第9話 スターウェアージャケット エピローグ




キュヤアアアアア………  シュンシュンシュンシュンーーーーー………







カチンッ! ピッ、ピッ、 ピピイーッ!  キンッ!!



プシュウ〜〜〜  バグウンッ! ガバッ!



――――――――――――――――――――――――





あの戦闘から丸4時間 



もう夕日も傾き後少しで丁度綺麗な感じである




バガッ!   ドコッ!




「ゲホッ!  う、うぅん……」  「ガハッ!…… ヌ、 ぬうぅ…」




バウムとルーザアの救出作業完了! そっちはどうした!?

まだだよ まだ! 異様にロックが難解でなんのって……

にしても なんだこの綺麗な装甲!なんつぅ剛性と美しさ! こんなんイジれて感激ぃってな!!

熱っつうっ! まだ熱いぞコイツ どんなエネルギーだよっ!  ワルツはどうした!? クソッ…新規騎体だからと……





「う、 ヌヌゥ   はっ!  ミトンはっ!?」




新入生! 起きたぞお!  介抱してやれ!誰か!





「ミトンは! あの騎体はどうした!?」




「どうやら、 まだ 空いていないようだが……」




「そんなもの……!!  ナイフォー 手伝ってやれ!」



『YES コマンダー……』 ピピピピ…パッ!パッ!

(無線接続中)




『…… ダメですね ハッチが曲がっています  あのハイパーキチン超合鋼、整備員の設備では相当に手間取ります』



「どうか!?」




「悪いがその通りだ  普通の機体ならいざ知らず、アイツはどうやら……  おっと、ワシは整備担当兼教員のグウノラ  ガキどもからは"おやっさん"って呼ばれてる

すまないね 今ウチのワルツは新学期の定期メンテ中でね」




ガッ! 「ミトンが起きたとは本当かっ!!」




「シリカ様!」 「先生だ!」「は、ハイっ! シリカ先生! 残念ながら救出が完了したのは私と、あそこの肉ダルマだけです  現在損傷により開閉不能になったハッチにより作業が難航している次第であります」

「それも余分!」「あっ! 難航しています!」



「よしわかった   全作業員一旦退去! 耳を塞げ!」




「な、何を!?」 「まぁ見ていろ こういう時どうするか、学んでおけ」




退去、安全確保完了しましたっ!!




「よぉし  ハアッ!!」




バギィッッキイイイイイイイインッッッ!!!!




「そら!  後はシャッターを開けてやれ ついでにスパッドの溶断跡にはちゃんと冷却ジェル吹いておけよ!!」




了解!!




――――――――――――――――――――――――



数分後……  



ガガッ…… プシュウ〜〜




「ミトンっ!!  なにっ!?」




ピシッ ピッピッ  ドボボボボボ ブシュウゥゥゥゥ



開けたハッチと下に開いた装甲の展開部分からジェルのようなものが大量に流れ出る

ついでにシリカと他3人にもブッかかる




「なっ!?」 「うわっ!」 「うげぇ〜っ!」「きゃっ!」




ガガッ……ギギッ



何故か途中で排出が止まりミトンが腰ぐらいまで浸かるほど残る




カーリーとフレクが覗き込む




「シリカさ、 先生!  ミトンはどんな感じなんです……  なっ、何よこれ!?」



「よいっしょ …… どっ! どうしました!?  ミトン様は……はあっ!?」





そこには、膝にシュガーを乗せ、目、鼻、口、耳、以前ローターネにつけられてレブル王に抉られた傷 何故か破けている左手パイロットスーツから出る手 全てから出血しているミトンが気を失って座っている

加えて髪が一部白くなり片目の色が変わっている




「い、今出します!」  と、いつの間にか中へ入っていたフレクが接続を外しつつ気づく




「それにしても、 なんの出血…… えっ……?」




プシュッ… プチッ ビッ!

バラバラバラ! ガシャガシャガシャッッ!!!





「………同化促進剤と、抑制剤の大量投与……  私の遠隔チューニングを助けていたのは… これだったって言うの……?  ミトン様は!?」





「な、なんて!  バカな胆力……!  それも投与後、インジェクション(注射器)を抜くこともせず、 それどころか抜けないように針だけでなく本体まで差し込んで  いったいどれほどの苦痛か……!!」



と、シリカ   それにカーリーが言う




「ワルツはどうなっている!?  あれほどの機能、相当なモノのはず!!」




またシリカ




「……ミトンはな、いないんだよ」 「いないですって!?  だったら! あの演算や戦闘…… まさかあれを!!」




「そうだ……!!   すまないがカトラーリー、お前を舐めていた私はまだワルツがいないミトンを一人で行かせた  あのインジェクションも恐らくあの演算のために騎体との同調を高めるために……!!」





「っっ!!  ……とにかく、 今はミトンを! 早くっ!!」





「わかって、 ます!  よっ!!」

(あれ? でも、あのチューニングの補佐はワルツも関わっていたような感覚があったはず……?)





