30日目~:私は最強

※日付は目安。イベント自体は徐々に発生していく。


(風のゆくえ後)

◆ロックウッド―冒険者ギルド

ふと掲示板を眺めた時に、見覚えのある顔写真が貼られていることに気付く。見るからに魔法使いの服装をした、眼帯の黒髪少女。"DEAD OR ARRIVE"と書かれた少女の名は"メグ・ミントハート"と言うらしい。君達が反応したのを見て、ギルドマスターが血相を変えて話しかけてきた。

「どこで見た!頼む!教えてくれ!」

「くそっ、やっぱりまだこの周辺にいんのか。なんの恨みがあるってんだ、全く」

「奴の被害は蛮族のそれを遥かに凌ぐ。建物や道具だけじゃない、私達の仲間を何人、いや何十人も殺してる大量殺人犯だ。お前達、命があっただけ幸運だったな。」

「会話が通用する相手じゃない。奴にとっては、ヒトも蛮族も同じなんだ。お前達、今度遭遇したら逆らったりするんじゃない。遭遇後にすぐに報告してくれれば、それでいい」

アリナの忠告を聞くかどうかは君達次第です。兎に角、次に遭遇した際は注意しましょう。見た目よりかなり危険な人物のようです。気になる様であれば、ここで更に聞き込みをしてもいいかもしれません。

達成値~9:アリナの情報以上のものは聞けなかった

達成値11:ルーンフォークの配達員「メグ…私の同僚を何人も吹き飛ばした最低の殺人犯…おかげで配達業務はいつまでも人手不足よ」

達成値13:ルーンフォークの小道具屋「メグはこの街そのものの破壊を狙ってるって話だぜ。何の因果か、相当な恨みがあるんだとよ。困った話だ」

達成値15:人間の冒険者「アイツにこの街の守りの剣の場所を教えちまったのは俺なんだ…レベル15の魔法見せられたらそりゃ信頼するだろ!? アイツは人族だから剣に手出しはしないだろうが、頭のおかしいアイツなら何しでかすか分からなくて不安だよ…」

クエストや探索中、冒険者達の元に三度爆裂少女が現れる。

※初対面で敵対したため以下内容変更。遭遇回数も2回に。



◆2回目:クレイ村近く

「くると思っていましたよ、窃盗者共。私の愛する魔動機探知機を奪うとは、絶対に許しません。あなた達の拠点はもう割れているのです。あなた達だけでなく村人達までもを吹き飛ばされたくなければ、大人しくその花飾りを寄こす事ですね。これは最大限の譲歩です。二度はありませんよ?」

上空から突如として飛来してきたそれは、杖をこちらに構え、騎乗したグリフォンと共に臨戦態勢を取っている。素直に言う事を聞いた方が良さそうだが、どうしても花飾りを死守したければ戦闘を行っても良い。相手は人族とはいえ指名手配犯だ、倒しても不名誉点など付かないだろう。

(まぁ、勝てるわけないんですが)

▷渋ったり渡す以外の行動をとった場合、言葉を遮る様に

「二度はありません。その花飾りを寄こしなさい。脅しか何かだと思っているのなら、それは大きな間違いですよ。」

▷ホムラチョウの場所を伝えた

「どうやら、価値を理解できていないようですね。ホムラチョウは100年に1度しか発生しない特別な蝶です。あなた達が刈り取った時点で、次は100年後まで発生しない事が確実となりました。最早、それしかないのですよ。」

▷渡した

「賢明な判断です。あなた達が余計な事をしなければ、これ以上関わる事はないでしょう。それでは。」

恐ろしい魔導士は受け取ったと共に踵を返し、君達の元を去っていく。向かう先はロックウッドではなく、西方向へと飛んで行ったようだ。"ドライヴマスター"に報告しても良いかもしれない。

ドライヴマスター・アリナへ報告

「んな、また会ったのか!?しかも無事に帰された挙句、西へ飛んで行くのを見せただと!? 一体何たくらんでやがるんだ、まあいい、兎に角西だな、今度こそ叩き潰してやる…!!」

アリナは受付カウンターの下から大槌を取り出し、その場にいた手合いを多少引き連れて西へと向かっていった。声をかけられなかった点も踏まえて、君達が行くのは止した方が良いだろう。今は自分達が出来る事をしていこう。



◆3回目:魔導列車乗車中or線路付近

※初手敵対&アクシズとも敵対したため発生なし!悲しい…以下ただのメモ


闇夜の中。暗視持ちの方々は、ふと、窓の外に大きな飛来物が見える。

距離は100mほどだろうか。列車と並行するかのように空を高速で飛翔しているのはグリフォンだ。その上には、黒い法衣を着たあの少女の姿が見える。

(危険感知判定:妖精使いは確定)物凄く嫌な予感がする。もしやあの少女、魔導列車に向けて混沌魔法を放つつもりなのではないか。なんとかして止めなければ。


どんな方法を用いても構いませんので、なんとかして彼女に干渉しエクスプローションの魔導列車直撃を回避してください。特大の魔法を放つつもりなのか、精密かつ長い詠唱のおかげで発動まで1分といったところです。少なくとも姿勢を崩せれば直撃は免れるでしょう。ですが目立ちすぎると、標的がこちらになってしまいそうです。またグリフォンであっても魔導列車との並走はかなり厳しいようで、この一回を妨害すれば問題ないでしょう。明日以降は警備を増やせばよい話です。


