私は最強・Ⅱ

※メグ死亡時のみ、ロックウッド西に奈落の魔域が出現


聞いていた鉄鉱山が見えてくる。それと共に、上にかかるオーロラが見えた。ハルーラの導きか、もしかしたら奈落の魔域が発生しているのかもしれない。


(鉄鉱山の中に入る)

鉄鉱山の中には下級の魔神が溢れていた。先遣隊といったところであろうか。

駆除しなければ先に進めなそうだ。

vs下級魔神何体か


この先に発生源があるのであろう、闇から這い出てくる魔神を頼りに前へ進む。道中には未だ魔神足り得ないゲートインプが溢れており、君達は駆除しながら歩いていく。だいぶ先へと進むと、少し広めの空間の先に、混沌に渦巻く黒い霧、奈落の魔域が確認できた。

先に部屋を調べてみる。周囲は何かが生活していたのか腐った食材や木材が置いてあったが、何よりも異様なのは魔域の下、黒き渦の発生地点となっているのが女性の死体であったことだ。壁に倒れ込む女性の口から霧が溢れるように渦を巻いており、奈落の魔域を形成している。不気味な光景である。

・脅威度9(ただし敵かどうか怪しいため血盤の表記は揺れる)

・妖精使いがいる場合、魔域の周囲に小さな妖精達が纏わりついているのが見える 

 よく見ると纏わりつくというより混沌の瘴気に絡められているとみえる

 魔域を破壊すれば解放されそうだ


魔域① 外殻

独特の浮遊感の後、君達は樹木溢れる森の中にいた。自然を感じる光景は先程の不気味な光景からかけ離れた印象だ。少し先に開けたところがあり、どうやら集落になっているようだ。

(湖に沈む、だと!)

集落に近づくと、何やら言い争っている複数の声が聞こえてくる。何事だろうか。

集落に入ると沢山のエルフがいた。だが何をしても君達に気付く様子はない。見えていないのだろうか。喧騒は集落の奥の方から聞こえてくる。

(母親を出す)「今この瞬間も、魔動機は大気のマナを消費し続けているのです!全ての魔動機は破壊されてしかるべきなのですわ!」

女性が大きな声で多くのエルフへ同調を求めているが、他のエルフは困惑した顔でお互いを見合っている。どうやら一人の女性とその他複数人の間で意見の相違が起こっているようだ。

「破壊などと物騒な話をするでない! 誰もそのような事を望んではいないのだよ!その子にどれだけの罪を負わせようというのか!」

エルフの一人が女性に対し反対意見を述べている。よくみると女性の足には小さな子どもがしがみついており、左眼があわく紫に光るその少女は、どことなく見覚えのある顔だった。

女「メグには素晴らしい魔力と才能があるのです!この力はまさに天命! それを世界の為に使わずしてどうするのですか!」

「主の主張はただの破壊者の戯言じゃ! 我らはこの地にて静かにマナと暮らせば良い。いにしえから伝わる教えを守らぬ愚か者め、罰を受けるがよい!」

女「この、馬鹿どもめ!なぜこの崇高な思想が理解できないのだ!」

言い争いの後、女性はそのまま集落の住人達に羽交い絞めにされ、足元に引っ付いていた少女を引き剥がして連れて行かれてしまった。引き剥がしているのは少女の父親だろうか、離れた後も必死に抵抗する少女をなんとか説得しているようだ。

「おかあさま!あかあさま!」

少女は父親の話を聞く耳を持たず激しく暴れていたが、君達の方を見たかと思うと突然静かになり、抵抗を止める。そのまま父親に連れられ、自宅であろう場所へと帰っていった。その後、落ち着きを取り戻した集落には多くのため息が溢れていた。

「娘を破壊者にしようなど、なんということを。昔はあんなではなかったというのに、一体何があったというのだろうか…」

君達が近づいたところで、誰も反応する様子がない。話しかけても無駄だ。やはり見えていないのだろうか。

連行された女の様子を見に行っても良いし、少女の自宅へ行っても良い。


(捕まった女の様子を見に行く)