グググッ  ズルゥ…… ズボッ





「うぅ…  …んんっ…… フレク?  シリカさんも……

わっ!? 」





引き出される途中でミトンの意識が戻り、それに気づいたシリカやフレク、 よりも早くカーリーが上まで引き出されたミトンに抱きつく






ガバッ!






「まったく!  なんて、なんてアンタはぁ〜……」




「う、うぇ〜  ?」







「カッコよかったわよおお〜〜!!!」




画面を思い切り引いて夕日で騎士とメンバーが照らされ映え映えのエモエモという感じである






「フフフ、  確かに、カッコよかったな」



とシリカ




フレクは顔真っ赤でフリフリ頭を縦に振っている




エイトーも、「……ウンッ!」 とうなずく






「で、 大丈夫なの?  えぇっと いろいろと!」




「あ、そっかぁ……  実のところ、 もういろいろダメみたい……」





「「「「えっ……!?」」」」




全員一瞬で空気が重くなる!  




「ううっ……   あ〜…  アンタより胸のある子に抱きつかれたらよくなるかもお〜〜??」





「「「「ダァッ!!」」」」  




ズデデッ!!  全員ヨシモト転けをかます!!





「ミ、ミトン様が言うなら……」  「ああ〜  フレクぅ〜〜  お〜願あ〜い 」




と、クネクネしながらフレクへミトンが寄っていこうとする





ガシッ!





「……どうされました?  シリカ、先生?」





「…… 新品の制服に、血はよくない  なに、私なら学校の構造もわかっているしな」





「うぅん 確かに汚しちゃうの可哀想だし、ここはシリカさんに頼もうっかなぁ〜」





「なっ! ミトン様……!?  ええっと、 ………クソッ!」




「………何かな?」




二人ともとてつもない圧力である





当のミトンは 「うへぇ〜〜 」 という感じである





するとカーリーが痺れをきらす!!





「ミトン、 アンタねぇ   いい加減にぃ!  しなっ!  さいっ!!!」





ブオッ!!




「あらぁ〜〜!!」   




投げ飛ばされ、間抜けな声を出しながらミトンが飛んでいき、次の瞬間駆け出したシリカとフレクより早く、




ガシッ!!





「……… えぇっとぉ   どうしたものか?」





エイトーがお姫様抱っこで受け止めたのだ





「オーホッホッホッホッホッ!!   胸のデカいのなら、エイターで満足でしょう!!  ミトン」






「………俺の胸筋に勝てる者がいるものか……!!」






「……フフッ」 「クスッ …うふふ」 「ハハハッ……」





「「「「「うははははははは!!!!」」」」」





「ハハハッ  あぁ〜  さてっ! お前ら入学早々休校だよ! こんな状況はな!!    早く寮に行って次に備えておけよ!!」




「「「「えっ!?」」」」




「こんだけやって、 もう次何かあるってことですかぁ?」




「ミトン、 お前 疲れで鈍ったか? 買い物だよっ! 忘れたかあ!?  体が治り次第行ってこい!!   

外出届は特別に全員発行だあー!!   理事長(国王)には私が言わせる!!」






それを聞きまた大爆笑するミトン達  を 先ほど助けてくれたY_ROIと騎士が仁王立ちでレッカーに引かれ横スライドしながら見ている







「ミトン 始まってしまったか  今回はまたエラく早い 

それに大した仲間達だよ……




博士……

  


アンタは上手くいったなら、本当にそうするつもりなのか……?  



Until you do it, no matter what happens I intend to be on both sides.……… 」








「おおいっっ!!   ジャックーーっ!!   何いつまでカッつけてんだあ   早く騎体の体制戻せええっ!!!」





と、おやっさん





「Humph!  Just say it freely! In front of our eyes 、 now!  history moved no、 history has begun……!!」






「は〜、、、   たまにいるんだよなぁ、マジに方言わからないヤツってよお?  ま、流石入学式  何はともあれ盛り上がって皆んな無事なら何よりだ……!!」




       スター・ウェアー・ジャケット   完


――――――――――――――――――――――――



さぁ、 最後はオイル臭いおっちゃんの一言で無理やり締めくくりましたね




次からは短編日常集的なものが始まります




いや、俺が書く予定だったのは本来こっちだった訳で、、、




いや、もちろんメガバトルもやりたいですよ!?  でもねえ!  元々の路線がありましてぇ………(省略)





まあっ! とにかく…   ええっとぉ……  あっ!





お楽しみに!!!



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