▷魔法拡大距離による妨害

精密な詠唱中を狙って妨害を行った。少女はバランスを崩したのか詠唱をキャンセルし、グリフォンから落下しないよう姿勢制御に努める。なんとか成功したようだ。


▷機関士に報告

「あ”あ”!!?? 魔動列車に攻撃だと!? 許すか、そんなん!! 撃ち落とす!!」

機関士は手慣れた手つきでガンを取り出し、列車の屋根へと昇っていく。対象を確認すると、即座に構え、レーザーバレットを撃ち放った。雑に撃ったと思えたが、闇夜に走る光線は高速移動する列車の上で寸分の狂いも無くグリフォンに直撃し、次いで騎乗者も転落する。気絶までは至らなかったが相当のダメージを負わせたようで、暫くはまともに動けないであろう。蛮族領のこの地では、命も危ないかもしれない。

{その後、偶然通りかかったアクシズによって救出される…予定だった。以下略。}



◆50日目、村にいる場合スーホが冒険者へ報告

「僕らの集落の奪還作戦が始まったんだって! 冒険者さん、もし時間があったら作戦を手伝ってくれないかな!?」

スーホ君も本当は参加したいようですが、自らの実力が足りないことを理解し、歯がゆい思いをしているようです。

⇒クエスト"Star Jewel"発生

 55日目までの限定、受けなかった場合も以下普通に進行



◆53日目18時

▷ロックウッド以外の場所にいた場合

地鳴りがする。遠くで何かあったのだろうか。


ロックウッドに着くと、東側の建物の一部ががれきの山になっていた。近くに花束もおかれており、何か良からぬことがあったのだと推測される。

周囲にいた一般通過ルンフォ「どうしてこんな…うう・・・」

その横には白い兎の形をした像があり、数人のルーンフォークが祈りを捧げている。恐らくこの中の誰も、この光景を見た事はないだろう。一体何が起きたのだろうか。

(気付かない場合は同行者が発言)「ルーンフォークが、神に祈りを捧げる?」

奥の方では、ギルドマスターががれきの撤去を行っているのが見える。君達に気付くとため息交じりに近づいて来た。

「おぉ、あんた達か。…はぁ、折角もらった情報活かせずに、まんまとしてやられた訳だ。あんた達には縁もあるし、詳しい話聞きたかったらギルドの応接室来てくれ。長くなるし、ここじゃ話せなくてな。」

ギルドへ。残念ながら新規受注不可。報告は可能。(SJの1人2000G忘れずに)


◆応接室

入るなり席へと案内される。マスターは少し神妙な面持ちをしている。

「見たと思うが、がれきの山は"混沌の支配者"の仕業だ。ヤロウ、また都市めがけてぶっ放してきやがった。別に今までも無かったわけじゃねぇ、昔一度やられて以降、混沌魔法構える前にこっちで撃ち落としてるんだが…その日私は遠出した日だった。他の狙撃手達もたまたまいなくてよ。それが偶然なのか仕組まれてたのかは分からないが、兎に角がら空きだったって訳だ。」

珈琲を口にし、自身の落ち着きを保とうとするアリナ。一呼吸の後、更に話を続ける。

「で、奴は当然、中心のココを狙ってきたんだが、そん時に混沌魔法を押し留めた人…存在?がいてな、辛うじて被害は東側だけで済んだんだ。」

話ながら、アリナは一枚の紙を取り出し、冒険者の前に出す。音楽祭のポスターのような構図で踊る兎のイラストと多数の音符が書かれており、上には大きな文字で"夢見の歌神ララバイ"と記載されていた。

「こいつが助けに来たんだと。ルーンフォーク相手に神様を名乗るってのも異常なんだが、あのカオス・エクスプローションを相殺させた実力が本物ならバケモンとしか思えねぇ。まぁ、私は実際見てないから分かんないけどな。なんか知ってるか?」


▷フランクの歌姫について話す

「う、歌姫? なにやってんだ、それ。…あー、だが、ウチの兵士の中にもそんな事言ってる奴がいたな。聞くとやる気になるとかなんとか。それで"歌神"ってか?」

「ああ、今じゃすっかり話題の中心だぜ。ウチらん中じゃ存在すらまともに信じてなかった"神様"ってのが、実際この目で見えるんだからな。しかも都合よくピンチの時に助けてくれるとか。一度、私も拝んでみたいもんだ。」


▷神託について話す

「神託、ねぇ。どんな内容なんだ?」

「ロックウッドが、蛮族に蹂躙される? な、舐めた事言ってんじゃねぇぞ! これ以上私がそんな暴挙を許すわけないだろ!!」

バン!と机を叩くアリナ。その後、すまん、と顔を下げながら零れた珈琲を片づける。ここまでの対応が後手に回り続けている事にいら立ちを隠せないようだ。

「…いや、実際のところかなりまずい状況だ。東の壁は蛮族軍に対する砦の役割を担ってたからな。お前らのその"神託"ってのも、正直否定できないわ。不甲斐ないな、全く。」


▷東側の蛮族について(話が進む)

「東側の山脈近くに、居を構えてる蛮族がいてな。あいつらとは今停戦状態だ。ロックウッドは昔っから何度も攻められ続けたが、パワージェネレーターのおかげでこっちは食事も休みも要らぬわ定期増員だわで籠城戦においては一度も負ける事はなかった。犠牲も大きかったがな。」

言いながら、アリナは応接の棚から書物を取り出した。歴史と共にトラグティ地方の大まかな地図が記載されている。君達に見せながら話を続けていく。

「で、お互い平和に生きていこうと不可侵条約を結んだのが50年近く前。それ以降、小さないざこざはあれど大規模な戦闘は一度も起きてない。正直、この条約がなけりゃさっさと潰しに行ったんだがな…私は同族にしては珍しく力の素養があったから、周辺の樹々だ岩山だを軒並み粉砕して射線を通しやすくして、いつでも戦争できるよう準備はしてきた。だが、人族側から条約破ったなんてことになりゃ、北の竜種の印象も悪くなるかもしれないし。…竜の話、知ってるか?」