木と葉っぱで作られた自然み溢れる質素な住宅に、洞窟のように掘られた地下室があり、その中に捕えられた女の姿があった。誰もいないはずなのに、何かをブツブツと呟いている。

「ああ、折角あの方に好かれるチャンスだというのに、なんということだ…」

会話を試みようともこちらが見えないようだ。干渉は出来ないだろう。

(デーモンルーラーがいる場合種が植えられていることに気付く)

このまま放っておいても問題なさそうだ。別の場所を探してみよう。


(少女の元へ)

少女の自宅を訪れると、父親が杖を持ち少女へ魔法を施しているところであった。少女は木彫りの像を持っており、ディアマンテンにはドルイドの魔法をかけている事がすぐに理解できた。

「…今日は大人しいんだね、嬉しいよ。体内のマナも落ち着いたみたいだし、このまま続ければ良くなるからね。少し、母さんの様子を見てくるよ。」

見えていないのだろう、父親が君達を通り過ぎながら外に出ていくと、少女はすぐに起き上がり、こちらを真っすぐと見て声をかけてきた。

「・・・なんで、あなた達がここにいるのですか。わざわざあのような醜態を晒した私を笑いに来たとでも?」

少女メグは君達が見えている、というより君達と出会った記憶を保持しているようだ。何か言葉を返しても良いし、黙っていてもいい。


(奈落の魔域の話をする)

「…そうですか。奈落の魔域。混沌の支配者と謳われた私が、まさか奈落に魂を囚われるとは。堕ちたものです。」


(黙っているor話次第で進行)

「先程まで、純粋な少女のままでした。あなた達の姿を見た瞬間に、記憶が流れ込んできたんです。この後私は、母を逃がし、里を吹き飛ばします。そして母と共に魔動機を破壊し、母に言われるがまま人工生命を壊し続けます。でもそれで良かったのです。母が喜ぶ顔が嬉しかったし、母と困難を乗り越えた達成感を分かち合うだけで私は幸せでした。」

言葉の残虐性から、小さな見た目ではあるが、あの混沌の支配者であることは間違いない様だ。そのまま放っておけば、今語った通りの事を実行するだろう。


(もし何かしら話しかけた場合)

「 …母の言動には、何度か違和感を覚えた事はあります。ですが、すぐにどうでも良くなっていました。・・・どうしてでしょうか、確かに今冷静になると、おかしなことばかりです。」


「なんでか、頭が、いえ、左眼がうずく・・・」

何が起きたのか、彼女は両手で顔を抑えたかと思うとそのまま気を失ってしまった。彼女の部屋を勝手にいじったとなると後で何をされるか分からない。一度外に出て、他の場所を調査した方がいいだろう。


(両方調査後)

外に出ると、少女の父親が村の住人と話し込んでいるのが見えた。どのみち相手からは見えていない、話を盗み聞きしてしまおう。

「やはり、メグの中には不穏な力が宿っている。今日の夜本格的に儀式を行いたいのだが、手伝ってはもらえないか。」

「了解じゃ。若い娘の為、村の者総出で力を貸そう。おぬしの妻は一切外に出さぬよう、注意せねばな。」

「そうだな、あの謎の祭壇も今のうちに壊しておかないと・・・」

どうやら少女の不穏な力を排除するため、全員で彼女に精霊の力を注ぐようです。ですが放っておけば、少女は夜を待たずして母親を脱出させ集落を爆破してしまうでしょう。本来の歴史通りなら彼女はこの後、残虐の限りを尽くした後無惨に殺されてしまいます。ここは奈落の魔域、憎悪や後悔によって生み出される混沌の地。魔域のためにも、脱出を防いだ方がいいかもしれませんね。というか防がないと君達も爆破に巻き込まれます。メグを説得してみるか、鍵を隠して脱出を妨害するか、色々試してみましょう。話に出た祭壇を確認してみてもいいかもしれません。祭壇はメグの家の台所です。


