようだ。鉄板を見せてあげよう。

「自動油引き鉄板?なんだそりゃ?油が落ちる方が欲しかったんだがな・・・」

「な、なに、あれ石碑だったのか!? そりゃ知らなかった、確かになんか遺跡っぽいところで拾った奴だったが、いやぁ、あんだけ綺麗に油が落ちる鉄板はないぜ?」

「ひとまず、ありがとな!これでなんとか、居酒屋を再開できるぜ。準備が出来たら一食奢るからよ、また来てくれよな!」

君達のおかげで店主は元気を取り戻したようだ。めでたしめでたし。


以降、酒の肴に魔動機亭で食事と睡眠が可能。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る