アリナは手元にある地図のうち、北の山脈の中心辺りを指さす。

「そうか。まぁ、北にでも行かなきゃ話は出ないだろうな。この本によりゃ昔からいるって話だが、姿を見た者はほとんどいないそうだ。いるんだか分からんもんにビビらなきゃいけないのも面倒だが、無視するわけにもいかないからよ。」

右の地図でいえばこの辺にいるそうです。(竜のスクパ出す)よろしくお願いいたします。

「話がそれたな、つまり東の砦が壊れた事を知られちゃ、蛮族が喜々として飛び込んでくるって話だ。仮でもなんでもいいから、速攻で直さなきゃならん。もし時間があれば、調達でも建築でも手伝ってほしい。」

ということでミッションです。


ロックウッド修繕① 資材調達

砦の建築に使う材料を集めてきてほしい

・歪な天然石、上質な木材の収集

 報酬:個数×100ガメル

あるだけでいい。いくらでも頼む

(各10個以上納品でクリア扱い)


ロックウッド修繕② 砦の建築

時間があるならそっちも手伝ってくれ

・土木作業による時間消費

 報酬:時間×人数×20ガメル

※建築系技能持ちの場合×200ガメル

兎に角急いで作らなきゃならん

(1人30時間以上労働でクリア扱い)


ロックウッド修繕③ 蛮族砦哨戒

様子を見に行ってもらえると助かる

・指定地点へ到達し無事ここへ戻る

 報酬:2000ガメル

無茶はするなよ。相手は蛮族将だ


以上の中から2つクリアでシナリオが進行します。



◆2つクリア後 ギルドにて

復興作業を手伝っていた君達。丁度ギルドにいたところで、男の大声が入口から聞こえてきた。

ガイアメモリ「マスター、東側遠方に動きありだ!ヤバいことになってるぞ!」

東側を確認すると、上空に高速で移動する何かを先頭にして、下には大地を埋め尽くす程の蛮族軍が見える。一見すると空を飛ぶ何かが引率しているようにも見えるが、蛮族軍は仕切りに上空に向かい弓や魔法で攻撃を行なっており、それから逃げているようにも見える。

マスター「おい、あの先頭の、メグじゃないか!まさかあいつ、蛮族軍をわざと刺激してこっちに突っ込ませる気か! なんなんだよ、あいつは!!」

確認後、ギルドの幹部達は急いで会議室に集まり、行動指針を計画する。一足先にギルドメンバーの一部が都市全体に報告を行った事で、ロックウッド全体に警戒態勢が敷かれる事となった。


各々が状況を把握している合間に、蛮族軍はもう肉眼で見える距離まで迫ってきている。様子を見に来たものの中に、君達と顔なじみの者もいた。

エズ「いやー、この前あんだけ倒したってのに、なんでまだあんなにいるんだ? どっから湧いてくるんだろうな?」

ゴブス「ゴブリンは月の魔力から生まれるとも言われるな。本当かは知らん。」

ハイエ「へぇ、そうなんですね。どうりで、倒してもきりがないわけだ。」

雑談しながらも戦闘準備を整える傭兵達。ハイエは君達に気付くと挨拶をしにやってくる。

「あ、冒険者さん。この前はどうも、助かりました。あれから色々経験積んで、今はここで勉強してるんです。…まぁ、もう逃げようかと思っているところですが。」

エズ「お、冒険者じゃん。あんた達といると、こんな場面ばっかだな。そろそろ出るんじゃないか?」

エズリアルがギルド受付方向を確認するとちょうど、受付嬢兼ギルマスが会議室から出てくるところだった。その場全員に聞こえるように声を張り上げる。

「緊急クエスト!もうお前らにも見えてるだろうが蛮族軍の撃退!参加者全員にとりあえず3000ガメル!将軍クラス討伐でプラスアルファ!あと諸々!クリア条件は、この都市が落ちてない事!死にたくなければ、参加しろぉ!」

最後、手を掲げたアリナに同調する様に、その場にいた皆が歓声を上げる。ルーンフォークは当然の事のように銃の準備をし始め、傭兵達は喜々として得物を磨き始めた。君達の前にいるハイエだけは少し困った感じで苦笑いを浮かべているが、彼の実力では確かに生き残るのは難しいだろう。

「ロックウッドに住むルーンフォークは恐らく全員参加します。仕えている都市の危機ですからね。パワージェネレーターがある限り彼らは無尽蔵なので、あれさえ残っていれば負けはないかと。えっと、僕は戦闘の余波で死にそうなので一旦退避しますが、皆さんはどうされます?」

ということであらためてご案内、緊急クエスト・ロックウッド防衛戦です


【私は最強】

依頼主:ドライヴマスター 場所:ロックウッド ※時限

目標:都市の防衛 報酬:一人3000G+α

崩れちまった東側を狙って蛮族の大軍が来ている!都市を守ってくれ!