(メグの家へ)

(探索判定7)少し見渡すとすぐに、不気味な祭壇が目に留まった。見た事も無い謎のシンボルが書かれた黒い塊が中心に添えられている。近くによると、レントの持つヘアピンが光を放ち、強く反応し始めた。近付いてみるか、放っておくか、君達次第です。

近付くと祭壇の中心にある黒い塊が震え出した。ヘアピンが尚も光を放ち続けた結果、黒い塊の震えが一瞬激しくなったかと思うとそのままはじけ飛ぶ。中には黒い人形のようなものが入っていた。人形は震える様子はない。

(セージ鑑識)

人形の正体は分からないが、触れても特に問題はないという事は理解できた。持って行っても良いかもしれない。

(人形を握る)

叫び声が聞こえた気がする。地下室のある方角だ。握る度に聞こえるような…


(メグを説得しに行く)

部屋にいない。もう行動を起こしてしまったのか!急いで母親の元へ向かおう!


(母親の地下牢)

地下牢の前で、母親と話す少女の姿があった。少女は君達に気付きつつも、会話をやめる気配はない。

「さぁ、もう近くにギールが来ているわ。一緒にこんな場所から出ていきましょう、メグ。」

「ギール…ギールさんはどこで友達になったのですか。わた、メグも仲良くなりたい。」

「あらあら、メグも良い人を選ぶわね。ギールはね、あの方の腹心なの。とても信頼されていて少し羨ましいのだけど、ギールと仲良くなれればあの方もきっととても喜んでくれるわ。」

「あの方、あの方っていつもお母様が拝んでいる祭壇の事? 誰か、あそこに住んでるの?」

「あの祭壇はあの方の力を感じるものよ。メグも毎日祈りを捧げたおかげで、とっても多くの魔力を得たでしょう? ふふ、メグもそのうちあの方とお会いできると良いわね。さぁ、ここからだして、メグ。」

少女は少し悩んでいるようで、何を思ったのか君達の方を見た。こうしてみると、いたいけのない少女にしか見えない。答えを指し示してあげてもよいだろう。


(解放を伝えた)

「ありがとう、メグ。さぁ、もうこんな集落にいる必要はないわ。旅に出て、多くの魔動機を破壊しましょう?」

出てきた母親は少女の手を掴み、そのまま外に出て行ってしまった。放っておいたら、集落ごと自分達も吹き飛んでしまう。脱出を試みたが、この魔域は集落の周辺しか形成されておらず、移動することが出来なかった。これは困った。どうやら吹き飛ぶのを待つしかないようだ。

(GAME OVER)


(解放を止めた)

「メグ? どうしたの? 早くしなさい?」

母親はいつまで経っても鍵を開けようとしない少女に憤りを隠せないようだ。だが少女自身もまた、このまま母親を捨ておくという決断を出来ずただ下を向いてしまっている。何か、証拠のような、きっかけがあると良いのだが。


(黒い人形を見せた)

「それは、なんですか」

手を伸ばし、黒い人形を受け取る少女。途端、メグの左眼がうずきだし、黒い霧を吐き出し始める。檻の中にいた母親もまた、何かに首を絞めつけられているかのようにもがき苦しみ始めた。

「うぐ、うわああああああああああ」

「そ、それを、早く捨てなさい、メグ!!!」(苦しむ顔)

母親の言葉も届かず唸るメグ。左眼のうずきに力が入ってしまったのか、少女はそのまま手に握った黒い人形を二つに割ってしまった。そしてその瞬間、まるでずっと内部に溜まっていたかのように、左眼から大量の黒い煙が噴きだしていく。