▶守る場所によってやる事が大きく変わる変則クエスト


受注してもいいし、村に引き籠って経過観察しても良いです。



◆受注後、目の前にいるアリナから確認

「おう、あんた達は受けてくれると思ったぜ! 私は前線部隊だから、もうさっさと行かないといけないんだわ。後の事は、副長に任せた!こいつらは、信用していいぞ!」

飛び出したアリナと入れ違いに来たのは、副長と呼ばれたガイアメモリです。

「君達か。メグの目撃情報提供の件や、前回の作戦でもいい仕事をしているからな、私も君達を信用しよう。さて、となると君達にお願いできるのは…」


ガイアメモリお手製のロックウッド地図が出てきます。真ん中に通る線が魔動列車、

黒い建物が現在地である冒険者ギルドです。


「前回の集落奪還戦では遊撃隊をお願いしたが、今回は守る側だ。君達の適性に合わせて守る場所を決めてくれ。」

ということで以下3つの中から決めてもらいます。クレイ村と違ってアリナさんの信用は得ているため、守備箇所が1つ増えています。


1.都市東側の入口付近

激戦の最前線。敵味方入り乱れる中での耐久戦が予想されるため、持久力と回復力が必要となる

2.都市中央部の街道

撃ち漏らした蛮族が入り込んだところを確実に処理する掃討担当。潜伏可能箇所が多い為、索敵能力がカギとなる

3.ギルド本部(信用度により追加)

守りの剣&パワージェネレーターにつながる最重要地点。敵の数こそ少ないが、1人の突破も許されないため狭い場所での防衛力が重要


GM的にはどこでも大丈夫ですが、セッション開始時に誰かさんがブロッキング取ると言った時に思わず”いい!すごくいい!!”と言いそうになりました、くらいは喋っておきます。


(3を選択した場合)

「では、一番冷静な者が…あんただな、白い髪の。作戦中はこのピアスを装備してくれ。本部作戦室にいる参謀長"ノクタール"と通話ができる。」

という事でノルンさんは通話のピアスを貸してもらいました。この通話のピアスは限られた場所のみですが無制限に通話が可能です。注意事項が続きます。

「基本的に敵の数は少ないはずだから、あまりにも多い場合や超大型の敵が出てきた時は連絡してくれ。どこか抜け道が出来てる可能性がある。あとは自分達の実力では厳しい敵が現れた場合もだ。あまり気にせず、報連相をしっかり行ってくれ。連絡が無い方が怖いからな。」


話し終えると、ガイアメモリは大盾を背負い、準備を整えます。

「頼んだぞ。この地の平和は、君達に掛かっている。さて、私もゆくか。今日も無茶をするだろうし、アリナ嬢をお守りせねば…」

護衛型の本性発揮というところでしょうか、彼もまた戦場へと駆けて行きました。



◆1.都市東側の入口付近を選択

冒険者が現場に到着すると、既に傭兵達が足の速い蛮族と戦闘を開始していた。蛮族側は部隊を組んでいるようだが、非常に丁寧に組まれており、各部隊に同じ数の種族が配置され戦い方も徹底しているようで、野蛮な族とは思えない相手であった。君達の元にも、1部隊が向かってくる。

GMメモ)全10戦。各戦闘後に休憩を挟めるが、10戦のうち100分(砦へ物資補充した場合+10分、建設を手伝った場合+20分)しか与えられないため上手く使わないと後半休憩なしになる。また1~4と6~9はシナリオ上同じ敵配置を続けなきゃならないツマラナイ連戦。頼むから選ぶなよ~()

5戦目にLOL傭兵団と共に剣ディアボロカデット2体

10戦目にアリナ・ガイアメモリと共に剣ディアボロルテナントと戦闘


◆2.都市中央部の街道を選択

街道に到着した。一見すると平和なようだが、あちこちから悲鳴や怒号が聞こえてくる。敵が入り込んでいるかもしれない、捜索し確認しよう。

探索判定16以下=逃げ遅れた住民を見つけた。南側へ案内しよう。

探索判定17以上=入り込んだ族を見つけた! 討伐だ!

GMメモ)探索判定を振る⇒出目により市民の救出か入り込んだ蛮族の掃討が発生

これを8回やる。4回目終了後にディアボロカデットと遭遇、8回目終了後に探索判定5回成功でバロンと遭遇。10連戦よりはましだが、探索判定で16以下だった回数分、後ほど都市が破壊される。4回以上(物資補充&建設手伝った場合5回)破壊されてると守りの剣が破壊される=失敗となる

1.で蛮族の部隊が全て同じなのは、各部隊1体いる工作員をなんとしてでも都市に入り込ませるため最高効率を求めた結果。画一化された数の暴力が一番恐ろしい。

カデットとバロンについては3と同じ会話。

※追記 いうて探索余裕やろ思ったんだけど唯一のスカウトエドワードがあまりスカウト伸ばさない(なんでライダー取ったよ…)から無理かも さらばロックウッド


◆3.ギルド本部を選択

ノクタールへ連絡

「こちらノクタール。そちらは?」

「そうか、了解した。その地点は最重要関門だ。何かおかしい事が起きたらすぐに連絡してほしい。忙しくて出れない時もあるかもしれないが、そういう時は鳴らしっぱなしにしといてくれ。」

ということで本部の下の方へ。駅舎の横にあるドアからギルド内の倉庫へ繋がり、更にそこから隠された入口を抜けて剣の道へと繋がっていく。パッと見ただけでは通路かどうかも全く分からない壁である。(ロックウッド左下の扉からシーン移動)


「貴様達か?アリナに信用されたってのは。まぁいい、入れ。」

壁のような通路には、顔色の悪そうな人間の男が立っていた。中に入ると、通路の先には何人かの魔動技師が控えており、剣の調子を確認している。

「そこに立っていろ。蛮族なぞ来ないだろうがな。」

男は足早に去っていった。少しすると外からは地鳴りが聞こえてくる。東側にて、傭兵達と蛮族軍の戦闘が始まったようだ。

どうしますか?立ってるか、寝てるか、守りの剣を見に行くか。

ちなみに守りの剣が非常に近いですが、弱まっているのかエドワードさんはなんとか大丈夫そうです。なんとかね。

▷剣を見に行く

魔動技師によって囲まれており、よく見えない。

(見に行くとその分後退して戦闘スタートになる)


◆1ウェーブ目

地鳴りが始まってから15分ほど経ったか、不意に通路の前に何者かの影が現れる。人型のようにも見えるがコートで全身が見えず、フードを被っており顔も見えない。何者かはどんどん近づいてくる。どうしますか?(50m地点にドーンウォーカー出現

取り押さえようとするとコートの中からタイガーが出てきた。敵襲だ!

ドーンウォーカー(ダルクレム)3 タイガー3

戦闘後

敵は来ないとは何だったのか。普通に敵襲があったので報告した方が良いかもしれない。

「ドーンウォーカー!それであの画一化された部隊編成か…クソッ!オーガとディアボロばかりに気を取られた!作戦を立て直すが、まだ普通に入ってくるかもしれん、周囲を警戒してくれ! あと前線に強力な奴らがうじゃうじゃ来ちまって、そっちに送れる増援がいない!なんとか耐えろ!」

どうやら作戦室は切羽詰まっているようです。しかし敵さんもよくここが分かりましたね。何かあるのかもしれません。

GMより)頼れる一人を残して、周囲を軽く探索してもいいかもしれません。一人残っていれば、素通りはされないでしょう。ただ、どんくさい人は敵に見つかるだけなので行かない方が良いかもです。行動の仕方によって、戦闘の初期配置が決まったりするので、そこを気にする場合は考えて動きましょう。


◆2ウェーブ目

周囲の探索で2つ見つかる。

1つは普通にオーガがうろついている場面。オーガが手当たり次第に街を壊そうとしているのを、何者かが止めている。遠目では見にくいが、任せてもいい相手な気がする。なんとなく、そう思う冒険者。邪魔になる前に去ろう。

「全く、昔から射線は細かいが、警備はザルだな、この都市は。」(メルクの影)

誰かさんのおかげで、オーガがこちらに来ることはなさそうだ。

2つめは先程まで通路前に立っていた男が見つかる。そして隣には角を生やした蒼い肌の女がいる。ありえない組み合わせだ。(ギールとロシェ)

「あそこっすよ。あそこに守りの剣がありやすぜ。ひひっ」

「種が入り込ん。でいる。この都市。どのみち長く。なかったか。」

たどたどしく共通語を話すそれは真っすぐと通路のある道へ進んでいく。急いで戻らないと。

軽業判定13成功で先回り。ダメだった場合挟み撃ちのような形でスタートになる

vs剣ディアボロカデット・ボルグヘビーアーム・ハイゴブリン

(ヘビーアームとハイゴブリンは守りの剣により弱体化)

「書によると。戦力の逐次投入は。愚の骨頂。でもここ。狭い。仕方ない。」

戦闘前にシーン描写あり

蛮族襲撃の神託を受けた1人(ディアマンテン)は、ふと、脳裏に別の光景が見えてくる。ロックウッドの上空?東側で戦闘が起きているから今の状況だろうか。目の前に、魔法装束の女がグリフォンに乗り飛んでくる。眼帯が外れた彼女の髪色は金に変わっており、左眼からは不気味な紫の光が発されている。

「はーっはっはっはっ、馬鹿どもめ!まんまとハマったな!このまま都市ごと、全員吹き飛んでしまえ!!」

愉悦顔で混沌魔法の詠唱を始めた少女を止めるように、視点の元であろう人物が声を出す。その声は直接、脳に響いてくる。

「それは困るんだよね。キミちょっと、過ぎた力でやり過ぎだよ。」

「・・む、出ましたね、お邪魔虫。てっきり蛮族様のお相手をしてると思ったんですが。」

「あれは人類が越えるべき脅威さ!キミみたいに歪んだ超常の力を対処するのは、ボクみたいな神様じゃないと。あぁでも殺すならみんなが見てる前でやらないとなぁ、少し遊んであげるよ🎵」

「…舐めた事を。最強であるこの私を相手した事、後悔させてやりますよ。別に混沌魔法以外も使えるんですから。」

魔法と魔法がぶつかると共に君の意識は現実へと戻ってくる。なんだったのか分からないが、戦闘前だ、気を引き締めねば。


戦闘中

▷HP25%前後で敵ターン開始時 / 話しかけられた{※RPにより追加}

「ぐぬ。強い。困る。帰ろうかな。」

君達は確実にディアボロカデットを追い詰めている。というか帰ろうとしている。放っておけば帰りそうだが、このまま攻撃を続けても良い。

▷放っておく

放っておいてもいいか。そう思った所でノクタールより通話だ。

「守りの剣の場所を知られた奴は逃がさないでくれよ!どこでバレたか聞きたいし意思がありそうな奴は捕えてもらえると助かる!」

(以下、続行の意思に続く)

▷続行の意思

「むむ。仕方ない。(右手をデコに左手をへそに移動させ)…変身っ。」

魔人形態へ移行し戦闘続行。以下HP0前後で変身が解け、戦闘後へ


戦闘後

人間形態に戻り、その場に倒れるディアボロカデット。意識はあるが、もはや抵抗の意思はないようだ。

「そう。殺すの。私を。」

君達の事を真っすぐに見つめている。殺してもいいし、捕えてもいいし、逃がしても良い。殺す場合は誰がトドメを刺すか決めてください。

(殺す)「そう。ママ、ゴメン。しくった。」

(捕える)「そう。弄ぶの。私を。良いシュミだね。」


◆3ウェーブ目

さて、戦闘終了で一旦落ち着きを取り戻しました。ディアボロカデットが現れた事・裏切り者がいる事を報告してもいいでしょう。

「え!? 顔色の悪い男が裏切った? ま、まさか・・・アイツは20年以上ギルドに仕えてる男だぞ。正直、君達より信用できる男だ。…変装か!?クソッ、これ以上被害を増やされても困る!なんとかそいつを…いや君達は防衛中か!クソゥ手が足りない!なんかこう…なんとかしてくれ!ガチャッ」