「う、ううう、うあああああああ!!!」

左眼からの排出が止まったと共に、少女は気を失ってしまった。そして檻の中にいる女もまた、身体をエビ状に反らして気を失っている。やがて黒い霧が霧散したころに、静寂となった地下室に誰かが侵入してきた。

「おいおい、何やってんだよ」

やってきたのは君達も見覚えのある男であった。ギールはそのまま牢の鍵を開け、母親を担ぎ上げる。勿論君達には気付いていない。

「こっちは…いらねぇか。もう力が抜けきっちまってるしな。」

ギールは少女を放っておいたまま、誰に見つかることも無く集落から脱出していった。それと同時に景色は崩壊していき、侵入時に感じた独特の浮遊感をもって、更に下へ落ちていくのを感じる。どうやらこの魔域はまだ続いているようだ、先へ進もう。


魔域② 中心域

次に君達が辿り着いたのは馴染みのある街ロックウッドの高台であった。いや、かなり破壊されておりとても馴染みがあるとは言えない。周囲も非常に騒がしく、足音や鉄の打ち合う音がそこかしこから聞こえてくる。どうやら戦争中のようだ。周囲を確認しよう。(探索・鑑識判定…いらん気もする)

どうやら東側から蛮族軍が攻めてきているようで、チラホラ見覚えのあるルーンフォークが戦っており、最前線には"ドライヴマスター"アリナ・クローゼット、"スクリューウォール"ガイアメモリが戦っているのが見える。もしかしなくても、この前の蛮族進行のようだ。守りの剣の近くに行けば、君達もいるのかもしれない。だが決定的に違うのは、城壁側の高台に立ち指揮を行っている魔法装束の少女の姿であった。

「右舷後方から敵軍追加!こちらは私が対処します、皆さん左舷へ移動してください! "イグゾースティヴサック"!!」

ドルイドの上級魔法を蛮族軍へ向けて放つ少女の姿はとても"混沌の支配者"とは思えない。左眼の紫の光も見えず、純粋な顔をしている。どうやら先程母親に置いていかれた世界の続きのようだ。

「なんですか、今忙しいのです!! 用があるならせめて戦闘を終えてから…ああ」

君達が彼女に近づくと当初は他人としていたが、記憶が蘇ったのか一気に冷静な顔になった。いや、元に戻ったと言えるだろう。彼女は君達に向かい悪態のような、弱音のような、愚痴を放つ。

「なんと馬鹿らしい、私は何をしているのでしょうか。あの後父親にドルイドとして育てられ、結局母のゆくえを求めて集落を飛び出しあてもなく旅をし、母の目撃情報があったこの地で、私が引き起こしたはずの戦争で人工生命達の側に立って参加。これが今の私の記憶です。確かに父親との生活もその後の人生も悪いものではありませんでしたが、これが正しい事だったのでしょうか。母を見捨てる事が、正しい事だったのでしょうか。」

記憶が混濁しているせいもあるだろう、少女の戸惑いは見て分かる程であった。この状態ではいくら考えたところで、その答えは出ないだろう。

黙っていると戦場の方に動きがあった。東側の戦線にて、アリナ、ガイアメモリが敵大将ディアボロルテナントとの戦闘を開始する。と同時に、都市部の方にも動きがあり、見覚えのあるドレイクと共に人影が動く姿が確認できた。その人影をみた瞬間、メグの顔つきが変化する。

「・・・!! お母様!!!」

探し求めた人を見つけ、少女はグリフォンに乗り猛スピードで駆けていく。君達は空を飛べない。高台から降りて路地を向かっていこう。


路地を降りたところで探索判定13。多分大体見つかる。


見覚えのある蛮族と遭遇した。青い肌に小さな角を生やしたいたいけな存在だ。

「お。村人発見。おいおまえ。守りの剣。どこか知ってるか。もしくはおいしいもの。」

ロシェと呼ばれていたディアボロカデットだ。確か本来の彼女は、裏切り者のギールによって守りの剣へと連れて行かれていたはず。1人ではたどり着けないようだ。放っておくわけにもいかないが、彼女は蛮族にしてはまともな思考を有していたし、、今なら会話も出来るかもしれない。確か袋には、セイル特製の保存食がまだ残っている。