参謀長とは思えない慌てっぷりを見せられながら、通話を切られてしまった。大丈夫だろうか。とりあえず、出来る事をやっていこう。


先程と同じく、PL内で別行動が可能です。戦闘時の初期配置に気を付けながら、周囲の確認を行っていただければと思います。

(確認によって2つ見つかる。また殺していない場合待機組にもイベントが入る)

▷待機組の描写

君達が警戒しながら待機していると、縄(もしくは魔法)によって押さえつけられたディアボロカデットの少女が話しかけてきます。

「おまえら。なんで我ラの拠点。攻撃した。こんな状況。誰も望んで。ないじゃないか。」

「ウソ。グリフォン。に乗ったエルフが。大量のボム。を投げてきた。剣が壊れたから。もう攻撃するしかない。そう言いながら。私の友。それで死んだ。許せない。」

「…? 分からない。人間は犠牲が許せない。本に書いてあった。ボムを投げた。あいつは人間なのか。違うのか」

「? 分からない。 分からない。」

以降、何かを考えるかのように黙ってしまった。しかしこのディアボロ少女、剣の近くにいるというのにあまり苦しんでいる様子がない。何故だろうか。


▷続いて探索1人目。

1つめは結果によらず見つかる。エドワードではない方(大事)(多分ノルン){ディアマンテンになりましたなんで}

「あら、ディアマンテンじゃない。どうしたの、こんなとこで。」

水色の髪をした麗しき乙女が緊急事態の都市を堂々と歩いている。

「なんか、壁が壊れたから手伝ってくれーって言われて来たんだけど。迷惑かけてばっかだったし、ギルドにお願いされちゃあねぇ。ディアマンテンは一人?珍しいわね。」

「なんだ、アレと別れた訳じゃないのね、残念。じゃ私壁の方へ向かうわね。敵がいたら教えるわ、というかあなた達の元に逃げ込むから、よろしくね。…もし、変な奴がいたら、あぁえぇっと、なんでもないわ。」

アクシズはなにか言いかけた後、なんだか余裕のある感じで去って行った。平気なのだろうか。まぁ大丈夫な気がするので放っておこう。


▷2つめ どう見てもヤバイものを見つけるエドワード{見つけられませんでした}

冒険者ギルド正面にいったエドワード。正面にも数人の冒険者がいて作戦本部を護衛しているのだが、そこにオーガの群れが集まっていた。どうやら人間に化けて潜入し、奇襲をかけたらしい。参謀が慌てているのもこのせいだろうか。

この事態を仲間に知らせて助けにいっても良いし、知らせたうえで剣の間から動かず待機しても良い。

(ノクタールへ報告)「バカ!絶対そこを動くなよ!全部陽動だ!」


▷その場から動く

本部が倒れたら大変だ。冒険者達は持ち場をいったん離れ、本部の援護を行う事にした。vsオーガ×4

戦闘後、元居た場所の方から悲鳴が聞こえてくる。まずい、敵襲だろうか。すぐに戻ると、丁度今、翼の生えた人型の何かによって守りの剣が破壊されているところであった。間に合わなかった。

「おお、馬鹿がきたさね。まんまと嵌るとはねぇ」

vsドレイクバロン

(剣は破壊されるがシナリオは続行、以降守りの剣のない街ロックウッドに)


▷動かず待機

守りの剣への道は既に敵にバレている。本部も心配だが、ここを動くわけにはいかない。地鳴りを聞きつつもじっとしていると、通路前に人影が現れた。

「あれ、お前さんら、白状さね。上で必死にたたこうとるのに、のんびりここで遊んでるんかい。」

交易共通語で語られたその言葉は、通路ギリギリまで広げられた大きな翼と、同じくギリギリで壁を伝う角を生やした存在から発せられた。腰に大剣を装備したその存在は、邪悪な笑みを浮かべながら君達に近づいてくる。

「ほんとに、守りの剣の調子、悪いんだねぇ。もうあと一歩で、壊してしまえそうや。」

にじり寄る相手に対し君達の取る行動は・・・

・戦う ・話す ・人質を見せる


▷話す

「お前さんら、自分から奇襲してきておいて、よくそんなこと言えますな」

「はあ? 手違いだか気チガイだか知りまへんが、ウチらには関係ありませんな」

「無くなった家の代わりに、ここで住む事に決めたんや。とにかく、消えな」

▷人質ロシェを見せた

「ロシェ!?なんでここに…」

「ごめんママ。私のせい。」

「まさか蛮族相手に人質とはね、なんでそれでウチが止まると思ったんや。ロシェが喋ると思えんし。」

「ママ。止まっちゃ。だめだよ。ママ。」

「うぐ…せやな、あと一歩で、剣に届く。ロシェ、ごめんなぁ。」

▶ロシェの死体を見た

「ロシェ!?なんでここに…あんたら、4回死んでも許さんで!!」


どのみち戦闘 vs剣ドレイクバロン(&オーガ2体は状況に応じて追加)

GMよりアドバイス)全力でドレイクのHPを減らしましょう。先程のように何か起きるかもしれません。(ただ断罪の魔剣発動時は多分勝てないよな…ガンバ)