(保存食を渡す)

「おまえ。良い奴だな。剣の場所も。分かるか。ママがいるはず。」

「そう。ママに内緒で来た。褒められたい。ふふん。」

「守りの剣が弱まってる。情報があった。蛮族領。食料が尽きて危ない。魔神の手下の話。信用してなかったけど。本当のようだな。都市もボロボロだ。美味しい。もっとくれ。」

ロシェは貰った食料をモグモグと食べながら蛮族の近況について語っている。こちらの世界線では食糧難なのか、期待の目でこちらを見ている。この調子なら食料をチラつかせればこちらの要望を通せるのではないだろうか。

(話に出なかった場合)前に見た様子を考えれば、このカデットの話ならあのドレイクは聞くのではないだろうか。彼女は君達との戦闘中、あきらかに本気を出していなかった。彼女を通じて、説得できるかもしれない。

(説得成功)(余計な事しなきゃ基本大丈夫)

「ん。簡単にご飯が食べれるなら。ママも戦う必要ない。お前達の話。信じるぞ。」

どうやら一緒についてきてくれるようだ。メグの元へ急ごう。

「で。どこで飯が食える。」

村を指定したら「んじゃ待ってる」と言う。ツアーガイドのレントくんならこの都市の食事処を沢山知ってそうなのでそれを話してもいい。緊急時で避難してるだろうし、店の食料が消えていてもきっと許してもらえるさ。

(言いくるめ失敗)

「ウソだ。こんなおいしいごはん。そうそうないはず。もうないなら去る。満足したし。じゃあな。」

どうやらこの世界線は相当食糧難のようだ。信用してもらえず、カデットは剣とは逆方向へ向かっていってしまった。説得できないのは残念だが、放っておいても現状問題はなさそうだ。メグの元へ急ごう。


守りの剣へと通じる道に、ドレイクと2人のエルフが立っていた。エルフ達は相対する様に、ドレイクは興味がないのかつまらなそうに腕を組み佇んでいる。

「お母様。やっと見つけました。蛮族の貴族と共にいるなど、何をされているのですか。」

「・・・・・」

必死の形相で問い詰める少女に対し、母親は久々の娘との再会だというのに顔色一つ変えていない。

「お母様! 聞いておられるのですか! お母様!」

何度も問いかけるが無言のまま立ち尽くしている。言葉すら発しない女に先に痺れを切らしたのは、同行者の方であった。

「もう、ええか? さっさと剣壊して、この地明け渡してもらわんと。ウチらも色々、限界なんさね。」

ドレイクが鞘から大きな剣を抜く。姿かたちは君達が戦っていた時と変わらないが、魔力を通して剣を青白く光らせており、その様は魔剣というより、水晶の輝きに近いものを感じる。だが纏う瘴気が尋常ではなく、手に持つ彼女自身もダメージを受けている事が察せられる。恐らくこれが、彼女の本気なのだろう。メグも構えを取ったが、君達は経験からあの攻撃が一太刀受けるのも不可能なのものだろうと理解した。


(ロシェ 同行時)

と、連れてきたディアボロが君達より早く、その場に駆け寄っていく。

「ママー。この人達。ご飯くれるって。」

「ロ、ロシェえ!? ど、どしてここに!!」

大技寸前のドレイクはすぐに気づき魔力の操作を止めた。かなり不意を突かれたようで、注いだ魔力が行先を失い暴発し、ドレイクは慌てて近くの壁に放っていた。

ドカン、と強い音が鳴り、粉塵と共に壁が崩れていく。

「な、なしてこんなとこに、てかヒトと共におるさね、ロシェ!」

「こいつらさっき。ご飯くれた。大人しくすれば。飯食えるらしい。飯食える場所も聞いた。行くよ、ママ。」

「な、え、ちょ、待つさね、ロシェ! それでも蛮族かいな! 全く、誰に似ちゃったかねぇ。…ま、気が乗らんいくさやし、ええか。仕事はアイツがきっちりやりそうやしな。あんたら、そこでボーっとしとったら後悔するさね。さっさと剣のとこお行き。」

ドレイクはディアボロを追いかけ去っていく。飛んでいるディアボロに対し身のこなしで追いつく様はとてもスタイリッシュだ。

なんて事を思っていると、その場にいたはずのエルフ2人がいない事に気付く。先の暴発による砂煙に紛れて、どこかへ行ってしまったようだ。君達は行く当てに検討がつく。急いで向かおう。


(ロシェ 不在時)

「そんなもの、馬鹿正直に受ける訳ないでしょう! "ビッグディフェンダー/ヒドラ"!」

ドレイクが間合いを詰める刹那、精霊体に包まれ完全防護を展開する少女。大剣による一刀は見事に弾かれたが、放たれた魔力によってメグの後ろの壁が崩れ、衝撃と共に粉塵が舞う。

「・・・・」

「あ、待ってください!」

粉塵に紛れてエルフの女が移動する。それを追うようにメグも走り出す。守りの剣の方角だ。君達も急ぎたいところだが・・・

「チッ、まぁ二度は使えまいて。…で、お前さん達はそこで突っ立って何しているさね。邪魔しようってぇわけじゃないだろね。」

自らの生み出した瘴気によって血まみれになりつつも、青白く光る切っ先をしまうつもりはないようだ。二、三度は話を聞いてくれそうなようだが…

(ロシェを見たと伝える)

「はい? なんでお前さんらがロシェの事知ってるさね。ご、ご飯をあげた? そ、そうかい。このご時世、毒で殺すのは有効さね…え? 普通に満足して帰った? そ、そんな話信用できるかい! んもぅ、守りの剣は後回しさね。」

ドレイクは剣をしまい、君達を無視して高台の方へと走り出した。どうやら放っておいてくれるようだ。カデットの事をとても大切にしているのだろう、吸精されたなんて知ってしまったら一体どうなってしまうのやら。なぜこうもダメなヒトばかりに吸精するのか。さて、エルフの二人を追わなければ。君達は行く当てに検討がつく。急いで向かおう。


剣の間・手前

剣の間に入る手前、倉庫の隠し扉前で、2人のエルフと1人の男が対峙していた。いや、近付いてみるとメグが苦しんでいる様子が見える。対峙する男はケタケタと笑いながら、最早人形と成り果てたエルフの女の首を掴んでいた。どうやら母親を盾にして攻撃を止めているようだ。

「この、ゲス野郎が・・・!!!」

「ひゃーっはっはっ、涙ぐましい親子の再会だ、盛大に祝ってやるよ!」

男がパチン、と指を鳴らすと、周囲に複数の異界の門が開かれ、中から魔神が這い出してきた。男によって召喚されたようだ。

「さて、この辺も巻き込まれるし俺は逃げさせてもらうぜ。このままゲートは開けといてやるから、せいぜい楽しめや。かはは。」

「こ、この、待て・・・」

「"アストラルバーン"」

「なっ!!」

メグが男を追おうとした瞬間、人形のような表情をした女から召異魔法が放たれる。

「お、お母様!?」

「あの方の、邪魔は、させない」

光の無い目で、娘に敵意を放つ女。魔神と共に襲ってくる気のようだ。

「そんな、お母様、どうして…いえ、もう分かっています! お母様を助けるために、お母様を、この手で・・・!!」

魔法少女は覚悟を決めた。さて、君達の目の前には多くの魔神がいます。メグは敵対者とは言え、このまま放っておいて良いのでしょうか。


戦おう、そう決めた直後、奥にある扉から何者かが出てきました。どうやら異常を察知して駆けつけてきたようです。では問題。このタイミングで、守りの剣を守っていた人達は、一体誰だったでしょう?