※ロシェが死んでいる場合、1R目に殺害者に断罪の魔剣を発動

※ロシェがいる場合1R目に奪還行動(シャドウハイド)、2R目元の位置へ戻る

「・・・ママ。」

「か、堪忍な、ロシェ。やっぱ、見捨てるの、無理さね。」

「分からない。ママ、変。」

「そうやろうなぁ、分からんでええさね。ロシェはそれでええ。」


▷HP25%前後で敵ターン開始時

「まさか、こんな雑魚に圧されるとは。戦わな過ぎて、だいぶ鈍っとったさね。」

竜化する気配がない。通路が狭いせいだろうか、どちらにせよ好機のようだ。

(ロシェがいる場合戦闘が終わる)

▶ロシェがいる場合

「ママ。帰ろう。多分。この戦、仕組まれてる。」

「分かっとる。でもなぁ、帰るったって、本拠はもうほとんど吹き飛んでしもたし。それに成果もなく戦に負けたんじゃ、誰かが責任とらなきゃあかん。ウチが一番、ぴったしさね。」

⇒戦闘後へ


◆戦闘後

変身しないおかげもあり、なんとかドレイクバロンを抑え込んだ君達。ノルンの元に連絡が来る。

「そちらどうだ?…ドレイクバロン!?なんでそんな剣の近くに大物が!?しかしよくやった!こっちも上々だ!メグ対策に配備していた狙撃隊が東側に参戦出来たおかげでなんとか抑え込んだ! 肝心のメグはな、なんとカミサマが降りてきて直々に戦ってる!いやー、どうなるかと思ったが、なんとかなりそうだ。そっちに援軍送るから、一旦こっちきて休憩してくれ!」


通信後意気込みを新たにした君達の様子を見て、ドレイクが諦めの姿勢を見せる。

「はぁ、こりゃあウチらの負け、かな。まぁ、剣の切っ先までは届いたし、先祖のディアボロ達の中じゃ誰よりも先に進んだかぁねぇ。でもねぇ、停戦協定破って奇襲だなんて、まったく人族なんか信じるんじゃあなかったさね。」

肩で息をしながら、後ずさりするドレイクバロン。追撃するもよし、逃すもよし。


「あら、あなたボロボロじゃない。大丈夫?」

ドレイクバロンが通路を出た途端に、水色の乙女と遭遇した。そして彼女は何を思ったか、ドレイクバロンの腰に手を当て、即座に回復魔法を放つ。当然のように魔族を回復した人族の女の行動に、その場にいた全員が呆気にとられた。

「……はい? お前さん、一体何を考えとるんさね?」

「さぁ? なんか、辛そうだったから。あなた、悪い人じゃなさそうだし。」

(ロシェ存命時のみ追加):受け答えする間に、今度は抱えられていたカデットにも回復魔法を放っている。

ドレイクは目を丸くした後、非常に高い声で大笑いする。

「あっはっはっ! なんやねんそれ。必死に隠してたんに、馬鹿らしくなったわ!」

「はぁ、なんだか分かんないけど、子ども抱えて大変そうね。さっさと行けば?」

「ははっ、そうさせてもらうわ!」

(ロシェ存命時)「ママ。ママ大丈夫?」

(同上)「そうさねぇ、もう色々大丈夫やないかもしれん。逃げてから考えような。」

翼による飛翔ではなく、普通に走り去っていくドレイクバロン。アクシズは手を振って見送っている。そうこうしているうちに、君達の元へギルドからの援軍が到着した。

「連戦お疲れ様! ここは俺達に任せて、一旦ギルドへ戻って休んでくれ!」

ということへ帰る事を促される君達。援軍は人数も多く、ルーンフォークという点で信用できそうだ。ドレイクバロンを追ってもいいし、素直に休憩しに行っても良い。ノクタールに報告してもいいだろう。

▷アクシズを問い詰める

「はぁ? 少なくともあのドレイク、ソイツより穢れてないんですけど? じゃなきゃここまで容易に入れないでしょう? そんな真っ黒な魂引き連れておいてよくそんなこと言えるわね??」

「知らないわ。あんた達で考えなさい。じゃ、もう行くから。」

誰かさんがいるせいだろうか。さっきとは打って変わって冷徹な態度で、水色の乙女は何かを探すかのようにその場を去っていった。

▷ノクタールへ報告

「おお、丁度今ステーション前でウチのマスターとメグが戦闘中だ、周囲を確認しに行ってくれないか!?」



◆ギルド前、魔導列車ステーション

ディアマンテンはこの光景に既視感があった。神託で見た魔導列車のステーションは、蛮族に蹂躙される事なく無事なままでいる。なんとか守り通す事ができているようだ。

(探索失敗時追加){どうして}

ホッと一息ついていると、遠くから3人、住民が君たちの元へ駆け寄ってくる。男女と子どもの家族連れだろうか、いずれも人間のようだ。

「た、たすけてくれ、たすけて。」

そのまま迎え入れるか、騒動に乗じて住人から金品を巻き取るか、お好きに行動できます。

▷迎え入れた

では危険感知判定です。全員お願いします。(失敗時20の物理ダメ後戦闘開始)

▷警戒した

よく見ると洋服に血しぶきが飛んでいる。なんだろうか。

真偽判定目標値:オーガのマモチと同値

オーガだ!叩きのめそう。


vsオーガ2体 レッサーオーガ1体

(戦利品中にイベント)