そう、目の前に現れたのは君達です。君達は君達を見つけて非常に困惑しておりますが、魔神と対峙しているのを見て少なくとも今は敵対勢力ではないだろうと考えています。配置としては2人のエルフを挟んで魔神が周囲に点在しており、更に君達と君達がそれを挟んでいる構図となります。

という事でプレイヤー1人2キャラ動かしてください!君達の手番に好きな順で動かして大丈夫です。ちなみに魔域側の君達は死んでも何の影響もありませんので好きに扱って平気です。なんなら普段の担当とは違うキャラを操作しても良いですがきっとややこしくなります。

2倍の君達vs沢山の魔神 ~エルフ達の激闘を挟みながら~


エルフの中央エリア5mに入ると巻き込まれる。魔法20ダメ


戦闘後

なんとか魔神を一掃できた。だが、中央にいるエルフの戦いはかんばしくないようだ。

「…無理です。攻撃なんて、出来るはずありません。おかしいですね、父親を吹き飛ばした時はなんの感情も湧かなかったのに、今考えるとそれも…」

どうやらメグは戦意喪失状態のようだ。攻撃は辛うじて避けているものの、このままではいずれ負けてしまうだろう。人形とはいえエルフの女は強力な召異魔法を扱っている。だが、二倍の君達なら、勝てるかもしれない。


「…すみません。こんな事頼める立場ではないと分かっているのですが、私の代わりに、お母様を、どうかお母様を解放してください!!」



vs苗床と化したエルフ

戦闘前に小休憩を挟む事も可能

・休憩を挟んだ場合先制判定から(アトロフィーでほぼ先制持ってく)

・魔神戦からそのまま続投する場合、2ターン目以降の行動表を使用


☆行動表

戦闘準備にてLv10アトロフィー⇒スカウトへ(先制判定-2)

1ターン目

敵全体にLv11ディフェンシー(補助魔法、毒・病気・呪ダメ+3)

自身にLv8デモンズタックス(補助、最初にダメージを受けた相手に確定11ダメ)

自身にLv9アンチマジックバリア(補助、1階だけ遠隔攻撃や射撃魔法のダメ-5)

自身にLv2デモンズドッジ(補助、回避判定をデモル+敏捷で計算)

Lv9ヴェノムエスパーダ(突破、射程20で対角線の目立つ宝石を持つキャラを狙う)

2ターン目以降

自身にLv8デモンズタックス(補助、最初にダメージを受けた相手に確定11ダメ)

自身にLv9アンチマジックバリア(補助、1階だけ遠隔攻撃や射撃魔法のダメ-5)

自身にLv2デモンズドッジ(補助、回避判定をデモル+敏捷で計算)

自身にLv11デモンズブレード(補助、近接武器作成)

マルチアクション宣言

(乱戦時1)Lv3ヴェノムブレス(周囲に3体以上いる場合使用)

(乱戦時2)Lv5アストラルバーン(鷹の目で目立つ宝石を持つキャラを狙う)

(非乱戦時)Lv9ヴェノムエスパーダ(突破、射程20で目立つ宝石を持つキャラ狙う)

通常攻撃(命中は2d+11+1(デモル魔力+器用)、打撃点2d+11(デモル魔力))

※デモル威力判定時は知力の数値乗せないよう注意


※3ターン目開始時

「私が何もしない訳には…!!」

☆調和と混沌の饗宴 / 対召異魔法への精神抵抗+3


9:10

9:38


戦闘後

二倍の君達はなんとか倒す事ができた。エルフは気を失う直前、君達、いやメグの方を見る。

「・・・」(立ち絵を笑顔に)

何を語るわけも無く、ただにこやかに微笑んだ。気付いたメグが駆け寄ろうとした瞬間、生命維持を止めたエルフの女から、黒い霧のようなものが出てくる。

「お母様…やはり、魔神の苗床になっておられたのですね。つまり私も、魔神の言う通りに動いていた、という訳ですか。気付けたはずなのに、ああ、頭の中の記憶がぐちゃぐちゃです。きっと最初から、私は生まれた時から・・・」

メグは動かぬものとなったエルフを抱きしめながら、悔恨の言葉を呟く。自らの人生が魔神によって破壊された事に、母親もまた狂わされていた事に、ようやく気付くことが出来たようだ。


彼女の事はそっとしておいてこのまま自分との会話にふけりたい人もいるかもしれないところですが、周囲の景色がだんだんと黒く染まり、やがて現地の君達ごと闇に消え去ってしまった。そして倒れたエルフの上に、奈落の核が現れる。死体の上に渦巻く混沌、何か既視感のある光景だ。

「あの・・・ありがとうございました。巻き込まれてしまったとはいえ、私の魂を解放していただいて…いえ、本当はまだ心残りはあるのです、ここではない、現実のお母様がまた悪さをしてしまうのではないかと思うと…」

お母様について分かる事があれば、それがたとえ残酷な事実であっても、教えてあげていいかもしれない。


「!! …そんな、、いえ、そうですよね。ありがとう、ございます。これでお母様も、もう魔神に振り回される事はないのですね…」

メグは大きな帽子を深く被り、何かを隠すように顔を埋める。奈落の核を破壊してしまえば終わりだ。あとは君達の好きにするといい。


破壊すると、予想通り世界が崩壊していく。独特の浮遊感を感じたあたりで、メグが君達の元に近づき、礼を述べる。(bgm変更、立ち絵チェンジ)

「あらためて、ありがとうございました。ここを破壊しに来たのがあなた達で、本当に良かったです。全く、どこが最強の魔法使いなのだか。おかげで私は、多少ですが、人の心を理解できたのだと思います。…これ、もし私から貰うのが嫌でなければなのですが…この世界線で、父に作ってもらったものです。恐らく外で待っている妖精達も待ち望んでいると思うので、活用していただけると嬉しいです。」

そういうと、メグは耳元から耳飾りを取り出し、同じ妖精使いであるノルンヘ差し出す。受け取るかどうかはノルン次第です。どんな効果か知りたい時はそんな感じの判定を振ってもらえれば。


(調査結果)

美しく輝く宝石に、禍々しくもどこか気品のある黒と灰の装飾が付いている耳飾り。外見を気に入る妖精がいれば、宝石に宿る効果を発揮できるかもしれない。


「それでは。…もし、もし時間があれば、母の事、埋めていただけると…」

少女の声が聞こえなくなると共に、世界は完全に消えていく。気付くと君達は、暗い洞窟の中にある小さな部屋に佇んでいた。(光源:ディアマンテン)後ろには、顔の潰れた女性の死体が残っている。放っておいても、腐り落ちるだけだ。アンデッドになってしまうかもしれない。(プリーストさん出番ですよ。)


また、先ほどまで魔域の周囲にいた妖精達が、メグから受け取った耳飾りに反応しています。妖精達を受け入れるか、拒絶するか、ノルンくんの判断でお願いします。

妖精達は耳飾りに付いた宝石の中にするすると入っていく。よほど中が気に入ったのか、宝石はきらきらと輝きだした。これならば、耳飾りの力を最大限に生かせるだろう。


調和と混沌の耳飾り

美しく輝く宝石に、禍々しくもどこか気品のある黒と灰の装飾が付いている耳飾り。

装備時、森羅魔法を受けたターン中、現在のフェアリーテイマー技能レベルに則した混沌魔法を使用可能になる


最強を語る魔法使いは、生誕からの魔神の呪いより解き放たれ、人を知り、心を知り、健やかな魂をもってこの世を去った。もし生まれ変わったなら、この素晴らしき世界を堪能すべく普通でありたいと願いながら…


~私は最強・Ⅱ 終~


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