君達がオーガの戦利品を漁っている時、上空からドスの効いた声が聞こえてきた。少し斜めの方からだ。

「オラァ!!!!」

鈍い音が鳴った刹那、ものすごい勢いで何かが墜落していくのが見えた。衝撃で街道がめり込んでいる。落ちてきたのは人とグリフォンのようだ。

「ぐっ…こ、この私が…ガフッ」

魔法装束に身を包んだ少女が血を吐きながらせき込んでいる。右膝があり得ない方向に曲がっており、立ち上がることは出来なそうだ。墜落から主を庇ったグリフォンは既に息絶えたようである。墜落させた張本人は、回転しながら建物の上へ着地する。

「っしゃ! ようやく一発叩き込めたぜ。あんたのおかげだな、カミサマとやら。」

アリナが見上げた上空には、ステージで踊るアイドルのように舞う、ウサギに似た金髪の少女がいた。見た目は違うが、あの雰囲気は間違いなくエルレインで見た歌姫だ。前もそうだったが、何もないのに飛んでいる。

「はーい残念、あなたの企み、おしまーい! って、あ! 君達、丁度良いところに! 君達が頑張ってくれたおかげで、ほら無事このトーリ蛮族の襲撃は抑えられました!ひゅーおめでとー!まぁこの娘の行動が予想外過ぎて、結局私も出る羽目になっちゃったんだけど。でもそれも今日で最後!さぁみんな、トドメ、やっちゃえー☆」

踊る少女の合図と共に、住壁都市、筒状に縦に作られ大きな壁となった住居の中から、無数の銃口が飛び出てくる。10や20ではすまない、この都市に住むルーンフォーク達のほとんどがそうしているかのように、大量の銃が少女に向け構えられていた。「今までの恨み!」「私の友を、よくも!」「絶対、許すな!!」怒号と共に積年の恩讐を晴らすかの如く殺気立つその光景は、人工生命とは思えぬほど強烈な感情を表していた。

「ひっ、、な、こんな、人造物ごときに私が、私が!」

いかな混沌の支配者と言えど、足が折れた状態で八方全てから無限の銃口を向けられた事には恐怖を感ぜざるを得なかった。逃げ場を求め必死の動物のようなその瞳は、やがてこの場唯一の自然生命体である君達へと向けられる。

「た、助けて、助けてください!今までの非礼を詫びますから、どうか!」

どうするかは君達次第です。お好きにどうぞ。

(まぁ助けないでしょう。助けちゃったらアドリブで。どうあっても最終的にはカミサマが顔を吹き飛ばすけど。交流を深めて仲良くなってたら助けるルートだったんだけどアクシズと敵対した時点で乙)


君達が手を出せずにいると、見覚えのある男が1人、すがる少女の前に姿を現した。銃を構えるルーンフォーク達にとっても予定通りなのか、近づく事に対し妨害するものはいない。

「あ、お前、確かお母様の…、た、たす、たすけ…」

「ご苦労だったな。貴様は十分な仕事をした。」

そう言いながら、男は少女のつけた花飾りを回収する。

「ま、まって、それは、それは里の英雄になれるチョウの、、、里、里? あれ、里って…」

「かはは、里はテメェが滅したじゃねぇか、まぁもう記憶も壊れたか、用はねぇ、あばよ。」

「え、あ、あぁ、あああ・・・」

困惑する少女を捨て置き、男が手を挙げる。目視確認したのか、いつの間にか住壁都市ロックウッドでも一番目立ち、高い建物に移動した女性が、巨大なハンマーを上に掲げた。このままここにいたら巻き込まれるかもしれない。急いでギルドの中に逃げた方が良い。

「全員、構え!塵も残すな!我らが怒りの鉄槌、奴に叩きこめぇ!!」

大声によってハンマーが振り下ろされ、八方向けられた全ての銃からバレットが発射される。中心に向かい無数の線が走る。(銃声のSE)

「や、やめ…」かすかな声はすぐに掻き消え、大地がえぐれる音と共に粉塵が舞う。数分に渡り撃ち続けられた鉄槌により、銃口が向けられた場所にあったものは、文字通り塵一つさえ残らず、高温によって蒸発した僅かな赤いシミだけであった。


「よーし、すっきりしたね、みんなお疲れ様! 君達も、よく頑張ったね。」

惨劇などまるでなかったかのように、金髪の少女が君達の元へ降りてきた。曇り一つないにこやかな笑顔で君達へ賛美を送っている。姿は違うが、やはりあの歌姫だろう。

「いやー、やっぱりみんなで協力して困難に立ち向かうっていいよね! 予定通り私の名も一気に売れただろうし!でもまだ信仰とは言えないかなー、他の神の信仰なんて捨てて、私と一緒に世界をより良くしていきたいよね!」

その言葉は特にディアマンテン(神官)に向けて言われているようだ。

「(そうだよ? だって)君の信じる神様って、君の命の危機に助けに来た事はあるのかい? ないでしょ? だからピンチの時でも乗り越える力を与えてくれて、どうしようもない危機には助けてくれる本当の神様、それが私だよ!信仰、よろしくね!」

ディアマンテンのほほを触りつつ、彼女はご機嫌で空へ飛び立つ。そのまま何も使わず空へ飛び去るかと思いきや、ふと思い出したかのようにこちらへ振り返った。

「あ、残り二つの神託も頑張ってね!上手くいけば、今回みたいに事前に防げるからさ!」

(なんか言われても無視して去っていく)君達の問いかけも虚しく、空へと飛んで行く歌姫。周囲は勝利の熱気に包まれ、大歓声が戦争の終結を告げていた。


最強を自負した魔法使いは、己が悪意の重力に負け断罪される。夜を飛び跳ねる白き兎は、新たな輝きとなり人の世に根差し始めた。


~私は最強 終~


経験1500 gr1

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